リノベーションマンションの資産価値は下がりにくい? 新築マンションとの比較、資産価値が下がらない中古物件の特徴も解説

リノベーションマンションの資産価値は下がりにくい? 新築マンションとの比較、資産価値が下がらない中古物件の特徴も解説

理想の住まいが安価に手に入るのがリノベーションマンションの魅力。一方で、家族構成など状況の変化から、将来は手放すこともあるかもしれません。このことからリノベーションマンションの資産価値を気にしている方も多いはずです。

一般的に中古物件の価値は築年数の経過とともに下がっていきます。リノベーションマンションの場合、資産価値はどのように変化していくのでしょうか。

本記事では、新築マンションとの比較や価値が下がりにくい物件の選び方など、リノベーションマンションの資産価値に関する基礎知識について紹介します。

中古マンションの物件価格と築年数の関係とは

リノベーションマンションのベースとなるのは中古マンションです。つまり、リノベーションマンションの資産価値を考える際にも、中古マンションそのものの価値が参考になります。中古マンションの物件価格を決める重要な要素が築年数です。

建物は建造から年月が経過するごとに少しずつ劣化していきます。そのため、物件価格も築年数が経過するごとに下落していくのです。ただし、ある程度の年月を経ると下落率の変化は少なくなります。

物件価格は、築25年以上経過すると下落率が小さくなる

実際の下落率は立地や建物のニーズ、老朽化の程度によっても異なります。ただし、およそ築25年までは5年おきに物件価格が大きく下がるのが一般的です。一方で、築26年以上になると、物件価格はほとんど変わりません。マンションの場合、最終的には㎡単価30万円程度に落ち着きます。

この物件価格の変化は、需要と供給の関係によって生じるものです。物件価格が下がるということは、その物件に対する需要が減っていることを意味します。逆をいえば、物件価格の下落が収まるということは、それ以上築年数が経過しても重要は大きく減らないということです。

一般的には、築20年頃からマンションの価格は底値に落ち着いていくと考えられています。さらに、この変化はリノベーションの有無に関わりません。

リノベーションマンションの資産価値

リノベーションマンションの資産価値

続いてリノベーションマンションの資産価値について考えていきます。ひと口に「リノベーションマンション」といっても、購入時にはリノベーションがすでに済んでいるマンションと、購入した後にリノベーションをするマンションがあります。これらは築年数が経過した資産として、ほとんど同じものとして考えることが可能です。

以下では、これらを「リノベーションマンション」と総称し、資産価値について深掘りしていきます。

間取り・設備・内装の改善によりニーズが高まる

マンションの資産価値には、ニーズが大きく関係してきます。単に築年数が経過したマンションは、経年劣化によりニーズが低下していきます。一方で、築年数はあまり気にせず、住みやすさを重視して選ぶという方も少なくありません。

リノベーションを行うと、建物の築年数に関わらず部屋の快適性を向上できます。そのため、上述したような人に対して一定の需要を確保できます。このことから、リノベーションマンションは、建物の外観が劣化していたとしても資産価値を保ちやすいと考えられています。

資産価値を維持するためには、リノベーションの内容が重要です。将来、売却を検討している場合は特に気を付けなければなりません。間取り・設備・内装の改善を意識することで、ニーズの増加が期待できるからです。

反対に、リノベーションの内容によってはニーズが低下してしまうケースもあるため注意が必要です。あまりに特殊な設備を設置したり、奇抜な装飾などを施したりすると、買い手がつくまでに時間がかかる場合があります。自分以外の入居者のことを客観的に考えて、リノベーションを行うことが大切です。

リノベーションマンションと新築マンションを比較すると?

リノベーションマンションと新築マンションを比較すると?

築年数がマンションの資産価値に影響することは上述した通りです。この観点からいえば、新築マンションは極めて高い資産価値を有していることになります。では、リノベーションマンションと新築マンションを比較すると、どちらのほうが資産価値が高いのでしょうか。

資産価値という点では、やはり新築に分があります。実際に、リノベーションマンションよりもはるかに高額で設定されている新築マンションは多くあります。一方で、家を探している方からすれば新築相当に快適なマンションが安く売られているため、リノベーションマンションは買い手がつきやすです。

新築とリノベーションマンションの資産価値を比較するうえでもうひとつの検討材料となるのが安定性です。新築マンションの資産価値は、上述した通り、築年数に応じて急激に下落していきます。一方で、リノベーションマンションの資産価値は築26年を経過していれば安定しています。

中古住宅のほうが好条件の場合、新築より価値が高い可能性も

中古住宅のほうが好条件の場合、新築より価値が高い可能性も

新築マンションと中古マンション・リノベーションマンションとの間には大きな価値の開きがあります。ただし、これは双方を同じ条件で比較した場合です。場合によっては、中古住宅の価値が新築マンションを上回るケースがあります。

例として、立地はマンション価値を大きく左右する要素です。駅近くの中古マンションと駅から数十分かかる新築マンションであれば、中古マンションのほうが価値が高い場合があります。生活の利便性や需要を考えれば、不思議なことではありません。

このように、中古住宅が新築の価値を上回るケースは頻繁にあります。条件によっては、中古住宅で新築マンションに対して競争していくことも十分可能です。

資産価値が下がらない中古物件とは?

リノベーションマンションの資産価値を維持するためには、物件選びから注意する必要があります。資産価値が下がりにくい中古物件の条件について解説します。

ポイント1「立地条件」

第一に紹介する要素が立地です。同じ状態の中古物件であれば、場所が理想に近い物件が選ばれます。ただし、立地のどの点を重視するかは、人や家族構成などによって異なるのが特徴です。

以下では、一般的に立地条件で重視される点を具体的に紹介します。

駅近かどうか

基本的に、駅から近い物件ほど好条件と見なされます。多少築年数が経過している物件でも高い価値がつくこともあるほど重要な要素です。最寄り駅から徒歩10分圏内であれば、一般的に「駅近くの物件」として考えられています。

ただし、最寄り駅によってはそれほど高く評価されないこともあるため注意が必要です。首都圏に近く、どこにでもアクセスしやすい駅の近くであれば、ほぼ間違いなく高値がつきます。

一方で、マイナーな駅や停車する路線が多くない、停車頻度が高くない、快速が停車しない、といった駅の近くだとそれほど価値が上がらないケースがあります。

子育てに適した環境か

子育てに適した環境か

小さな子どもがいる家族が家を探す場合、「子育てに適した環境かどうか」も重要視されます。小児科が近い、保育園・小学校が近い、公園が近い、治安がいい、街灯が多く明るい、などといった条件がそろっていると、家族向けの物件として高く評価されます。

パチンコ店や工場、繁華街などが近くにあると、マイナス評価につながることがあります。3LDKなど広いマンションは基本的に子どものいる家庭を想定した物件です。こうした物件が上述したような場所に立地していると、相乗効果で価値が高くなります。

交通などの利便性はいいか

自宅の購入は大きな決断です。通常、購入者は何年も住むことを考えて、交通や生活の便がいい立地か検討しながら物件を決めます。そのため、「利便性」も物件の価値を決めるうえで重要なキーワードです。

生活に必要な設備が近くにあると、一般的に利便性がいい物件として評価されます。食料品店、ホームセンター、家電量販店、銀行、郵便局、病院などが徒歩圏内にあるのが理想的です。

購入希望者の趣味趣向によってはスポーツジム、レジャー施設なども評価の一因に。高速道路が近ければ、車に乗る方に対してアピールできる場合があります。

更に、こうした利便性は決して現状だけで判断できるものではありません。開発が進めば、周辺エリアの利便性が高まることもあります。将来を見越して、物件の利便性を検討することが大切です。

ポイント2「建物の管理」

いくら立地がいい中古物件でも、建物の状態が悪いことを理由に価値を下げられてしまうことがあります。建物をしっかり管理し、維持することが大切です。建物の状態を評価するうえでのポイントを紹介します。

修繕工事が適切に行われているか

修繕工事が適切に行われているか

マンションの状態は少しずつ劣化していくため、定期的な修繕工事が必要です。通常は、築12~15年のタイミングで大規模修繕が行われます。ただ、修繕積立金の不足といった理由から修繕が行われないケースも少なくありません。

適切なタイミングで修繕されていないマンションには見えない欠陥が潜んでいる可能性があります。そのため、物件の購入前には修繕工事の履歴を必ず確認してください。

不動産会社に依頼すると、売主に問い合わせてくれます。希望の立地であっても修繕工事が適切に行われていないと、あとから思わぬところにトラブルが生じるかもしれないため、注意が必要です。

共用部分がきれいに保たれているか

中古マンションの管理状態を判断するうえで、ぜひ慎重に確認していただきたいのが共用部分です。共用部分とは、マンションの住人が共同で使う部分のこと。つまり、個人の部屋以外のすべてを意味します。

例として、廊下やエントランス、階段、ゴミ置き場、駐車場などは代表的な共用部分です。共用部分に設置されている扉や窓ガラス、窓枠などもチェックポイントになります。共用部分の壁などにヒビやシミが目立つ場合は、適切な管理が行われていないと考えられます。そうした物件は資産価値が下がりやすいため、購入には慎重な判断が必要です。

ポイント3「日当たり、景観の良さ」

ポイント3「日当たり、景観の良さ」

マンションを購入する際に、多くの方が日当たりを重視します。部屋の日当たりがいい物件は資産価値が下がりにくくおすすめです。日当たりがいい中古マンションと日当たりが悪い新築マンションであれば、中古マンションのほうが高く評価されることもあります。

基本的に、南に部屋が向いているマンションほど人気です。西、東、北の順番で価値が下がっていきます。周囲に日の光を遮るような高い建物がないことも大切です。また、窓からの眺めがいいマンションほど評価が上がります。

有名な建造物や海、山が見渡せるマンションであれば、強力なアピールポイントになるため価値が下がりにくいといえます。

オーダーメイドリノベとリノベ済物件の違い

リノベーションマンションには、オーダーメイドリノベとリノベ済物件の2種類があります。リノベーションを検討している方は、どちらが適しているのか考えてみましょう。以下ではそれぞれの違いについてお話しします。

購入後にリノベーションするオーダーメイドリノべ

中古物件を購入後にリノベーションを実施するのがオーダーメイドリノベです。リノベーションの内容は自分で決めることになります。ただし、マンションの購入後にすぐ入居することはできません。施工が終わるまで、一般的には2~4カ月ほど待つことになります。

デザインからすべて思いのまま

オーダーメイドリノベの場合は、リノベーションの内容を自分ですべて決めることができます。そのため、隅々までこだわり抜いた理想の住まいを実現できるのが大きなメリットです。

予算が許す限りであれば、自宅を思いのままにできます。リフォーム会社と相談しながら施工内容を決めていくことも可能です。

リノベーションされた状態の部屋を購入するリノベ済物件

リノベ済物件は、その名の通りすでにリノベーションが実施されている中古物件です。一般的には不動産会社が中古物件を購入しリノベーションを施した状態で販売されています。

ベースは中古マンションであるため、新築マンションと比較して割安です。おしゃれなマンションに手間をかけずに住みたい方にも人気があります。

物件の購入後すぐに入居できるメリットも

リノベ済物件はすでに住める状態で販売されているため、物件を購入後すぐに入居できます。急ぎで引っ越し先を探している方にもおすすめです。

公開日 2020年12月12日
更新日 2023年3月22日

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