2020年(令和2年)リフォームで受けられる補助金、減税、優遇制度を紹介

2020年(令和2年)リフォームで受けられる補助金、減税、優遇制度を紹介

リフォームの優遇制度は大きく分けて「補助金」と「減税・控除」のふたつ

住宅のリフォームやリノベーションを行う際には、想定以上にお金がかかります。住宅の一部を修繕する小規模の改造から増築などの大規模改造まで、必要に応じて利用できる国や自治体の補助金制度や減税・優遇制度について紹介します。

補助金とは一定の要件を満たすリフォーム費用の一部を国や自治体が補助してくれること。つまり「もらえる」お金です。「減税・控除」は、一定の要件を満たすリフォームを行った人に対し、税制の優遇が受けられること。直接的にお金が支給されるわけではありませんが、本来支払うべき税金が一部免除になるので、実質、補助金と同程度の効果があります。

リフォームで補助金・助成金の対象となる工事は?

どんなリフォームでも補助金がもらえるのではありません。補助金・助成金の対象となりやすいのは、基本的に「介護」や「バリアフリー」「エコ」「省エネ」「耐震性」などに関わるリフォームです。では具体的にどのようなリフォームが対象となるのか、詳しく紹介しましょう。

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介護・バリアフリーリフォーム

介護・バリアフリーリフォーム手すり
バリアフリーリフォームは補助金が出るケースも多い

介護・バリアフリーリフォームとは、高齢者や障がい者が安全に住めるようにするためのリフォームです。対象となる工事は、たとえば、

・手すりの取付け
・段差の解消
・室内ドアの改良
・浴室・トイレの改良
・段差の解消
・床を滑りにくい素材に変える

などです。さらに、

・50歳以上
・介護または要支援の認定を受けている
・障がい者
・65歳以上の親族

が自ら所有する住居であることであることも条件です。「工事完了後6か月以内に入居すること」「新築から10年以上が経過していること」など、住宅そのものにも条件が定められています。

詳しくはこちら。
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エコ・省エネ・断熱リノベ

改修によって住宅に一定の省エネ効果が見込まれる場合も補助金・助成金の対象となります。対象となるのは、

・窓や床、天井、壁の断熱工事
・太陽光発電システムや蓄電池の導入
・高効率給湯器(エコキュート・エネファームなど)の設置

といった例で、LED照明器具や蓄電システムの導入なども補助対象となります。

エコ・省エネ・断熱リノベの中でも、断熱関連のリフォームをする際に受け取れる「高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業(断熱リノベ)」や「次世代省エネ建材支援事業(次世代建材)」という制度が人気です。

詳しくはこちら。
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耐震診断・耐震改修

地震が起きたときに倒壊などの危険がある住宅の耐震リフォーム。現行の耐震基準を満たす改修工事を行い、さらに一定の条件がクリアできれば対象となります。

現行の耐震基準に適合する工事であることや、工事費用が50万円以上であることが条件で、昭和56年5月31日以前に建築された住宅であるなど、住宅の要件もあります。

詳しくはこちら。
日本では欠かせない地震対策。耐震リフォームの価格相場は?補助金や減税も解説

全国共通の国・自治体リフォーム補助金制度

リフォーム補助金には、国から助成されるものと、自治体から助成されるもの2種類に分けられます。ここでは、国や自治体から受けとれる補助金制度について詳しく紹介します。

介護保険

要支援や要介護として自治体から認定された人が住む住宅で、バリアフリーリフォームするときには工事費用の補助を受けることができます。「介護保険」の制度は、市区町村によって運営されていますが、全国共通で利用できる制度。対象となるのは、手すりやスロープ設置、浴室やトイレの改修などで、20万円を上限として工事費用の7~9割が支給されます。所得に応じて自己負担1~3割で工事を行うことができるのでぜひ利用したい制度です。詳細は各市町村に問い合わせしてください。

次世代住宅ポイント

消費税率の引き上げにともなって創設された支援制度。消費税率10%でのリフォームが対象で、一定の要件を満たせば最大60万ポイントが発行されます。ポイントはさまざまな商品と交換できますが、現金化したりリフォーム代金に充てることはできません。

窓や外壁や屋根や床の断熱改修、耐震改修、バリアフリー改修などが対象で、特に、若者や子育て世代が既存住宅を購入して一定規模以上のリフォームを行う際におすすめの制度です。

ポイント発行申請は和元年6月3日〜令和2年3月31日となっていましたが、8月31日までの延長措置が取られています。ポイント交換は令和2年6月1日~令和2年11月30日まで。いずれも期間限定なので注意が必要です。

詳細はこちらからご確認ください。【国土交通省-次世代住宅ポイント

長期優良住宅化リフォーム推進事業

災害などに備え、住宅の性能を高めるためのリフォームを検討している人は「長期優良住宅化リフォーム推進事業」による補助金制度」を利用しましょう。国が事業者に対して実施している事業で、空き家対策としても、住宅の性能を高めて流通させることで既存住宅を活用しようという目的です。利用者に還元される仕組みになっているので、コストを抑えたリフォームが実現します。

補助金は一般的な住宅1戸につき100万円、より性能向上の条件満たした認定長期優良住宅であれば200万円、さらに省エネ性能を向上させた場合は250万円と、性能の向上レベルで決定されます。

詳細はこちらからご確認ください。【国立研究開発法人建築研究所-令和2年度長期優良住宅化リフォーム推進事業

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)太陽光発電ソーラーパネル
「ネット・ゼロ・エネルギー住宅(ZEH)」へリフォームする場合の補助金制度もある

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、断熱性が高く、給湯器などが高性能、電気の消費量が少ない家、さらに、太陽光発電でエネルギーを作れる「ネット・ゼロ・エネルギー住宅(ZEH)」へリフォームする場合の補助金制度。「ZEH」の定義を満たす改修工事を行うことが条件になります。高い省エネ能力を持つ住宅で、最終的にエネルギーの収支をゼロまたはプラスにすることが目標で、国は、2030年までに新築住宅の100%をZEHにすることを目標にしています。省エネ能力の高い照明器具やエアコン、換気設備、給湯器などを導入することが条件で、補助金を受け取ることができます。補助金の額はZEHの段階によって異なりますが、おおむね70万~125万円が支給される制度です。

2020年最新の情報はこちらでチェックしてください
一般社団法人環境共創イニシアチブ-2020年の経済産業省と環境省のZEH補助金について

高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業/次世代省エネ建材支援事業

「高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業」は、断熱材や断熱用ガラスを用いたリフォームなどが対象で、15%以上の省エネ効果が見込まれる建材を使用した住宅の断熱リフォームを支援する事業です。

一戸建て住宅で上限120万円、マンションで上限15万円が補助されます。

「次世代省エネ建材支援事業」は、既存の住宅の省エネ化を進めるために創設された制度。一定レベルの省エネ性能を持つ次世代省エネ建材を使ったリフォームを支援する事業です。高性能断熱パネルや調湿建材など、省エネ建材を使用した住宅の断熱リフォームに補助金が出ます。

一戸建て住宅で上限200万円、マンションで上限125万円が補助されます。

地域型住宅グリーン化事業

地域型住宅グリーン化事業とは、地域の施工会社や材木店が地域の木材を使って木造住宅を新築・改修することを支援する制度。高水準の性能をもつ住宅であることが条件で、地域経済を活性化することや環境への配慮なども目的です。木造住宅のタイプや、施工会社の実績などによっても金額は変わってきますが、条件を満たしていれば上限140万円の補助金がもらえます。

自治体によっては防災・環境対策のリフォーム補助金も

各自治体ごとに定められているリフォーム補助金もあります。どんな補助金があるか例を見ていきましょう。

横浜市

「住まいのエコリノベーション(省エネ改修)補助制度」は「建て替えずに、「省エネ」かつ「健康」な住まいの基本となる、室内温度差の少ない住宅の普及を目指す」ことが目的。(横浜市公式HPより

一般改修住宅で40万円を上限に補助されます。令和2年は5月11日が受付開始日です。補助件数は約60件程度。受付先着順で予算額に達した時点で受付を終了します。

「横浜市木造住宅耐震改修促進事業」では、木造の個人住宅の耐震改修工事費用の一部を市が補助してくれます。昭和56年5月末日以前に建築確認を得て着工された住宅が対象で、耐震診断の結果、対象と判断された住宅であることが条件で、一般世帯で100万円を限度に補助金がでます。(横浜市公式HPより

ほかにも、バリアフリーリフォームを行った住宅への補助金も。平成19年4月1日から令和4年3月31日までの間に一定のバリアフリー改修工事が行われ、かつ、改修が完了した日から3カ月以内に市町村に申告した住宅が対象。要介護認定又は要支援認定を受けている人などが住んでいることが条件で、一定の固定資産税減額もらえる制度です。(横浜市公式HPより

大阪市

大阪市には「民間戸建住宅等の耐震診断・改修等補助制度」というものがあります。「地震に強い安全なまちづくりを目指すため、令和7年度における民間住宅の耐震化率を95パーセントとすることを目標に、耐震診断・耐震改修設計・耐震改修工事に要する費用の一部を補助する」(大阪市公式HPより)としています。

たとえば耐震改修工事であれば、平成12年5月31日以前に建築された住宅が対象。年間所得が1200万円以下であることや市民税、固定資産税、都市計画税を滞納していなことなど、条件はほかにもありますが、住宅1戸につき100万円が補助されます。

札幌市

たとえば札幌市の「住宅エコリフォーム補助制度」は、省エネ改修やバリアフリー改修を行う札幌市民に対して、改修費用の一部を補助してくれる制度。浴室やトイレ、階段や玄関など、対象となる工事それぞれに補助金の限度額が設定されていて、総工事費の10%または一戸当たり50万円のいずれか少ない額を限度としています。(札幌市公式HPより

そのほか、「札幌市木造住宅耐震改修工事等補助事業」や「介護保険法に基づく住宅改修費の支給」など、やはりほかの自治体同様、耐震・エコ・バリアフリー関連のリフォームに対し、補助をしてくれる制度が整っていますので、ぜひ公式サイトなどでチェックしてください。

リフォーム減税制度、税制優遇の対象は所得税と固定資産税がメイン

ある一定の要件を満たした省エネリフォームを行うと、さまざまな補助金を受け取れることが分かりました。次に紹介するのは、リフォーム減税制度。住宅をリフォームすることで税金が優遇される仕組みです。ここでは、所得税の控除、固定資産税の減税制度について詳しく紹介します。

所得税

所得税とは、1月から12月までの1年間で得た個人の所得に課される国税のこと。要件に合うリフォームを行うことで、所得税から一定額が控除される制度があります。所得税の控除には3種類があり、3つの制度からひとつを選んで利用することができます。

ひとつ目は「投資型減税」。リフォームローンを利用せず、自己資金だけでリフォームした人、5年未満のローンを組む場合に利用できる制度がこちら。工事を完了した年分の1年が控除期間です。減税額は最大で、耐震・省エネなどの改修をした場合に25万円は、バリアフリー改修をした場合には20万円。

ふたつ目は「ローン型減税」。5年以上10年未満のリフォームローンを組んで実施した工事が対象で、改修後、居住開始した年から5年間が控除期間となります。最大控除額は5年間で62.5万円。1年間では12.5万円です。

最後は「住宅ローン減税」。10年以上のリフォームローンを組んで実施した工事が対象で、改修後居住開始した年から10年間が控除期間となります。最大控除額は10年間で400万円。1年間の控除額は、「改修工事に相当する年末のローン残高(補助金を差し引く)の1%と定められています。

所得税は、納めている所得税額から控除されるものなので、納税額が低ければ最大控除額は受けられない場合もあります。納税額は源泉徴収票などで確認してみてください。

固定資産税

固定資産税とは、所有する土地や建物について1月1日時点の評価額に応じて課される税金のことです。初速税は国税ですが、こちらは地方税。条件を満たす改修工事を行った場合、その住宅にかかる固定資産税の一部が減額される制度があります。税制改正により期限が2年延長され、2022年3月31日までの措置として、固定資産税の減額措置が継続しています。

減税の対象は省エネ・耐震・バリアフリー、長期優良住宅化リフォーム。耐震リフォームでは税額の二分の一、バリアフリー・省エネリフォームでは三分の一、長期優良住宅化リフォームでは三分の二がそれぞれ軽減されます。

減税期間は工事を完了した翌年の分である1年間。工事完了後3か月以内に申告することで減税を受けることができます。(国土交通省-住宅税制より

ローンの金利優遇

住宅金融支援機構のフラット35は、借入時から返済完了までの金利が確定している住宅ローンですが、この中でリフォームする人向けの住宅ローンがあります。

ひとつめは、「フラット35(リフォーム一体型)」。中古住宅を購入すると同時にリフォームをする場合が対象となります。住宅の購入資金とリフォーム費用をまとめてひとつの住宅ローンを組むことができます。

もうひとつは「フラット35リノベ」です。中古住宅を購入して性能向上リフォームを行う場合、あるいは性能向上リフォームが行われた中古住宅を購入する場合に利用できるローン。フラット35の借り入れ金利を一定期間引き下げる制度です。

このほかにも、「贈与税の非課税措置」「不動産取得税の軽減措置」などの減税制度を受けることができるので、自分が対象となるかどうかをぜひ調べてみてください。

リフォーム補助金や減税を受けるときの注意点と活用ポイント

ここまで、リフォーム費用の大きなサポート制度、リフォーム補助金や減税について紹介してきました。しかしまだ安心してはいけません。リフォーム補助金や減税の制度を確実に受けるための注意点とは? 最大限に活用するためのポイントを紹介します。

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工事着工前に申請が必要。スケジュールは入念に調査して組む

工事着工前に申請が必要!スケジュールは入念に調査して組む
補助金、助成金制度は着工前に申請する必要があるケースが多い

リフォーム補助金や助成金の制度を活用するには、基本的に着工前に申請をする必要があります。工事の完了日が指定されていたり、指定の完了日が条件となっている場合もあります。うっかり工事を開始してしまってから、あるいは工事完了後に申請をしても受け付けてもらえないので注意が必要です。

さらに多くの補助金制度は先着順。上限に達するとたとえ受付期間中でも締め切ってしまうこともあります。新年度に募集をスタートし、はやければ数カ月で受け付け終了、なんてこともあるので要注意です。もちろん、受付前に応募しても対象外なので、受付日をしっかりとチェックして計画を進めてください。リフォームを計画する段階から情報収集をしっかりして、リフォームを行う前にどの減税制度が利用できるか、事業者に相談するところかはじめましょう。

補助金を活用できるリフォームの組み合わせを

これまでみてきたように、すべてのリフォームに対して補助金がもらえるというわけではありません。キーワードは「省エネ」「耐震」「バリアフリー」です。補助金の対象となるリフォームとうまく組み合わせることで、上手に補助金を受け取りましょう。

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公開日 2020年5月15日
更新日 2020年11月27日

#リフォーム

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