サラリーマンが不動産投資で失敗しないために注意しておきたいこと

サラリーマンが不動産投資で失敗しないために注意しておきたいこと

サラリーマンの副業として、不動産投資が注目を集めています。不動産投資は、賃貸用物件を購入し、それを貸し出すことで家賃収入を得るビジネスモデルです。サラリーマンと不動産投資は相性がよく、実際にサラリーマンの不動産投資家も多く見られます。

しかし、投資である以上、当然失敗してしまうリスクもあります。そのため、不動産投資に興味はあるものの、なかなか手が出せないでいる人は多いはず。今回はそんな方のために、サラリーマンが不動産投資で失敗しないために注意しておくべきことについて説明していきます。

SEOライター募集

サラリーマンでも不動産投資で副業できるか

近年では、副業を解禁している企業がどんどん増えています。こうした企業に勤めている場合、不動産投資をしても、もちろん問題ありません。では、副業が禁止されている企業の場合は、どうなのでしょうか。

この場合でも、一般的に以下の条件を満たしていれば、副業規定に引っかからないケースが多くなっています。

・5棟10室以内
・管理会社に管理を委託する

「5棟10室」は、不動産投資が事業的規模か否かを判断するうえでの、税務上の基準です。賃貸しているのが一戸建てなら5棟以上、マンションやアパートなら10室以上の場合、事業的規模と見なされます。

逆に、この基準に満たない場合、事業的規模とは見なされません。副業が禁止されている会社の場合、その理由は本業が疎かになってしまう危険があるためです。不動産投資では、建物や賃貸の管理を、管理会社に委託できます。

副業禁止の会社でも、管理を委託して、本業に支障が出なければ、不動産投資を許可しているところも多くなっています。サラリーマンより副業に厳しい公務員でも、上記2つの条件に加えて、年間の家賃収入が500万円以内であれば、不動産投資が認められています。よほど厳しい企業でなければ、不動産投資ができないということにはなりません。

サラリーマンが不動産投資をするメリット

サラリーマンが不動産投資をすることには、以下のような、様々なメリットがあります。

・金融機関の融資を受けやすい
・不動産会社に管理を任せられるから本業があっても両立しやすい
・所得税や住民税の節税効果がある
・団体信用生命保険が生命保険代わりになる
・私的年金の代わりになる

ここでは、それぞれのメリットについて説明していきます。

金融機関の融資を受けやすい

サラリーマンは安定した収入が見込めるため、ローンを組む際に審査に通りやすい
サラリーマンは安定した収入が見込めるため、ローンを組む際に審査に通りやすい

不動産投資では、賃貸用の不動産物件を購入するにあたり、銀行や日本政策金融公庫などの金融機関から融資が受けられます。ローンの利用には審査があり、審査に通らなければ、融資は受けられません。

審査基準のなかには職業もありますが、サラリーマンは比較的審査に通りやすくなっています。サラリーマンは毎月決まった給料がもらえて、収入が安定しているからです。お金を貸す金融機関側からすれば、収入が安定しているサラリーマンは貸し倒れの可能性が低く、安心して融資できるというわけです。

不動産会社に管理を任せられるから本業があっても両立しやすい

先ほども説明したとおり、不動産投資では、管理会社に物件の管理を委託できます。物件の管理は、主に以下2種類に分けられます。

主な内容
建物の管理・破損箇所の修繕
・共用部分の清掃
・エレベーターの点検
賃貸の管理・入居者の募集
・家賃の徴収
・入居者のクレーム処理
・更新や退去の手続き

管理会社に委託すれば、これら全ての業務を代行してもらえます。そのため、本業が忙しいサラリーマンでも、時間や手間をかけずに不動産投資を行えます。

所得税や住民税の節税効果がある

不動産所得は、給与所得と「損益通算」が可能です。サラリーマンは、会社からもらった年間の給与所得額に応じて、所得税や住民税の額が決まります。所得額が高いほど、納める税金の額も高くなる仕組みです。

不動産投資で赤字が出た場合、その損失額の分を給与所得から差し引けます。これを、損益通算と言います。損益通算で所得額が低くなれば、そのぶん節税が可能です。

団体信用生命保険が生命保険代わりになる

不動産投資をするにあたって、ローンを利用する場合、多くの金融機関では「団体信用生命保険」への加入が義務付けられています。団体信用生命保険とは、ローン返済中に契約者が死亡したり、高度障害状態になったりした場合に、保険会社がローンの残債を肩代わりしてくれる保険です。この保険に加入しておけば、返済中に万が一のことがあっても、家族に負債を残さずに済みます。

私的年金の代わりになる

公的年金の額が減っているなか、安定した老後を過ごすには、定年までに十分な額の貯金をするか、別の方法で収入を得るしかありません。その方法の1つになり得るのが、不動産投資です。

不動産投資をすれば、定年退職後も、私的年金のかわりに毎月家賃収入が入ります。物件の管理を管理会社に委託すれば、不労所得のように収入が得られるため、老後に働く必要もありません。

サラリーマンが不動産投資でやってしまいがちな失敗例

不動産投資は、投資である以上、失敗して負債を負ってしまうリスクもあります。失敗を防ぐためには、よくある失敗例を知ったうえで、同じことをしないように注意することが重要です。サラリーマンが不動産投資でやってしまいがちな失敗例は、以下のとおりです。

・管理会社を使わずに自主管理で運用する
・早く物件が欲しくなり、よく分からないまま購入してしまう
・節税目的で購入し、利益が出ずに結果損をしてしまう
・楽そうだからとオーナーチェンジ物件を安易に購入してしまう
・確定申告を怠る

ここでは、それぞれのポイントについて説明していきましょう。

管理会社を使わずに自主管理で運用するのは難しい

不動産投資では、物件の管理を委託せずに、自主管理するという方法もあります。自主管理のメリットは、管理会社に支払う経費がかからないぶん、利益の額が高くなることにあります。

しかし、サラリーマンをやりながら自主管理をするのはおすすめできません。物件の管理には多大な手間がかかるからです。例えば、自主管理する場合、所有物件の入居者からクレームが入ったときに、自分で対処しなければなりません。

本業の時間は対応ができないため、場合によっては、深夜や早朝に対応しなければならないケースもあります。これでは、会社での仕事に支障をきたしてしまいかねません。そのため、専業大家ならともかく、本業を持つサラリーマンが自主管理で不動産投資をするのは難しいと言えるのです。

早く物件が欲しくなり、よく分からないまま購入してしまう

不動産投資が儲かると聞いて、一刻も早く物件を購入したいという人もいるかもしれません。しかし、不動産投資の知識が全くない状態で、適当な物件を購入したり、業者に勧められた物件を購入したりすることは、やめておいた方が賢明です。

不動産投資物件のなかには、収益性の低いものも存在します。賃貸需要のない地域にある物件は、入居者が見つかりにくいため、それだけで利益が出にくくなります。家賃に対して、販売価格が高すぎる物件も、利益を出すのは困難です。

特に注意したいのが、こうした収益性の低い物件を、不動産投資の初心者に勧める営業マンもいるということです。営業マンは物件を売らなければなりませんが、収益性の低い物件は、不動産投資の経験者には売れません。売れない物件をお得だと言って、初心者を騙して購入させる営業マンもいるのです。

何の知識もなしに物件を購入してしまうと、利益の出にくい物件をつかまされてしまい、損失を出す危険があります。そうならないためにも、物件を購入する前に、必ず不動産投資の勉強をしておきましょう。不動産投資の勉強方法については、後ほど紹介します。

節税目的で購入し、利益が出ずに結果損してしまう

「節税になりますよ」と言って、不動産投資物件を購入させるのも、悪い営業マンがよく使う手です。たしかに、不動産所得は給与所得と損益通算ができるため、所得税や住民税の節約ができます。

しかし、これはあくまで、不動産投資で赤字が出た場合の話です。収支がプラスなら、損益通算ができないため、節税にはなりません。そもそも、不動産投資の目的は節税することではなく、利益を出すことにあります。

いくら節税ができても、損失を負ってしまうようなら、元も子もありません。そのため、節税目的で不動産投資を始めることは、根本的に間違っているということを理解しておきましょう。

楽そうだからとオーナーチェンジ物件を安易に購入してしまう

オーナーチェンジ物件とは、すでに入居者が付いている状態の物件を指します。不動産投資では、物件を購入しても、空室の間は家賃収入を得られません。しかし、オーナーチェンジ物件であれば、購入したその月から、家賃収入が得られます。

こうしたメリットから、オーナーチェンジ物件は、不動産投資の初心者から人気が高くなっていますが、これには以下のデメリットもあります。

・事前に部屋の状態を確認できない
・購入した途端に入居者が退去するリスクもある

オーナーチェンジ物件では、誰も住んでいない状態の場合と違い、部屋の中を確認できません。いざ購入すると、部屋の設備が破損していて、早々に修繕費がかかってしまうケースも少なくありません。物件を購入して、すぐに入居者が退去してしまうというケースもあり得ます。

確定申告を怠る

確定申告を怠り、税務署から指摘を受けた場合、 「無申告加算税」や「延滞税」が課せられる
確定申告を怠り、税務署から指摘を受けた場合、 「無申告加算税」や「延滞税」が課せられる

不動産投資をする場合、原則として毎年、確定申告が必要です。確定申告をせずに、税務署から指摘を受けた場合、「無申告加算税」や「延滞税」が課せられます。これらはどちらも、申告しなかったことに対する罰金的な意味合いを持つもので、納める税金の額が通常より高くなってしまいます。

サラリーマンが不動産投資を始める前に準備しておくべき事

これから不動産投資を始めるサラリーマンの方は、最初に以下の6点について準備しておきましょう。

・投資用不動産の種類や特徴を理解する
・不動産投資のデメリットを理解する
・ローンを組むうえで重要な与信材料を理解する
・出口戦略を立てる
・積極的に情報収集して専門的な知識を得る
・収支のシミュレーションをしっかり立てる

これらの点を理解して、準備しておくことで、不動産投資で成功する確率を高くできます。ここでは、上記の6点について、1つずつ説明していきます。

投資用不動産の種類や特徴を理解する

一口に不動産投資と言っても、色々な種類があります。賃貸用物件の場合、物件の種類によって、以下の3タイプに分けられます。

・区分マンション投資(区分投資):1棟マンションのうち、1部屋単位で購入
・一棟マンション・アパート投資(一棟投資):1棟のマンションやアパートをまるごと購入
・戸建て投資:一戸建てを購入

このうち、初心者におすすめなのは「区分マンション投資」です。区分マンションは、販売価格が安いぶん、手を出しやすく、失敗したときのリスクも低く済みます。また、物件の状態によって、以下の2種類にも分けられます。

・新築
・中古

新築は、販売価格が高いかわりに、家賃も高く設定できるのがメリットですが、2人目以降の入居者の家賃は安くなってしまいます。そのため、販売価格が安く、入居者が変わっても家賃が下落しにくい中古の方がおすすめです。部屋のタイプも、大きく以下2種類に分けられます。

・ワンルーム
・ファミリー向け

当然、ファミリー向けよりも、ワンルームの方が物件価格は安くなっています。初心者には、物件価格の安いワンルームの方がおすすめです。

不動産投資のデメリットを理解する

不動産投資には、主に以下のようなデメリットもあります。

・空室リスク
・家賃下落リスク
・災害リスク

このなかでも、特に注意すべきなのが「空室リスク」です。空室が発生している間は、家賃収入を得られません。さらに、この間にも管理費の支払いや、ローンを利用している場合は毎月の返済もあるため、空室期間中は赤字になってしまいます。

不動産投資では、いかに空室の期間を短くできるかが重要です。空室リスクを低くする方法はいくつかありますが、特に有効なのが、賃貸需要の高い地域にある物件を購入することです。逆に、賃貸需要の低い地域にある物件を購入してしまうと、空室リスクが一気に高くなってしまいます。

ローンを組むうえで重要な与信材料を理解する

不動産投資物件の購入にあたってローンを利用する場合、金融機関の審査をクリアしなければなりません。この審査において重要なのが「与信」です。与信とは、借り手側に返済能力があり、信用できることを金融機関に証明することです。与信には、主に以下6つの材料があります。

・年収
・金融資産
・家族構成
・勤め先の規模や安定性
・住宅のローンなど
・返済履歴

それぞれの与信材料について、説明していきます。

年収

年収が高いほど、審査に通りやすくなり、多くの融資額が見込めます。一般的には、年収400万~500万円が与信の目安と言われています。以下のような金融資産は、多く持っているほど評価が高くなります。

・現金や預貯金
・株式
・債権
・投資信託
・生命保険
・小切手や商品券

金融機関の側からすれば、借り手が不動産投資に失敗した場合でも、金融資産を使って返済できるぶん、貸し倒れのリスクが低く済むからです。

家族構成

家族構成では、主に以下の2点が見られます。

・独身か既婚者か
・子どもの有無

既婚者で共働きの場合、返済能力が高いと見なされ、審査で有利になります。妻が専業主婦の場合も、潜在的な労働力と見なされるため、独身よりは有利です。ただし、自立していない子どもがいる場合、教育費がかかるぶん、不利になります。

勤め先の規模や安定性

同じ会社員でも、勤め先によって、与信の評価は変わってきます。東証一部に上場している大企業に勤めている場合、倒産のリスクが低いと見られるため、審査では有利です。反対に、中小企業は大企業に比べると倒産のリスクが高いと見られるため、審査では不利になります。

住宅のローンなど

与信の評価では、借入金の有無や残債額も見られます。借入金がある場合、その残債額が多いと、評価は低くなりがちです。ここで注意したいのが、借入金には住宅ローンも含まれるということです。

一般的に、住宅ローンを組んでいる人は、そうでない人に比べて、不動産投資の与信で不利になると言われています。ただし、金融機関によっては、マイホームという資産があることがプラスに働く可能性もあります。

返済履歴

与信では、返済能力のほかに、信用できる相手かどうかという点も重要です。過去にローン返済の遅延などがあった場合、信用度が低くなり、評価も下がります。

出口戦略を立てる

不動産投資を成功させるためには、最終的に物件をどうするかの「出口戦略」を立てておくことも重要です。主な出口戦略には、以下の4種類があります。

・売却
・建て替え
・更地にして土地を売却
・更地にして土地を賃貸

事前にこうした出口戦略を立てたうえで物件を選べば、より計画的な運用ができるほか、いざ物件を手放すときに焦ってしまうこともありません。

積極的に情報収集して専門的な知識を得る

ウェブサイトでの情報収集は、 不動産投資会社の公式サイトのほか、不動産投資家の個人ブログで生の体験談が見れるのでおすすめ
ウェブサイトでの情報収集は、 不動産投資会社の公式サイトのほか、不動産投資家の個人ブログで生の体験談が見れるのでおすすめ

不動産投資を成功させるためには、地道な勉強や情報収集が欠かせません。勉強や情報収集の方法には、主に以下のものがあります。

・書籍
・ウェブサイト
・セミナー

このうち、ウェブサイトについては、不動産投資会社が運営しているサイトのほか、不動産投資家の個人ブログもおすすめです。個人ブログには、不動産投資家の生の体験談や失敗談が書かれているため、参考になります。

収支のシミュレーションをしっかり立てる

不動産投資では「キャッシュフロー」が非常に重要です。キャッシュフローとはお金の流れのことですが、不動産投資においては、家賃収入から経費やローンの返済額を引いた、手残りのお金を意味します。

収益が多くても、支出がそれ以上なら、収支はマイナスになってしまいます。そうならないためにも、物件を購入する前に、収支のシミュレーションをしておきましょう。年間のキャッシュフローは、「年間の家賃収入-年間の経費-年間のローン返済額」で計算できます。年間の家賃収入は、購入を検討している物件の家賃に12を掛けるだけです。不動産投資でかかる経費には、主に以下のものがあります。

毎月かかる経費管理費
修繕積立金
PMフィー
毎年かかる経費固定資産税
火災保険料や地震保険料
入居者の退去時にかかる経費リフォーム費用
新規入居者の募集にかかる費用

これらの経費の額は、年間の家賃収入の10~30%程度です。新しい建物ほど経費の額は低く済み、古い建物ほど修繕費がかかるぶん、経費の額は高くなります。ローンを利用している場合は、ローンの返済額も毎月かかります。

ローンの返済額は、借入金の額や金利、返済期間や返済方法によっても異なりますが、これらがはっきりしているのなら、ローン計算のシミュレーションツールを使って、月々の返済額を算出可能です。ローンのシミュレーションツールは、「ローン シミュレーション」などのキーワードで検索すると出てきます。

物件の購入にあたっては、このように収支をシミュレーションしたうえで、キャッシュフローのいいものを選ぶようにしましょう。

◆こちらもおすすめ◆

不動産投資のメリットとは?デメリットとリスクを避ける方法を解説

住宅ローンの返済中でも自宅を賃貸に出す方法とは?今注目の賃貸転用・賃貸併用についても徹底解説

公開日 2020年9月5日
更新日 2020年10月22日

#購入

LogRenoveをフォローする