TOKIO長瀬智也が「裏方」に!? “職業リノベ”において「裏方」に向いている人、向いていない人の違い

TOKIO長瀬智也が「裏方」に!? “職業リノベ”において「裏方」に向いている人、向いていない人の違い

リノベーション──一般的には「住まいの改修・改善」のことをこう呼びますが、空間環境だけではなく日常生活全般をもリノベーション(改革・刷新)すると、QOLはよりいっそう向上していくはず。LogRenoveは、日々の何気ない暮らしのなかで、我々が直面するさまざまな悩みの解決策を、斯界の識者とともに探っていきます。さあ、私たちと一緒に「ライフスタイルのリノベ術」を追究していきましょう。

Q.都内を中心に活動しているロックバンドでボーカルをやっています。音楽だけじゃあ食っていけないので、アルバイトをしながらなんとかやってきたのですが、このたびの新型コロナショックの影響で年内のLIVEの予定が全部飛んでしまい、バイト先の居酒屋も景気がおもわしくなく、先日解雇されてしまいました。アーティストになるのは諦めて、裏方の仕事に就こうかな…と、迷っているのですが、今まで常に目立つ舞台にばかり立っていたボクなんかが“裏”にまわれるものなのか、不安でたまりません。本当に大丈夫でしょうか?(27歳・未婚男性/ロッカー)

ジャニーズのトップスターが「裏方」としてクリエイターに!?

TOKIOのメンバーである長瀬智也さん(41)が、2021年3月いっぱいをもってジャニーズ事務所を退所し、グループから脱退することが7月22日にわかりました。

退所以降はフリーランスとなり、裏方のクリエイターとして活動するらしく、長瀬さんと親しい関係者は「TOKIOでボーカルとして長く活動し、音楽に強い印象があるかもしれませんが、映像関連の造詣も深いようです。退所後は、幅広くクリエイティブな仕事に携わっていきそうです」と“その後”を予測します。

さて。約30年間、日本国中から注目を浴び続けていたトップスターが、いきなりメンタル、立場ともに「裏方」へと切り替えることができるのか……そこらへんはまだ、現時点では未知数です。ただ、本人の意志にかかわらず「表方から裏方への転身」というケースは、芸能・音楽・スポーツ……ほか“表”がある世界でしのぎを削るパフォーマーにとって、決して珍しいことではありません。

あるプロ野球選手と地下アイドルの「転身」と、これから…

国内独立リーグの某チームで、四番レフトの中心選手として活躍しながらも、肩の故障で去年に現役を引退。今年から東京都内のIT企業に勤めながら、メジャーリーグ専門のライターを志し、もっか勉強中だという石田吾郎さん(24歳・仮名)は、その“転身”の理由をこう語ります。

「(引退後は)野球の魅力をプレーではなく、文章かなにかで伝えたい…みたいなことをぼんやりと考えていた矢先、たまたま知人から紹介されたIT系企業に就職しました。野球とはまったく無縁な業界だし、パソコンにはあまり詳しくも興味もなかったので正直、お誘いを受けるかどうか迷いましたが、とある飲みの席でご一緒させていただいた編集者さんから『これからのライターは文才云々よりITに強くなきゃ食っていけないよ』とアドバイスされ、『給料をもらって勉強できる』と割り切り、入社を決めました」(石田さん)

なぜ、日本のプロ野球ではなくメジャーリーグなのか……は、選手として北米のリーグに1カ月間遠征をした経験が大きく影響していると、石田さん。

「遠征を通じ肌で感じた、日本の“野球”とは違った“ベースボール”が持つスポーツ本来の『楽しむ』という目的を、ひとりでも多くの日本人に知ってもらいたい。野球人口が年々減ってきている日本で、メジャーリーグという側面から野球人気復活に貢献できればうれしいですね」(石田さん)

「表方だろうが裏方だろうが、とにかく大好きな野球と一生かかわっていきたい!」と、力を込める石田さんの眼には一点の曇りもありません。

「物心がついたころから24歳のシーズンまで、ずっと野球漬けの毎日でした。だから、僕には“野球”しかないわけで、その“最大の武器”を十分に発揮できる場所で食べていきたいんです」(石田さん)

もうひとり。地下アイドルとして地道にファンを獲得しながらも、今年に入ってからの新型コロナショックの影響によって、ライブやイベントの仕事が激減。自身が所属するアイドルユニットが解散の危機を迎えているというMICOさん(22歳・仮名)からも、お話を伺いました。

「地下アイドルって、ギリギリで予算をまわしているから、ライブとイベントがなくなってしまうのはホント致命的なんですよ。いつから活動再開できるかも目途が立たないし…。だけど、私はこの業界が好きなので、アルバイトをしながらでも、ずっとしがみついていきたい! もちろん、自分がまたステージに立てることを諦めてはいないけど、今は裏方でもなんでもいいから、アイドルや音楽に関係している仕事に就けたらいいと思っています」(MICOさん)

おふたりとも職種や置かれている環境は微妙に異なってはいるものの、共通しているのは「裏方に回ってでも、大好きな野球、アイドルの世界に残り続けていたい」という熱い想い。

では、次に「具体的にはどういうタイプの人が、一般論で述べるところの表方もしくは裏方の仕事に向いているのか?」を、脳科学の見地から検証してみましょう。

裏方仕事をバカにする人は根拠のない自信家タイプが多い?

脳神経外科であり、「人生目標から考える医療」のスタイルを目指す菅原道仁先生は、「原則として、裏方的な仕事ができない人は根拠のない自信家タイプが多い」と、まずはピシャリ!

「“根拠のない自信家タイプ”は『その気になれば自分はなんでもできる!』という全能感を抱きがちです。けれど、実際に行動に移し、目に見える形で成果をあげた経験はほとんどありません。普通はそこで自問自答するものですが、プライドだけは超一流なのがこのタイプ。裏付けになる実績やスキルが伴わなくても、自分は優秀だと勘違いして大言壮語の繰り返し…。端的に表現すれば『夢想家』でもあります」(菅原先生)

なるほど。言われてみれば「裏方に回ること」──すなわち、常に目立ちたがり屋で地味な仕事を露骨に嫌がる人には、こういうタイプが多いかもしれません。ホラ! あなたの上司や部下にも……たぶん、ひとりやふたりはいますよね(笑)?

どうして、そんなことになってしまうのか? 正解はズバリ!「能力の低い人には、自分を高く評価する傾向がある」から。これは「ダニング=クルーガー効果」と呼ばれている、コーネル大学のデヴィッド・ダニングさんとジャスティン・クルーガーさんによる定義です。

「無知の状態から少しだけ知識が増えると、急激に自信がつき、この状態は『バカのうぬぼれピーク』と名付けられています。さらに、知識が増えると、今度は逆にものすごく自信がなくなってしまう。またさらに、知識を蓄積して実力が増えると、緩やかに自信も増してくる。この上昇こそが『啓蒙の坂』であり、専門的には『優劣の錯覚を生み出す認知バイアス』と呼ばれています」(菅原先生)

ところが、こうした“健全”なプロセスをはしょって「実力がないまま(根拠のない)自信を持ってしまう人」は、確実に実在します。理由は、

1. 自身の能力が不足していることがわからない
2. 自身の能力の未熟さを理解できない
3. 他者の能力をちゃんと推定できない

……からです。もし、あなたにホンのちょっぴりでも身に覚えがあるのなら、表方・裏方にこだわらず、とりあえずは“目の前にある課題”に真摯な姿勢で取り組んでみてください。スモールステップで、ドーパミンをじわじわと脳内から分泌させながら、自身の成長を促すわけです。

「表」に立つにも「裏」に立つにも、絶対不可欠なのは「謙虚さ」!

いっぽうで「典型的な表方人間特有のマインドは、時と場合によってはプラスの効果をもたらすため、見習うべき点もある」と、菅原先生は付け加えます。

「自信」とは、とどのつまりが「楽観的な勘違い」であり、どんなかたちであれ、「オレ(アタシ)ってすごい!」と自信に満ち溢れている人は、強いものです。そして、仮に勘違いであっても、いや、勘違いであればあるほど、それは必ず“力”へと変わっていきます。

「『こんなのはオレ(アタシ)がやる仕事じゃない!』と、くじけることなく自分を鼓舞できる性格は、得てして遠慮がちな日本人には珍しい。もしかすると、日本ではなく、むしろ世界に通用する逸材なのかもしれませんね」(菅原さん)

ただし、「先天的にせよ後天的にせよ、このような思考回路の持ち主には“謙虚さ”が絶対不可欠」だと菅原先生。ここで、K-POP『niji project』のプロデューサーであるJ.Y.Parkさんの金言を引用しておきましょう。

僕たちが君たちに期待することは、歌とダンスの実力が全部ではありません。
それに劣らずもって欲しいものは、立派な人柄です。
その理由は、君たちが世の中に良い影響を与えて欲しいからです。

[真実]
“隠すものが無い人になれ”という話です。カメラの前でできない言葉や行動は、カメラのない場所でも絶対にしないでください。
気を付けようと考えないで、気を付ける必要の無い立派な人になってください。

[誠実]
“自分との戦い”です。毎日するべきことです。自分自身に鞭を打って、歌の練習、ダンスの練習、語学の勉強などをずっと続けていたら、それが積み重なって君たちの夢を叶えてくれます。

[謙虚]
言葉や行動の謙虚ではなく、心の謙虚です。自分自身が、本当に(常に)足りないと思って、隣にいるみんなの短所を見ないで、長所だけを見て心から感謝すること、それが謙虚です。

この3つ、真実、誠実、謙虚は僕も今まで実行してきて、君たちもこの言葉を深く心に刻んで世の中に影響を与えるスターに成長してください。


さて、いかがでしょう? ちなみに、前出の石田さんは今回のインタビュー中、こうも答えてくれました。

「僕はライターが裏方とは思っていません。ひとりのライターの素晴らしい仕事は、いずれ知名度にもつながって、広い意味での表方、“インフルエンサー”としての役割を果たし、そうなれば、おのずとそこにファンが集まってくるのではないでしょうか」(石田さん)

そもそも、表・裏にこだわっている時点で成長はストップしてしまう──先にも申したとおり、謙虚さをもって眼前の課題に真摯な姿勢で取り組むことを心がければ、どんな仕事でも“表方”として、日の目を見るものなのかもしれません。

 

取材・文:山田g事務所

菅原先生

菅原道仁(すがわら・みちひと)

1970年埼玉県生まれ。現役脳神経外科医。クモ膜下出血や脳梗塞といった緊急の脳疾患を専門として救急から在宅まで一貫した治療システムの提供を目指し、北原国際病院に15年間勤務。現在は菅原脳神経外科クリニック院長、菅原クリニック・東京脳ドック理事長。その診療体験をもとに「人生目標から考える医療」のスタイルを確立する。『名医のTHE太鼓判!』(TBS系)などテレビ出演多数。脳の仕組みについての独自のわかりやすい解説が支持されている。『「モテ」と「非モテ」の脳科学〜おじさんの恋はなぜ報われないのか〜』(山田ゴメス共著/ワニブックスPLUS新書)『すぐ怠ける脳の動かし方〜脳神経外科医が教える「すごい生産性アップ術」〜』(青春新書)ほか、著書も多数。

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公開日 2020年9月8日
更新日 2020年10月22日

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