ユニットバスのサイズの見方から選び方、施工条件まで徹底解説

ユニットバスのサイズの見方から選び方、施工条件まで徹底解説

お風呂を快適なユニットバスにリフォームしたいと検討している方は多いと思います。この記事では、ユニットバスのサイズの見方や選び方から施工条件まで、ユニットバスのリフォーム時に役立つ情報について解説していきます。

ユニットバスの規格サイズ一覧【最小・最大サイズは?】

ユニットバスは一定の規格サイズによりつくられています。ユニットバスの寸法は、基本的に10cm単位でそれぞれ分けられており、「1216」、「1616」、「1620」といった規格サイズがあります。

ユニットバスの規格サイズは、全メーカーで共通している表記の仕方です。この規格サイズは、浴室の内径の幅と奥行きを表しています。

たとえば、規格サイズ「1216」の場合は、内径の幅が120cm、内径の奥行きが160cmということになります。

ユニットバスの規格サイズは内径の寸法であるため、自分で浴室内のサイズを測ることができます。浴室内のサイズの測り方は、浴室内の、向かい合った壁から壁までの長さを、縦と横それぞれ1辺ずつ測って計測します。

ユニットバスが坪数表記ではない理由は壁の厚み

浴室全体のサイズは、0.75坪、1坪、1.25坪、1.5坪と床面積で表記されるのが一般的です。ちなみに1坪のサイズは、182×182cm=約3.3㎡であり、およそ2畳の大きさになります。ユニットバスの規格サイズがなぜ坪数表記ではないのか疑問に思う方もいるでのではないでしょうか?

ユニットバスは浴室の空間の中に本体を設置しますが、浴室の壁には厚みがあります。この壁の厚みを考慮した仕様になっているため、ユニットバスの規格サイズは坪数表記サイズよりも少し小さめなサイズになっているのです。

たとえば、1坪用のユニットバスの場合、182×182cmのサイズではなく、160×160cmのサイズという仕様になります。

ユニットバスの規格サイズは、基本的には0.75坪、1坪、1.25坪、1.5坪の4つの区切りです。ユニットバスの規格サイズ一覧をチェックしておきましょう。

1014サイズ100×140cm0.75坪マンション・集合住宅用
1116サイズ110×160cm0.75坪マンション・集合住宅用
1216サイズ120×160cm0.75坪共通
1217サイズ120×170cm0.75坪共通
1317サイズ130×170cm0.75坪共通
1418サイズ140×180cm0.75坪マンション用
1616サイズ160×160cm1.0坪 共通
1717サイズ170×170cm1.0坪 共通
1618サイズ160×180cm1.25坪 共通
1620サイズ160×200cm1.25坪 共通
1621サイズ160×210cm1.25坪 共通
1624サイズ160×240cm1.5坪 戸建て用
1618サイズ160×180cm1.5坪戸建て用

ユニットバスのサイズ表記自体は全メーカー共通ではありますが、商品によっては合う浴室の外寸は異なるため、注意が必要です。希望するユニットバスが浴室に設置できるかどうか、リフォーム業者などに事前に確認するようにしましょう。

ユニットバスのサイズの選び方

浴室の広さや家族構成にマッチしたユニットバスを選んで、お風呂場を快適な癒しの空間に
浴室の広さや家族構成にマッチしたユニットバスを選んで、お風呂場を快適な癒しの空間に

それでは具体的にユニットバスのおすすめな選び方をみていきましょう。浴室の大きさや家族構成にマッチするサイズのユニットバスやバスタブを選べば、家族みんなが快適に使えます。

親子・介護など複数人での入浴は1618以上のサイズが理想

親子で一緒にお風呂に入る場合や介護入浴が必要で複数人が同時に浴室を利用する場合は、1618以上のサイズのユニットバスが理想的です。また、複数人で入浴をする場合は、標準仕様の浴槽ではなく、ワイドタイプの浴槽を設置するのもおすすめです。

ワイドタイプの浴槽は、標準よりも内寸が10〜20cmほど大きくなり、実際に浴槽に入ると、かなり広く感じます。子どもや高齢者も浴室を利用するのであれば、浴槽の高さが40cmくらいのサイズを選ぶのもポイントです。

小さな子どもや高齢者がいるファミリーの場合は、安全性も考慮してユニットバスを選びましょう。必要に応じて、手すりを設置したり、水栓のチャイルドロックをつけたりするようにすると安心です。

足を伸ばして入浴したい場合は1616以上の浴室が理想

せっかく浴室をリフォームするのならば、ゆったり足を伸ばして入浴できる浴槽にしたいと考える方も多いでしょう。足を伸ばして入浴したいのであれば、浴槽の幅が150cm以上あると快適です。そのため、1616サイズ以上のユニットバスが設置できるのが理想です。

快適に使える浴槽のサイズは、体型によってそれぞれ異なるため、リフォームする前にショールームで実際にサイズ感を確認しておくと良いでしょう。

洗い場の広さにも注意

快適な浴室は人それぞれですが、広い浴槽だけでなく洗い場の広さも重要なポイントです。

標準仕様のユニットバスの奥行きの内寸サイズはほとんど同じで70cmほどです。ユニットバスのサイズが、0.75坪タイプでも、1.5坪タイプの場合でも同じです。ユニットバス全体の広さがあるほど、ゆったりとした洗い場を確保することができます。

とくに子どもと一緒にお風呂に入る場合や、介護が必要な家族がいる場合には、洗い場が広いほうが断然快適に入浴できるようになります。浴室全体を広くすることができるユニットバスもあるので、確認してみると良いでしょう。

浴槽の形状は数種類ある

ユニットバスの浴槽の形状にはさまざまなものがあります。家族構成や使いやすさを考慮しながら、浴槽の形状やタイプを選ぶと良いでしょう。

浴槽を広くしたいのであれば、標準仕様よりもサイズが10〜20cm広いワイドタイプの浴槽がおすすめです。10cm広くなるだけでも、実際に浴槽に入るとかなり広く感じます。

もっとも一般的な浴槽が、楕円形です。洗い場のスペースを広くとりたい場合には、楕円形がぴったりでしょう。

角型(デルタ型)は、上から見ると直角三角形にような形状の浴槽です。浴槽の一角に座れるようになっているため、腰をかけながら浴槽へ移動することができます。足腰に負担がかかりにくいため、高齢者がいる家庭にもおすすめです。

半円型(シェル型)は、半円形の形になっている浴槽なので、浴槽内の内寸サイズが広く、ゆったりと湯船に浸かることができます。しかしその反面、洗い場は狭くなってしまいます。

施工前に知っておきたいユニットバスのサイズ選びの注意点

ユニットバスのリフォームは、水回りを含むため大掛かりな工事になります。そのため、リフォーム施工前には、しっかりと注意点をチェックしておくようにしましょう。

戸建てとマンションで商品が異なる

ユニットバス(システムバス)は、戸建て用とマンション用に分かれており、仕様が異なるため注意が必要です。戸建てとマンションでは、浴室の床下や天井の高さが異なるため、それぞれ分かれています。

商品によっては、マンションタイプのユニットバス(システムバス)を戸建てに設置すること可能ですが、戸建てタイプのユニットバスをマンションに設置することはありません。戸建てタイプのユニットバスには、1624、1618など大きなサイズもあります。

一方、マンション用のユニットバスはサイズ展開が充実しているのが特徴ですマンションタイプのユニットバスでは、最小サイズの1014もあり、狭い浴室でも設置しやすくなっています。

ユニットバス(システムバス)を選ぶときは、戸建て用かマンション用かをチェックし、住宅にあうサイズのものを選ぶようにしましょう。

ユニットバスリフォームに必要なスペースにも注意

浴室をユニットバスにリフォームする際は、ユニットバスの内寸サイズに注目してしまいがちですが、搬入経路などリフォーム工事に必要なスペースのことも考慮しなければなりません。ユニットバスは、壁や天井といったそれぞれのパーツがつくられている商品です。

リフォーム施工時には、それぞれのパーツを外部から搬入して、現場で組み立てるのが一般的です。そのため、玄関から浴室までの搬入経路が重要になります。それぞれのユニットバスのパーツがスムーズに搬入できるかどうか、搬入経路の確認も行っておきましょう。

搬入経路の目安として、間口65cm以上、曲がり角では75cm以上の幅があれば、ほぼ問題なく搬入できます。在来工法の浴室から、ユニットバスへリフォームする場合は、壁や床の解体を行い、給排水接続し、電気配線などの工事を行ったあとに、ユニットバスの組み立てという手順で行います。浴室を解体したときに、土台や柱が劣化していた場合には、補修工事が別途必要になります。

在来浴室からリフォーム施工する場合は、工事日数や費用に余裕を持っていたほうが良いでしょう。ユニットバスからユニットバスへのリフォームの場合は、同じサイズならリフォーム工事にかかる費用や日数をおさえることも可能です。

ユニットバスを設置できないケースもある

ユニットバスはどんな浴室にも設置できるものではなく、場合によっては設置できないケースもあるため、注意が必要です。

ユニットバスが設置できないケースとして、浴室内の角が飛び出した形状になっている、浴室が五角形や六角形など複雑な形状になっている、屋根が斜めになっている、天井が高すぎるといったものがあります。

それでもユニットバスを設置したい場合は、大がかりな間取り変更工事などが必要で、工事日数も費用も高額になってしまいます。

現在の浴室よりも小さなサイズのユニットバスなら設置することが可能なケースもあります。浴室の場所を変えるのも大掛かりな工事となります。

床下の配管を移動できない場合は、浴室の場所を移動させることはできません。また、浴室の床下の劣化が激しい場合は、ユニットバスを設置する前に修繕工事を行う必要があります。

浴室リフォームでは、既存と同じサイズのユニットバスを選ぶと、リフォームの工期や費用をおさえることができます。

最近は、浴室スペース全体を広げられるタイプのユニットバスも登場しており、注目を集めています。配管経路の見直しや、デッドスペースを利用することにより、5~10cmくらい浴室を広くすることができることもあります。

マンションの場合ですと、余裕をもってユニットバスを設置しているケースも多く、拡張工事を行わずとも浴室を広くできる可能性もあります。より広い浴室にリフォームしたいという方は、ぜひ検討してみてください。

ユニットバスのメーカー別の違いにも注意

ユニットバスで人気のメーカーといえば、 「TOTO」や「LIXIL」です。「TOTO」や「LIXIL」からは、さまざまな種類のユニットバスが販売されており、高品質で人気です。

ユニットバスのサイズ規格は全メーカー共通ではありますが、「1216」や「1418」などと表記されていたとしても、メーカーにより若干のサイズの違いがあるため注意が必要です。

ユニットバスの内部のサイズはもちろん、外部のサイズや構造も違うため、ユニットバスを設置するために必要なスペースのサイズも変わってきます。

また、同じメーカーで同じサイズのユニットバスでも、サイズが若干異なることもあるため注意が必要です。ユニットバスの規格サイズやシリーズによっては、同サイズでもパーツの大きさが違うこともあります。

内寸サイズは同じでも、外寸が異なることもあり、外寸のサイズが合わなければ、壁を壊して広げる工事が必要となり、予算も工事期間も大きく上回ってしまうことになってしまいます。

失敗を避けるために、ユニットバス選びは慎重にしっかりチェックして行い、不明点はメーカーに確認するようにしましょう。

ユニットバスリフォームの施工条件

リフォームを検討するならユニットバスのサイズアップも視野に入れたい。5cmでもサイズが広がるだけで、かなり広く感じられるようになるはず
リフォームを検討するならユニットバスのサイズアップも視野に入れたい。5cmでもサイズが広がるだけで、かなり広く感じられるようになるはず

ユニットバスのサイズ変更はできる?

せっかくリフォームするのなら、ユニットバスを同じ大きさのものにリフォームするのではなく、広い浴室にしたいと考える方も多いでしょう。

建物の構造上、不可能なケースもありますが、間取り変更などにより広い浴室にすることが可能です。マンションの場合は、構造体のみを残して間取り変更するのであれば、水回りの配置変更もできます。

戸建て住宅でも、構造を見直すことによって、ユニットバスのサイズアップが可能となります。浴室は、5cm、10cmでもかなり広く感じるようになるため、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか?

ユニットバスのサイズアップを行う場合は、リフォームの前に入念な計測や確認が必要となるため、リフォーム業者やメーカーに確認してみてください。

公開日 2020年7月9日
更新日 2023年3月22日

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