中古マンションのフルリノベーションの費用相場はいくら?予算内で理想を叶えるポイントとは

中古マンションのフルリノベーションの費用相場はいくら?予算内で理想を叶えるポイントとは

中古マンションを購入してリノベーションをする場合、どのくらい費用がかかるのでしょうか。この記事では、リノベーション費用相場やローンについて、マンションのリノベーションの注意点、そしてリノベーション実例を挙げながら、理想のリノベーション住宅を叶えるためのポイントを解説します。

「中古マンション+リノベーション」物件のメリット

ここ数年、新築マンションの価格は上昇傾向にあり、中古マンションのリノベーションが注目されるようになりました。ここでは、中古マンションをリノベーションするメリットを紹介します。

1.割安な価格

新築マンションを買うより中古マンションをリノベーションしたほうが、トータルで考えると20~30%安い費用で済むといわれています。立地や物件にもよりますが、新築よりもコストをかけずに理想の住まいを手に入れることができます。

2.新築マンションより物件が豊富。希望のエリアで探しやすい

新築マンションを建築できるエリアは、首都圏や駅近など好条件の土地がなかなか見つからないため、かなり限定されてしまっています。そのため、リノベーションありきで中古マンションを購入したほうが、さまざまな条件下での選択肢が増えるわけです。たとえば、新築だと予算的に山手線圏内エリアで購入するのは厳しい場合でも、リノベ物件なら購入できる可能性が出てきます。

3.自分好みのおしゃれな部屋を自由につくれる

リノベーションは、自分のニーズに合わせて空間設計や内装のデザインを自由に選ぶことができます。壁や仕切りを取り除いて広いリビングにしたり、システムキッチンを設置したり、既存のマンションでは難しい間取りへの変更も可能です。自分のこだわりが詰まった部屋をつくることができるのが大きな魅力です。

「表層リノベーション」と「スケルトンリノベーション」の違い

そもそもリノベーションは、スケルトンリノベーションと表層リノベーションに大別でき、費用も変わってきます。
スケルトンリノベーションは、床や壁、天井などを剥がし、設備を取り除き、すべて解体したコンクリート箱の状態(スケルトン)にしてリノベーションを行います。そのため、間取りや設備の場所を自由に設計することができます。「フルリノベーション」という言葉も、同じ意味だと理解していいでしょう。

表層リノベーションとは、見える箇所だけ改修する方法です。古くなった配管や断熱材の交換などは行いません。また、床材は剥がさず既存の床材の上に置きます。費用が安く抑えらえるリノベーション方法ですが、見えない箇所はそのままなので、将来的にはすべて改修する必要があります。

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表層リノベよりフルリノベの方が長期的に見るとお得

ライフスタイルに合わせて、自由に、柔軟に対応できるのがリノベーションの大きなメリット。しかし、フルスケルトンではない「内装のみ」のリノベーションは、価格こそ多少は安く抑えられても、大幅に間取りを変えることはできません。フルスケルトンに比べ、自由度が大幅に限定されてしまいます。

間取りは変えずに内装だけ変えるリノベーションのほうが、フルスケルトンリノベーションよりもずっと安く済みそうですが、実はフルスケルトンリノベーションの8割程度かかってしまいます。あと、自由度も低くなります。大きな押し入れが備わった和室をリノベーションする場合、ベッドにすると布団を入れる必要がなくなるため、間取りを変えて押し入れを別のスペースに活用したいところですが、そうはいきません。段差をなくすこともできません。「リセット」という意味でも、フルスケルトンリノベーションをおすすめします。

中古マンションのリノベーション費用相場

リビングでくつろぐファミリー
ファミリー層なら60平米あたりの広さが一般的

中古マンションを購入してリノベーションするにかかる費用は大きくふたつです。まずは中古マンションの購入費用。契約時に必要な手付金、決済時にかかるマンションの売買代金と諸費用、購入後に支払う不動産取得税や固定資産税、引越しにかかる費用などがマンションを購入する際にかかります。

リノベーション費用は工事の規模やリノベ会社、家の㎡数によって金額は変わります。一般的に、フルリノベーションでは1㎡あたり12万〜15万円が目安といわれています。平均的なリノベーションの㎡数はファミリー層で60㎡、一番多いのは50〜70㎡の物件です。間取りで考えると、50㎡以内だと大体が1LDK、60㎡になれば2LDK、70㎡になれば、それにプラスしてサービスルームを作れます。80㎡からは3LDK、100㎡以上だと4LDKが平均的な間取りです。

ファミリー層の平均的な広さである60㎡で計算すると、約800万円です。どんなに狭くても、トイレ・お風呂などの水回りのリノベーションは省くことができないため、30㎡だと割高に、広くなればなるほど1㎡単価は安くなります。金額は物件の築年数や状態、リノベーションプランによって大きく変わるため、予算は少し余裕を持ってみておくといいでしょう。

フルリノベーションの事例

株式会社クロニクルで実際に施工したフルリノベーションの費用をみていきましょう。

60㎡の物件の場合、解体工事に約60万円、産廃費用に約40万円、施工費が約365万円(工事の人件費+トイレ、クロス等の基本的な設備代)。さらに、オーク無垢材のフローリングや建具、収納などを造作した建材費が約200万円。システムキッチンは約55万円、ユニットバスは約80万円といったところで、総額約800万円くらいです。いろいろな費用が積み重なっていますが、いちばん多いのは施工費の中に含まれている「人件費」。総額の4割近くを占めています。

中古マンションのリノベーション費用の内訳

リノベーション費用の内訳は、リノベーション会社によって異なりますが、大きく分けると下記のようになります。

・解体工事費
設備や内装を解体し、撤去・処分する工事費用です。木工事、電気設備工事、排水管工事などが含まれます。
・施工費(人件費)
工程ごとに職人が担当することが多いため、人件費で総額の4割を占めます。
・建材費/設備費
システムキッチン、ユニットバス、便器などの住宅設備やリノベーションに使われる床材、クロス、建具などの資材費です。
・設計費
設計料がかかるかどうかはリノベーション会社によって異なります。設計費がかかる場合は、総工事費用の10~20%が相場です。

リノベーション費用の内訳の詳細はこちら。
リノベーションの費用と内訳。中古マンションをフルリフォームするといくらかかる?

「中古マンション×リノベーション」の費用で差が出るポイント

中古マンションを購入してリノベーションをする際に、「部屋の面積(㎡数)」、「間取り変更の有無」、「資材や設備のグレード」が金額に大きく影響します。部屋が広いほど金額は高くなります。キッチンやトイレなどの水まわりを移動させて、間取りを変更するのも設備工事が必要で高くなる傾向があります。また、使うフローリング材や壁紙クロスのグレード、キッチンやトレイ、洗面所のグレードも費用に影響します。

中古マンション×リノベーションの物件選びのポイント

リノベーションを前提に中古物件を選ぶときには、どのようなことに気をつけたらいいのでしょうか。

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中古マンション
マンションは築20年を過ぎると価格が横ばいとなる傾向がある

築20年以上の物件は価格の下げ幅が小さい

一般的に、築年数が古い物件のほうが安く購入できます。築年数が20年前後の物件は資産価値が安定しているため、長期的に見ても安心です。つまり、価格が下がりにくくなる築20年以上の物件を選べば、資産価値の目減り小さくしやすいというわけです。

耐震補強がされているか、管理状況をチェック

築年数が経っていると気になるのが耐震性。築40年を超えている建物は、旧耐震基準を元に建設されているため価格がグンと下がるケースがあります。耐震改修工事がなされていて、現在の「新耐震基準」をクリアしていれば安全と言えます。また、マンションの場合は管理状況のチェックが必要です。同じ築年数でもメンテナンスがされているのとされていないのとではマンションの状態も変わってきます。

中古マンションの耐震性について以下の記事でより詳しく説明しています。
【リノベと耐震】中古マンションって大地震で崩れたりしませんか?

リノベーション費用を抑えるコツ

理想の住まいを求めるあまり、設備や内装にグレードの高いものを選んだりオプションをつけたりしてしまいがちです。予算をオーバーして後悔しないためにも、リノベーションの費用を抑えるコツを紹介します。

使えそうなものは残す

既存部分を上手に生かすとコストダウンを見込めるでしょう。すべて新しくするのではなく、使えそうな部分は残しておき、古くなった部分だけ交換するなど工夫するといいでしょう。中古物件であっても、水回りはリノベーション済みできれいな場合もあります。使えるかどうかわからない場合は施工会社に相談してみましょう。

設備や建材を自分で用意する

最近は、通販などでも建具や棚などデザイン性のあるものを購入できます。自分好みにしたい場合はオーダーメイドを選びがちですが、まずは既製品を上手に取り入れることもおすすめします。フルリノベーションの場合は、既製品のサイズに合わせて計画できるので取り入れやすいでしょう。

設備場所によって素材を変える

壁は塗装より壁紙、フローリングは無垢よりも合板やシート貼りのほうが少し費用を抑えることができます。人が集まるリビングは無垢材フローリング、それ以外は合板フローリングを使用したり、あまり人目につかないクローゼットなどの床や壁は安価な素材を使ったり、工夫することでコスト削減につながります。

もっと賢く節約してリノベーションをしたい方はこちら。
✔︎【リノベの節約】予算が少ない…何をやって、何をあきらめたら賢くリノベできるのか?

中古マンションをリノベーションするときの注意点

マンションをリノベーションする場合、注意しなければならないことがあります。知らずにリフォームしてしまったということがないように、しっかりチェックしましょう。

リノベーションできるのは「専有部分」のみ

マンションには「専有部分」と「共用部分」、それに「専用使用部分」の三つがあり、自由にリノベーションできるのは、基本的に「専有部分」のみになります。他の居住者と共同で使う「共用部分」や、特定の人しか使わないが所有権は共同になる「専用使用部分」はリノベーションできません。マンションの管理規約で、細かいルールが決められている物件もあります。中古マンションを購入する際に不動産会社の担当者に細かく確認することをおすすめします。

詳細はこちら。
【専有部分と共用部分】中古マンションのリノベーション でできること・できないことは何?

リノベ・リフォーム済み物件は工事費用が上乗せされていることがほとんど

リノベーションを前提にマンションを探すときに注意したいのが、リノベーション済み物件です。リノベーション済み物件の値段には、もともとの物件価格に内装工事費用が上乗せされているケースがほとんど。フルリノベーションで作り変えるのであれば、事前にリノベーションされている必要はありません。

リノベーション済み物件の間取りや内装が希望と一致しているのであれば、すぐに入居でき便利です。リノベーション費用を別で用意する必要がないので、トータルの予算を把握しやすいのがメリットです。

耐震性は基準を満たしているか

1981年(昭和56年)の耐震基準の見直しによって、建築基準法の改正以前と以降では、建物の耐震基準が異なっています。旧耐震物件ならば、「耐震補強」を含めた大規模修繕がいつ行われたかを入念にチェックしましょう。ただ「旧耐震だから耐震性に不安がある」というわけではありません。旧耐震でもしっかりと建物に耐震補強を施しているケースもあります。

修繕の積立や管理状況を確認しよう

中古マンションの購入で気になるのがマンションの管理状態です。計画的な修繕が行われているか、修繕費の積立がしっかり行われているか「重要事項説明書」で確認しましょう。重要事項説明書には、使用目的、管理費との区分、管理組合の取り決めなどが記載されています。修繕の履歴や計画、修繕費の積立状況などチェックしておくと、マンション管理がしっかりされている物件を選ぶことができるでしょう。

リノベーション前に近隣挨拶は必須

リノベーション前の近隣挨拶は、トラブルを回避するために大切なことです。特に工事音などの騒音トラブルは、苦情が寄せられるケースは多々あります。事前に挨拶をしておけば、近隣住民の理解を得ることもでき、穏便に話し合うことができるでしょう。挨拶は工事の1週間前には済ませて置きましょう。

予算内で理想の住まいをつくるためのポイント

ここでは、リノベーションによって理想の家をつくるためのポイントを解説します。

「理想の住まい」のイメージを明確化する

「理想の住まいの」イメージ
理想とするイメージや予算感ははっきりと伝えたほうがいい

最初に必ずすべきことは、「どんな住まいをつくりたいか」を明確にイメージすることです。もちろん、なんとなく「リノベしてみようかな…」と考えた段階でリノベーション会社に相談に行くのはいいでしょう。ただし、何度か相談して完成のイメージを具体化していくことが重要です。

はっきりと予算を業者側に伝える

リノベーションを依頼する業者には、予算をはっきり伝えることが大切です。あいまいな数字を提示してしまうと、予算オーバーの見積もりをされてしまう場合もあるでしょう。予算は断言したほうが業者側も綿密なスケジュールを立てやすくなります。

やりたいことの優先順位をつける

リノベーション打ち合わせ
自分のなかで「リノベーションの優先順位」をつけておくと、スムーズに進む。打ち合わせは積極的に

まず、予算内ですべての希望が叶うことはないということを念頭に置いておきましょう。そのため、はっきりと予算を提示したうえで「できること」と「我慢しなければならないこと」を仕分けるためにも、「優先順位」は欠かせません。要望をなるべく正確に業者へと伝えられるようにしておくと、スムーズに打ち合わせが進んでいくでしょう。

リノベーションで組めるローン

リノベーション打ち合わせ2

リノベーションに利用できるローンは2種類あります。物件購入と同時にリノベーションを行う場合と、リノベーションのみ行う場合とでは該当するローンが変わるので注意しましょう。

リフォームローン(リノベーションのみ)

リフォームローンは、無担保で審査も通りやすく、融資までがスピーディーなのがメリットです。一方、住宅ローンに比べて金利が高く、借入金額が少額であり、返済期間が短い点がデメリットといえます。

住宅ローン(物件+リノベーション)

中古マンションの購入に合せてリノベーションを行うなら、住宅ローンを活用しましょう。メリットは、金利が低く、返済期間を長く設定できることです。ただし、住宅ローンでリノベーション費用も借入するためには、銀行に融資を申し込む段階、つまり物件を購入する段階で、リノベーション費用の概算が決まっていなくてはいけません。

ローンの選び方を詳しく知りたい方はこちら。
✔︎【リノベのローン】リノベーション代も住宅ローンにコミコミでOK?

住宅ローンが残っている場合は「借り換え」も

借り換えとは、銀行で組んでいる住宅ローンの残額に、新たなリフォームローンを追加して1本にまとめるシステムです。物件購入とリノベーションを別々の会社を通して、同時のタイミングでやるケースも多いですが、その場合は裏技もあります。

ただし、「同時」とはいえ、その微妙な「タイミング」はかなり重要です。「購入」が「契約」の状態なのか「引き渡し」の状態なのかで、手間は大きく違ってきます。すでに融資を受けていて引き渡しを終えている状態だと既存のローンに組み込むのは難しくなります。まだ「契約」の段階、所有権の移転がされていない、住宅ローン自体もまだ始まっていない段階なら、一本化は可能です。いろんな技はありますが、いちばん簡単なのは「物件購入」と「リノベーション」を同じ会社で同時に実施することです。

住宅ローンの借り換えについての詳細はこちらをご覧ください。
住宅ローンの借り換えるタイミング、メリット・デメリットを解説

中古マンションのリノベーション事例

では、実際に株式会社クロニクルで手がけた中古マンションのリノベーション施工例を紹介します。

趣味のためにリノベーションした「男の1LDK」

こちらは、もともと3LDKだった築31年・69㎡の中古マンションを、大胆に1LDKにリノベーションした物件です。施主さんは趣味と仕事に生きるひとり暮らしの男性。ゲストも多いため広々としたリビングと、2台の自転車を室内に収納するために設置した玄関土間がアクセントになっています。

詳しくはこちら

思わず料理がしたくなる、大型のオープンキッチンがポイント

「キッチンを開放的にしたい」「天然無垢材のフローリングにしたい」というご要望を受けてデザインした、築12年・67㎡のお宅です。お料理好きの奥様のために大型のオープンキッチンを部屋中央に配置。リビングとダイニングのエリアを緩やかに分けることでゆったりとした雰囲気を演出しています。

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施主もペンキまみれになった、思い入れのあるリノベーション

交通アクセスのいい築28年・51㎡の中古マンションをリノベーションした物件です。施主さんはリノベーションの過程そのものを楽しまれていて、キッチンと寝室の壁を自らペンキまみれになりながら塗られたほど。

詳しくはこちら

LogRenoveが手掛ける無垢材リノベーション事例はこちら

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公開日 2020年3月12日
更新日 2020年11月27日

#費用, #ローン

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