新築と中古、マンション購入するならどっちがお得?メリットとデメリットを比較

新築と中古、マンション購入するならどっちがお得?メリットとデメリットを比較

マンションを買うなら、新築と中古、どっちがお得なのか? それぞれのメリット・デメリットを比較しました。物件の価格差、初期費用の違い、耐震性などについても解説しています。

「家は新築」はもう古い?今は中古マンションを購入する人が多い

「家は新築」はもう古い?今は中古マンションを購入する人が多い

以前は「家は新築で購入するものだ」と考えられていました。しかし今は中古を購入する人が多くなり、その考え方はもう古くなってきています。

実際に、2016年以降は「新築マンションの供給戸数」と「中古マンションの成約件数」を比較すると、新築の供給戸数よりも中古マンションの成約件数のほうが多くなっています。

直近のデータである、2020年4月~9月の首都圏マンションの具体的なデータでも確認しましょう。その間の新築マンション供給戸数は8851戸、中古マンションの成約件数は1万5965戸でした。

これは東京オリンピックの関係で新築マンションの価格の高騰が続いてきたのも要因のひとつです。しかし中古マンションの成約件数のほうが7114戸も多いという結果は、中古マンション自体の魅力に気付く人が増え、選ばれていることの表れでもあると考えられます。

参照
首都圏新築マンション市場動向 2020年4月~9月(不動産経済研究所)
季報マーケットウォッチ 2020年4月~6月(レインズ)
季報マーケットウォッチ 2020年7月~9月(レインズ)

中古マンションと新築マンションの価格差

中古マンションを購入するメリットは、なんといってもその価格の安さです。新築マンションを購入した場合に比べてどのくらい変わるのか、確認しましょう。

首都圏の平均価格差は2500万円程度

新築マンション中古マンション
平均価格6085万円3523万円
専有面積65.37㎡65.16㎡
㎡単価93.1万円54.05万円
2020年4月~9月の首都圏の新築マンションと中古マンションを比較

2020年4月~9月の首都圏の価格差で、新築マンションと中古マンションのコストをチェックします。

新築マンションの平均分譲価格は6085万円・平均面積は65.37㎡なのに対して、中古マンションの平均成約価格は3523万円・平均面積65.16㎡でした。首都圏の場合には、新築マンションと中古マンションの平均価格の差が2500万円程度あることが分かります。

ただしこの比較結果はあくまで平均値のため、希望の立地や広さによって価格帯は異なります。

価格で見れば戸建てという選択肢も

価格で見れば戸建てという選択肢も生まれる

2019年1月~12月の首都圏新築一戸建て契約者を対象とした調査では、平均購入価格は3902万円という結果になりました。戸建て物件であれば、新築であっても比較的価格は高くないと分かります。

「新築がいいけれどコストはかけられない」という場合には、戸建て物件も調べてみるのがおすすめです。

ただし、戸建ては土地が限られており、駅から離れていたり、首都圏といってもローカルな路線沿いだったりがほとんどです。

マンションのほうが駅に近くてアクセスがいい場所に作られる割合が多いため平均値が高くなっています。その点は留意してください。

物件価格以外の初期費用の違い

新築マンションを購入した場合には消費税にプラスして、将来の修繕に備えるための「修繕積立基金」を支払う必要があります。目安は20万~30万円ほどです。

中古マンションの購入時には、建物には消費税がかかりませんが、不動産会社に「仲介手数料」を支払う必要があります。一般的には、下記の方法で手数料を計算します。

仲介手数料 = (物件価格×3%+6万円)× 消費税率

2500万円の物件の場合、仲介手数料は「81万円×消費税率」となります。物件価格とは別にかかる初期費用を比べると中古マンションのほうが高く感じられます。

フルリノベーションしても中古マンションのほうが安い

フルリノベーションしても中古マンションのほうが安い

中古マンションを購入してフルリノベーションした場合でも、中古マンションのほうが新築マンションよりも安いといわれています。内装を全て交換するようなフルリノベーションの費用は、70㎡で考えると700万~1000万円前後です。

首都圏では新築マンションと中古マンションの平均価格の差が2500万円程度であることを踏まえると、リノベーション費用をプラスしても中古マンションのほうが安くなります。

もちろんフルリノベーションにかかる費用は、選んだもののグレードによって変わるものです。リノベーション業者と予算を加味しながら決めていく必要があります。

水回りのフルリフォームの相場は300万~400万円

水回りのフルリフォームの相場は300万~400万円

それぞれの施設のリフォームの相場は以下のようになっています。

・キッチンの全体交換:50万~150万円
・浴室全体の交換:50万~150万円
・トイレの全体交換:15万~50万円
・洗面台・洗面所の全体交換:10万~50万円

設備のグレードによって幅があるため一概には言えませんが、400万円前後必要になるということは頭に入れておきましょう。

造作家具や無垢材を使っても1000万円以内でできる

造作家具や無垢材を使っても1000万円以内でできる

造作家具や無垢材を使った場合には、高級感を出せるもののコストは上がります。それでも、多くの場合造作家具や無垢材を使っても1000万円以内でフルリノベーションが可能です。

実際におこなわれたフルリノベーションの事例でも、オーク無垢材のフローリングや建具を使い、収納などを造作しても総額約800万円ほどでリノベーションできています。

中古マンションのメリット・デメリット

まずは、中古マンションのメリットとデメリットを解説します。

【メリット1】物件価格が安い

先述のとおり、新築マンションと中古マンションのコストをチェックすると、平均価格の差が2500万円程度あります。リノベーション価格をプラスしても新築マンションよりもコストパフォーマンスがいい場合が多いでしょう。

【メリット2】物件数が多く希望の立地で探しやすい

物件数が多く希望の立地で探しやすい

新築マンションよりも物件数が多いため、住みたいエリアで物件が探しやすいのも利点。古い物件のほうが、駅からの距離が近い、アクセス良好な場所に作られた場合が多いため、立地重視の方にはおすすめの選択肢です。

【メリット3】物件を見てから決められる

外から見た状態も、中の設備も実際にどのようなものかを見られるのは大きなポイントです。数年間使われてきた状態の物件を見られるため、物件の管理状態はいいか、清掃は行き届いているかなども確認できます。

【メリット4】リノベーションで自分好みの部屋を作れる

リノベーションで自分好みの部屋を作れる

中古では、購入と同時にリノベーションするという選択もあります。内装や設備、間取りの変更など行うことで、自分の好みにリノベーションができるのもメリットです。

【デメリット1】旧耐震基準のマンションは耐震性に不安がある

とくに築40年を超えているような建物は、旧耐震基準を元に建設されているため耐震性に不安があります。その分価格もグッと下がっていることが多いようです。

基本的には、築年数が経っているマンションでも耐震改修工事がおこなわれ、現在の「新耐震基準」をクリアしていれば安全だといわれています。

同じ築年数でもしっかりメンテナンスがされている物件とされていない物件があります。マンションの状態も変わってくるため、管理状況のチェックが必要です。

【デメリット2】バリアフリーやセキュリティに弱い場合が多い

バリアフリーやセキュリティに弱い場合が多い

バリアフリーやセキュリティの概念は、近年重要視されるようになったもの。築年数が古い中古マンションを購入する場合には、バリアフリーやセキュリティに弱い場合が多いという点にも注意しましょう。

【デメリット3】共用部分は新しくできない

マンションのリノベーションができるのは専有部分のみ。エレベーターなどの共用部分はリノベーションできないため古いままです。

中古マンションを買うときは、共用部分にも注目しましょう。マンションでは自分の購入した居室の中だけしかリノベーションができないので気をつけてください。

新築マンションのメリット・デメリット

以下からは、新築マンションのメリットとデメリットを紹介します。

【メリット1】設備が新品できれい

【メリット1】設備が新品できれい

新築マンションの場合には、すべての設備が新品で、最初からきれいな状態のものを使えます。

【メリット2】同世代が集まりやすい

同世代が集まりやすいことも、新築マンションを購入する場合のメリットです。近い年頃の人との付き合いが多くなることでしょう。生活リズムも近い場合が多いことや、子どもがいる場合にはママ友や子どもの遊び相手を見つけやすくなるのもメリットです。

【メリット3】耐震基準を満たしている

【メリット3】耐震基準を満たしている

新築マンションであれば、もちろん今の耐震基準を満たしている建物なので安心できます。モデルルームで分かりやすく展示・解説している物件も多くあります。

【メリット4】資産価値が高い

新築マンションは中古マンションに比べて資産価値が高いのもメリットです。もしもその場所から離れることになった場合、販売価格は築年数が浅いほうが高いため、新築マンションとして買ったものを売却したほうが高く売れると言えます。

【デメリット1】物件価格が高い

中古マンションに比べると物件価格が高くなります。

【デメリット2】実際に見ないまま購入するケースが多い

実際に見ないまま購入するケースが多い

多くの新築マンションの場合、実際に完成物を見ないまま、イメージのみで大きな買い物をすることに。できあがってみて、「思っていたのとは違った」となる可能性があります。

【デメリット3】希望の立地に物件が少ない

中古マンションよりも新築マンションのほうが物件数は圧倒的に少ないため、自分の希望している地域にはない可能性も高くなります。

【デメリット4】どんな人が入居するか住むまでわからない

新築マンションの場合には、どんな人が入居するのかは住むまでわからないままです。反対に中古マンションの場合には購入時からなんとなくの雰囲気が把握できます。

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公開日 2020年12月11日
更新日 2023年3月22日

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