階段の踊り場は必要?寸法や活用法、リフォームのポイントまで解説

階段の踊り場は必要?寸法や活用法、リフォームのポイントまで解説

自宅に階段を設置する際、踊り場を設けるかどうかで悩んでいる方も多いでしょう。踊り場は、上手に活用することで収納スペースやインテリアとしても活用できます。今回は、踊り場の必要性や種類、リフォームのポイントなどを紹介します。

「踊り場」の名称の由来と、その役割とは?

踊り場とは、階段の中間付近に設けられた、段差のない平坦なスペースのことを指します。踊り場という言葉自体は知っていても、名称の由来や役割について知るはないでしょう。こちらでは、踊り場という名称の由来と役割について紹介します。

心臓の鼓動=「踊り」と呼ばれていた

「踊り場」の名称の由来には諸説あります。なかでも、心臓の鼓動のことを「踊り」と呼ぶことから、階段の途中で鼓動を落ち着かせる場所のための「踊り場」とした説が有力です。「踊り」という言葉からはダンスをイメージしがちですが、「踊る」という意味合いで踊り場となったわけではないようです。

踊り場は、方向転換をするためのスペース

踊り場は、方向転換するためのスペースとして設置されています。特にかね折れ階段や折り返し階段に設置されることが多く、90度または180度方向転換する場所に踊り場を設けます。また、踊り場という名称の由来からも、階段の上り下りの途中で休むスペースでもあると考えるのが妥当です。高齢者のいる家庭では、特に必要性の高い場所といえます。

リフォーム・リノベーションについてお悩みなら、LogRenoveの無料のリノベーション講座をご活用ください!
ファミリーのためのリノベーション講座|目指すのは家族全員が笑顔になる住まい

踊り場の基礎知識・寸法について

日ごろ踊り場について深く考える機会はないので、自宅の購入やリフォームをする際に初めて意識するという方も少なくありません。こちらでは、踊り場の種類や寸法など、基本的な知識を紹介します。

階段には4種類ある

階段は、形状によって4種類あり、それぞれ安全性や上り下りのしやすさ、設置費用などに違いがあります。こちらでは、それぞれの特徴やメリット、デメリットについてご紹介します。

かね折れ階段

「かね折れ階段」は必要面積が広い分、階段下を納戸などの大量な収納スペースとして有効活用できる
「かね折れ階段」は必要面積が広い分、階段下を納戸などの大量な収納スペースとして有効活用できる

階段の途中でL字型に折れているのが「かね折れ階段」です。折れている部分に踊り場を設けたデザインが一般的です。踊り場が、万が一落下した場合に下まで落ちるのを防いでくれます。方向転換や休憩スペースという踊り場の基本的な役割もあります。

かね折れ階段は、折れている分だけ必要面積が広く、設置費用も直階段より高くなる傾向がありますが、階段下のスペースに収納庫を設置することも可能です。

折り返し階段

「折り返し階段」は踊り場に広いスペースは使われる。傾斜がなだらかで転落防止になり、より安全性の高い階段になる
「折り返し階段」は踊り場に広いスペースは使われる。傾斜がなだらかで転落防止になり、より安全性の高い階段になる

かね折れ階段とは異なり、U字型に折れているのが「折り返し階段」です。U字部分に踊り場を設置します。L字の「かね折れ」よりもU字の「落り返し」の方が踊り場に広いスぺースが必要な点に注意しましょう。

同じ高さであれば、折り返している分、直階段よりステップ数が多くなり、勾配がなだらかになります。ステップの幅も広く取ることができ、高齢者や小さなお子さんのいる家庭には安心です。

直階段(踊り場なし)

一般的な住宅で最も多く使用されているのが「直階段」です。直線階段とも呼ばれています。その名の通りまっすぐに設置された階段で、踊り場は設けられていないものがほとんど。省スペースで設置でき、費用も抑えられるのがメリットですが、勾配が急になるケースもあるため注意しましょう。

直階段といえば、昔ながらのシンプルなデザインがメインでしたが、最近はスタイリッシュな雰囲気のタイプも登場しています。安全性とおしゃれが両立できるよう、最適なものを選びましょう。

螺旋階段(踊り場なし)

ステップが螺旋状に配置されているのが「螺旋階段」です。スタイリッシュなデザインのものが多いため、憧れる方も多いでしょう。インテリアと一体化したデザインが魅力で、階段そのものをおしゃれな雰囲気に彩ってくれます。デザインによりますが、直階段より省スペースに設置することも可能です。

螺旋階段は形状が複雑なため、費用が高くなる傾向にあります。ステップ部分が三角形のものも多く、足場となるスペースが少ないため、安全性を重視してデザインを考慮する必要があります。

階段のサイズには基準が設けられている

建築基準法では、階段の各部分のサイズに一定の基準が設けられています。具体的には、幅が75cm以上、踏み面が15cm以上、蹴上げと呼ばれる高さが23cm以下です。この基準通りに階段を設置すると、急で上り下りのしづらい階段になってしまいます。高齢者や小さなお子さんのいるご家庭には適していません。

居住用の住宅であれば、蹴上げが低く、踏み面の広い階段を設置したほうが安全です。一般的には、蹴上げが約18~20cm、踏み面が約20~22cmが上り下りしやすいサイズといわれています。階段の設置場所や必要スペース、安全性を考慮してデザインを検討しましょう。

手すりの設置も義務づけられている

2000年の建築基準法の改正により、1mを超える高さの階段には、手すりの設置が義務づけられました。そのため、自宅を新たに建てる際や購入する場合は、階段だけでなく手すりのデザインも検討する必要があります。

安全性をサポートしながら階段をおしゃれに見せてくれる手すりもあるので、好みのものを探してみてください。2000年以前に建築された中古住宅を購入する場合は、階段に手すりが設置されていない可能性もあります。事前に手すりの有無を確認しましょう。

直階段(直線階段)には「踊り場」を設置して安全性を確保

直階段には踊り場を設置しないのが一般的ですが、上り下りのしやすさや安全性を考えると、高齢者や小さなお子さんのいるご家庭では、踊り場の必要性は高まります。

直階段に踊り場を設ける場合、設置面積が広くなります。本来、直階段は畳1枚半ほどのスペースがあれば十分ですが、踊り場を設けると少なくとも畳2枚ほどの面積が必要になります。階段周りのスペースにゆとりがあるか、検討してみてください。

階段踊り場のメリット

踊り場は、各ご家庭の人数や年齢、ライフスタイルに合わせて選ぶ必要があります。こちらでは、階段に踊り場を設けるメリットをご紹介します。

安全性の高い階段になる

階段に踊り場を設ける最大のメリットは、安全面です。前述の通り、万が一足を踏み外して階段から転落しても、踊り場があれば一番下まで落ちるのを防いでくれます。子供や高齢者にとって階段の上り下りは危険ですが、踊り場の設置で安全性を高めることができます。

上り下りの負担を軽くする

階段の踊り場は、方向転換や休憩スペースとしても活用できます。階段の中間にある踊り場で小休憩をはさむことで、一直線の階段と比べて上り下りの負担を軽減できます。踊り場に大きな窓を設置し、風や光の通り抜ける場所にすれば、家の中で一番のお気に入りスポットになるかもしれません。

踊り場のスペースを有効活用

踊り場のスペースを広く確保すると、設置面積は広くなるものの、踊り場や階段下などをさまざまな形で有効活用できます。踊り場スペースに棚を設置している方や、絵や工芸品などを飾っている方もいます。次に、踊り場を設けることで実現できる活用方法を、4つ紹介します。

本棚を設置して、書斎スペースに

踊り場に本棚を置き、小さな机と椅子を配置すれば、書斎スペースになります。自宅内に書斎部屋を設けるとなると、ある程度の広さはもちろんのこと、費用もかさみます。踊り場をうまく活用すれば、手軽に書斎スペースを作れます。

階段を上り下りするたびに本棚を目にするため、本を読む機会も増えるかもしれません。書斎を設けたいものの、スペースや費用の面で難しいという方は、検討してみる価値があります。

机と椅子を設置して、子どもの勉強スペースに

「子供部屋でひとりで勉強させるのは不安」といった悩みがある場合は、踊り場に机と椅子を設置して勉強スペースとして活用しましょう。リビングやダイニングに設置された階段の踊り場であれば、お子さんの様子を常に確認できます。また、踊り場に窓がないと明るさがが十分ではない可能性があるので、デスクライトなどで対策をしてください。

踊り場下を収納スペースに

書斎や勉強スペースとして踊り場を広く確保すると、その下のスペースに余裕が生まれます。そこを広い収納スペースとして活用できます。踊り場は、床からある程度高さを確保して設置するため、十分な空間が生まれます。なかには、踊り場の下を子供部屋にしているご家庭もあるようです。

ポールハンガーを置いて、一時的な洋服収納に

踊り場は、壁に囲まれていることも多く、ポールハンガーを設置すれば一時的な洋服収納のスペースとして活用できます。間取りの関係上、洗濯機と洗濯物を干す場所が離れており、一度に運ぶことが難しい住宅などにもおすすめです。このように、住宅のさまざまな不満点が、踊り場の活用で解消できます。

「階段踊り場」照明選びのポイント

踊り場はさまざまな活用法がありますが、どのような用途であっても一定の明るさを確保しておかないと安全性が担保できません。こちらでは、階段の踊り場に設置する照明選びのポイントを解説します。

階段・踊り場全体を照らして、安全性を確保

階段に設置する照明を選ぶ際、もっとも重要視するべき点は安全性です。階段は、自宅の中でも特に事故が起こりやすいといわれている場所のひとつです。高齢者や小さなお子さんだけでなく、普通の大人でも足を踏み外して事故につながることがあります。

階段での転倒や転落は、大けがや死亡など重大な事故につながる危険性があるため、照明を選ぶ際は、階段や踊り場全体を照らせるものを選びましょう。また、照明は明るすぎても視界不良を招き、事故につながります。安全性を考慮し、暗すぎず明るすぎない照明を選びましょう。

ブラケットライトにフットライトを加えて折り返しも安心

メインのブラケットライトに加えて、足元を照らすフットライトを。夜間の踊り場でもつまづき防止になる
メインのブラケットライトに加えて、足元を照らすフットライトを。夜間の踊り場でもつまづき防止になる

安全性を重視して照明を選ぶのであれば、どのような照明が良いのでしょうか。もっとも一般的なのはブラケットライトです。壁に取り付けるタイプの照明で、自宅や商業施設などさまざまな場所で利用されています。ブラケットライトを階段に設置する場合は、透過性の高い素材で作られたものを選びましょう。

あまり透過しない金属製などのブラケットライトの場合、十分な明るさを確保できない可能性があります。また、ブラケットライトは大きすぎると歩行の邪魔になります。安全性を考慮して、大きすぎず奥行きのあまりないものを選ぶのがおすすめです。

ブラケットライトのみの場合、夜間の足元の明かりが十分ではありません。そこで、ブラケットライトに加えて、壁の下部から足元を照らすフットライトを設置しましょう。踊り場部分に取り付けておけば、夜間の踊り場での折り返しも安心です。

デザイン性に加えて、メンテナンスのしやすいものを

リビングやダイニング、玄関に通じる階段の場合、来客から見えることも多いため、照明のデザイン性にもこだわりたいところです。最近は、シェードの種類などでおしゃれな雰囲気を演出するのが人気です。

また、安全性やデザイン性に加えてメンテナンスのしやすいものを選ぶことも大切です。設置した照明器具に不具合が生じた際、簡単に電球を取り替えたり、メンテナンスしたりできれば、長く安心して使用できます。メンテナンスのしやすさを考慮して、脚立の立てられる平らな場所の上や、手の届く場所に照明を設置しましょう。

階段リフォームの事例と費用について

自宅をリフォームする際に、階段もあわせて手を加えようというケースは少なくありません。こちらでは、主な階段リフォームの事例ごとに費用の目安についてご紹介します。

階段のリフォーム・リノベーションについてお悩みなら、LogRenoveの無料相談会をご活用ください!
無料相談会でリノベーションに関するあらゆるお悩みを解決!

パターン① 階段の段数の変更

「階段の上り下りがつらい」「転倒の危険性を感じる」などの場合に行われるのが、階段の段数の変更です。長年住み続けてきた自宅では、住んでいる方の高齢化にあわせてリフォームを行うケースが増えています。

段数を増やして傾斜を緩やかに

安全面を考慮して階段の段数変更のリフォームを行う場合、段数を増やして傾斜を緩やかにするのが一般的です。現状の階段スペースを活かしつつ、段数を1、2段増やすことで傾斜を緩やかにし、安全性を確保します。この場合のリフォーム費用の目安は、約20万~50万円です。現在設置されている階段を活かす分、費用は比較的安価に抑えられています。

傾斜を緩やかにする同様の目的であっても、今ある階段をすべて撤去したうえで、勾配を緩やかにして新しい階段を設置するリフォームを行うこともあります。その場合の費用の目安は、約100万~150万円です。一度階段を撤去したうえで再設計を行う必要があるため、費用は高くなります。

パターン② デザインの変更

リビングやダイニング、玄関付近に設置された階段は、来客の目につく場所でもあります。デザイン性を考えてリフォームする方も少なくありません。

床材の変更

階段の交換費用は準備できないという場合は、床材を変更するだけでも十分印象が変わります。階段の床材には、カーペットやフローリング、コルクなどさまざまな素材があります。肌触りや滑りにくさ、防音性など総合的に考慮して選びましょう。

床材の変更リフォームは、素材や施工面積にもよるものの、30万円未満での工事も可能です。安全性に問題がない場合は、床材を変更してイメージチェンジしてみてはいかがでしょうか。

手すりの設置

「手すり」の設置は業者に依頼するのが安心。助成金制度がある地域も。あわせてバリアフリーのリフォームも検討を
「手すり」の設置は業者に依頼するのが安心。助成金制度がある地域も。あわせてバリアフリーのリフォームも検討を

2000年以前に建てられた建物には、階段に手すりがない可能があります。その場合、安全性を確保するために階段に手すりを設置するリフォームを行うケースもあります。DIYで設置することも可能ですが、手すりは階段の安全性を担保するために重要であり、専門業者に任せるのが安心です。

また、階段用の手すりを取り付けるリフォームには、自治体の助成金制度を活用できることもあります。後から手すりを設置するリフォームの費用の目安は、10万円前後です。あわせて、滑り止めマットやバリアフリーのリフォームを行うこともあります。

パターン③ 階段の場所の変更

もっとも費用がかかるのが、階段の位置変更を伴うリフォームです。費用の目安は約150万~300万円となっています。階段の場所を変更する場合、上の階を支えている壁や柱の移動工事も行う必要があり、費用がかさんでしまいます。階段の場所のみを変更するのではなく、家全体の間取り変更を行う際にあわせてリフォームするのが一般的です。

自分でできる階段リフォーム

ホームセンターで販売されている滑り止めシートやキズ防止シートを張り替えるなどのリフォームであれば、ご自身で行うことも可能です。サイズがピッタリ合うように、採寸と裁断は丁寧に行いましょう。階段は小さな不具合が大きな事故につながる可能性があります。自分の作業に少しでも不安がある場合は、プロに相談して下さい。

階段のリフォーム・リノベーションについてお悩みなら、LogRenoveの無料のリノベーション講座をご活用ください!
ファミリーのためのリノベーション講座|目指すのは家族全員が笑顔になる住まい

◆こちらもおすすめ◆

階段リフォームの基礎知識。費用や注意点もあわせて解説

廊下リフォームの費用相場はいくら?工事内容別に事例とともに解説

玄関に吹き抜けのある暮らし――そのメリット・デメリットを紹介

公開日 2020年9月2日
更新日 2020年12月1日

#リフォーム

LogRenoveをフォローする

販売中のおすすめリノベ物件