和室の土壁リフォーム費用相場はいくらかかる?砂壁との違いも紹介

和室の土壁リフォーム費用相場はいくらかかる?砂壁との違いも紹介

土特有の色合いやコントラストが人気を呼び、近年は和室を土壁にリフォームする住宅が増えています。土壁リフォームの費用相場を知りたい方も多いのではないでしょうか。今回は、和室の土壁リフォームの特徴や費用相場、砂壁との違いについて紹介します。

土壁と砂壁、どう違うの?

塗り壁の一種である土壁・砂壁ですが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか?ここでは、土壁・砂壁の特徴や見分け方に加え、リフォーム時の費用感やメリット・デメリットを解説します。

それぞれの特徴と見分け方

一般的に塗り壁は、壁に上塗りする素材の種類で呼称が決まります。例えば、土で仕上げれば土壁、砂であれば砂壁、漆喰なら漆喰壁となります。

土壁

土壁
和室の内装の他、納屋などにも使われる

土壁とは、藁スサなどを練り込んだ土を使用する「(※1)左官壁」の一種です。和室の内装に用いられますが、鉄筋コンクリート造りが普及する以前までは、そのほとんどが土壁の住宅ばかりでした。調湿性や蓄熱性、防火性に優れ、いわゆる“古民家”が涼しい・暖かいとされるのも、土壁の恩恵といえるでしょう。

※1.左官壁……土や石灰などの自然素材からなる塗り壁のこと。

それでは、土壁のメリットとデメリットを見ていきます。

【メリット】
・調湿性や断熱性に優れ、季節を問わず過ごしやすい
・左官仕上げの風合いが楽しめる
・消臭効果がある
・シックハウス対策になる

【デメリット】
・工期が長め
・リフォーム費用が割高
・衝撃に弱い

特筆すべきは、土壁特有の風合いです。左官職人が手作業で仕上げるため、唯一無二の味わい深いデザインになります。また、自然素材が原料のためホルムアルデヒドが発生せず、さらにアンモニアなどの物質を吸着する効果もあります。自然の消臭剤として機能する点は、一般的な壁紙(クロス)にはない特性といえるでしょう。

ただ、工期が長めだったり、リフォーム費用が割高だったりするデメリットもあります。施工業者によりますが、8畳間の和室なら2~4日で工事が完了します。リフォーム費用は30万円程度です。

砂壁

砂壁
砂壁は、ザラザラとした手触りが特徴

砂壁とは、色砂を糊液と混ぜ合わせ、上塗りした壁のこと指します。色砂は、文字通り色を付けた砂のことであり、天然砂や貝殻粉、色ガラス粉などを原料とします。古くから和室の床の間に用いられる壁で、明るく開放感ある色合い、ザラザラとした手触りが特徴です。

砂壁のメリットとデメリットは以下の通りです。

【メリット】
・調湿性や防火性に優れる
・左官仕上げの風合いが楽しめる
・消臭効果がある
・シックハウス対策になる

【デメリット】
・経年劣化とともに砂がポロポロと落ちてくる
・工期が長め
・リフォーム費用が割高

おおむね土壁同様の内容といえるでしょう。ただ、土壁よりも衝撃に弱く、経年劣化とともに砂がポロポロと落ちてきます。そのたびに掃除したり、定期的な補修が必要になったりするでしょう。メンテナンス性は今ひとつな印象です。

工期に関しては、8畳間の和室で2~4日が目安となります。リフォーム費用は15万円程度とお考えください。

土壁と砂壁の見分け方

土壁と砂壁の見分け方は、いたってシンプルです。壁に霧吹きをした際、「水を吸い込めば土壁」、「水滴が残れば砂壁」と見分けられます。また手触りにも特徴があり、土壁はスベスベしますが、砂壁はザラザラします。和室の土壁・砂壁リフォームを検討する場合、まずは既設の壁がどちらなのかを確認してみましょう。

土壁リフォームの費用相場

土壁リフォームとひとくくりにしても、土壁からどの壁に変えるのかによって費用は変わります。ここでは、リフォーム時に選べる壁の種類と費用相場を紹介します。

塗り壁

塗り壁
近年、塗り壁は様々な面から再注目されている

「塗り壁」は土壁や砂壁、漆喰壁、珪藻土壁などの総称です。いずれも自然素材を原料としており、安全性・快適性・省エネ性・衛生面の観点から再注目されています。こちらでは漆喰壁と珪藻土壁についてご説明します。

漆喰壁

漆喰壁とは、消石灰(水酸化カルシウム)が原料の漆喰を上塗りした左官壁の一種です。地殻変動などを機に露出した珊瑚礁からは、良質な石灰石を採掘できます。それに糊や藁スサを混ぜ合わせ、練り上げたものが漆喰です。土壁と砂壁同様、調湿性や防火性などに優れ、さらに機密性も高い特徴があります。土壁から漆喰壁にリフォームする場合、費用相場は8畳間で20万円程度です。

珪藻土壁

珪藻土とは、珪藻と呼ばれる藻類の殻の化石を原料とした堆積物を指します。古くから防火性に優れる素材として、耐火レンガや七輪などに用いられてきました。その珪藻土を使った壁材を、ここでは珪藻土壁と呼称します。

見た目は漆喰壁に似ています。性質も同様に、調湿性や防火性などを兼ね備えています。ただ、白色系のため汚れやすく、シミになりやすい点がデメリットです。いずれも大差はないため、好みで選ぶと良いでしょう。なお、土壁から珪藻土壁にリフォームする際、費用相場は8畳間で20万円程度です。費用面においても、漆喰壁同様となっています。

塗装

土壁をペンキで塗装するリフォームもあります。和室を洋室にリフォームするなど、部屋の雰囲気を一新する際に有効です。ただ、塗装には機能面に影響するデメリットがあります。

【メリット】
・リフォーム費用が安い
・工期が短い
・部屋の雰囲気を一新できる
・メンテナンス性が高い

【デメリット】
・和の雰囲気が失われる
・塗り壁特有の調湿性が失われる

最大の焦点は、塗り壁特有の調湿性でしょう。ペンキ塗りした土壁は調湿性を失い、室内の湿度を一定に保てなくなります。工期は1日程度、リフォーム費用は10万程度と、リーズナブルかつスピーディーに施工可能です。ただ、ペンキ塗装によって失う機能について、しっかりと考える必要があります。

土壁を壁紙に張り替える

土壁を壁紙クロスに張り替えるリフォームです。ただ、土壁にクロスを直接張り付けることはできません。壁にベニヤ板を打ち付け、その上からクロスを張るのが一般的です。メリット・デメリットは塗装した場合とほぼ同様になります。

【メリット】
・リフォーム費用が安い
・さまざまな柄・色を選べる
・工期が短い
・部屋の雰囲気を一新できる
・メンテナンス性が高い

【デメリット】
・和の雰囲気が失われる
・塗り壁特有の調湿性が失われる

クロスのメリットは、さまざまな柄・色から選べることです。多彩なデザインが用意されているため、塗装よりも部屋の雰囲気を大きく変えられるでしょう。ただ、合成素材であるため、塗り壁特有の調湿性は期待できません。

本物の珪藻土には及びませんが、調湿性や脱臭性を備えた「珪藻土クロス」や、防火性に優れる「不燃クロス」など、各機能に特化した製品が登場しています。クロス自体は合成素材であるものの、一定の効果は期待できるでしょう。

工期は1日程度、リフォーム費用は10万円程度とお手軽な部類に入ります。ただし、人気デザインの製品や、機能性に優れるクロスを選ぶと費用は割高となります。

土壁リフォームは、DIYできる?

土壁リフォームは、左官業者やリフォーム会社に依頼するのが一般的です。一方で、コストを抑えたい場合は、DIYする手もあります。ここでは、和室を土壁にDIYリフォームするメリットや、主な手順についてお話します。

費用を取るか、品質を取るか

和室をDIYリフォームするメリットは以下の通りです。

・業者依頼に比べ、リフォーム費用を1/2~1/3程度抑えられる
・家族や友人と楽しみながらDIYできる

最大のメリットは、やはりコスト面でしょう。冒頭でお話した通り、和紙を土壁にリフォームする際は、8畳間の和室で30万円程度の費用がかかります。これをDIYする場合、10万~15万円程度に節約できると言われています。

ただ、実際の仕上がりはDIYする人の技量とセンスに左右されます。多少なりとも見栄えを気にする方は、土壁リフォームにプロに依頼するのが確実です。費用を取るか、品質を取るか、事前にしっかりと検討しましょう。

DIYリフォーム方法

こちらでは、土壁にペンキ塗装する際のDIY手順を紹介します。

手順内容
1.表面の掃除ほうきなどで土壁のほこり・汚れを落とす。頑固な汚れにはメラニンスポンジや消しゴムを使う。
2.マスキング塗料を塗らない場所・塗りたくない場所をマスキングテープで隠す。
3.下塗り(1)刷毛やローラーを使って土壁にシーラーを塗る。半日以上乾燥させる。
4.下塗り(2)完全に乾いたら、もう一度シーラーを塗る。
5.補修表面の凹凸になっている場所をパテで埋める。
6.上塗り複数回にわけて全面に塗料を塗る。回数が多いほど綺麗に仕上がる。
7.仕上げ塗り残しがあったら刷毛で塗料を塗る。完全に乾燥したら完成。

上記手順でDIYする場合、完成までに1週間~1週間半はかかるでしょう。試行錯誤しながら完成を目指すのも、DIYの醍醐味です。腕に自信のある方は、ぜひ挑戦してみてください。

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公開日 2020年6月4日
更新日 2021年11月30日

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