サイディング(サイディングボード)って何?種類やメンテナンス、費用について解説

サイディング(サイディングボード)って何?種類やメンテナンス、費用について解説

壁のリフォームについて調べていると、必ずといっていいほど「サイディング」という言葉に出会います。しかし、サイディングとは、どのような壁リフォームのことなのか、詳しく知らない方は多いようです。

サイディングとは、仕上げ用の外壁材のこと

サイディングとは、セメント質・繊維質をメイン材料とした外装材を壁に貼る、外壁素材のひとつです。サイディングは、一般的にパネル状や板状になっているため、サイディングボードとも呼ばれています。建物の骨格の壁にあわせてサイディングボードを貼り付けていき、貼り付けたサイディングボードどうしをシーリング材(防水性や気密性を維持するために、継ぎ目や隙間に使用するもの)を使用して、つないで施工します。

近年の住宅ではサイディングは外壁素材としてもっとも一般的となっており、壁のリフォームで行われることも多く、人気です。

サイディングの特徴

仕上げ用の外壁材であるサイディングの特徴についてみていきましょう。サイディングは、最近の住宅の一般的な外壁材として使用されるようになりました。さまざまな材料で作られているため、住宅のイメージや好みのデザインに仕上げやすいのも魅力です。

少し前までは、住宅の外壁材といえば、火に強いモルタル壁が主流でした。モルタル壁は、なんども重ねて塗る作業が必要であるため、施工期間が長くかかり、材料費や工費がかかってしまい、ヒビが入りやすいというデメリットがあります。そのため、より高品質な壁材としてサイディングが登場し、現在では主流の外壁材として一般的になったのです。サイディング壁には、モルタル壁では実現できなかったメリットがたくさんあります。

外壁をサイディングにするメリットとデメリット

サイディングのメリット

サイディング壁の大きなメリットは、費用が安く済むということです。サイディング材は、すでに工場でパネル状や板状に形成されているため、それらを外壁に貼り付けて施工するだけなので、高度な施工技術は必要ありません。

そのため施工期間も短くて済むため、工事費用が安くなるのです。サイディング壁は、いろんな材料を用いて作られているため、豊富な色柄デザインの中から、好みのイメージにあうものを選びやすいのも、魅力的なメリットといえます。

また、サイディングは、軽量であるにもかかわらず、耐水性・耐候性が高く、モルタル壁に負けないほど火に強いのも利点です。

サイディングのデメリット

サイディング壁は、パネル材や板状のものを外壁に貼り付けて、隙間をシーリング材で埋めて施工します。シーリング材が劣化すると、雨水が壁の内部に入ってしまい、壁の老朽化を加速させてしまいます。

このシーリング材が劣化してしまうことが、サイディング壁のデメリットです。シーリング材が劣化すると、再度サイディング壁のリフォームが必要になります。

サイディングの種類とそれぞれの特徴、価格

サイディング
サイディングの種類によって、価格が異なる

サイディングには、「窯業系サイディング」「金属系サイディング」「木質系サイディング」「樹脂系サイディング」の4種類があります。

サイディングの種類によって、それぞれ見た目のデザインや価格が異なります。それぞれのサイディングの種類の特徴について理解し、理想的なサイディングの種類を見つけましょう。

窯業系サイディング|日本で使用されているサイディングで最も多い

窯業系サイディングは、住宅外壁シェアの7割を占めている、日本でもっとも使用されているタイプになります。窯業系サイディングの主な原料は、セメント質原料・繊維質原料で、それらを高熱処理して形成し、養生、硬化させて作られています。

使用される材料によって、レンガのような質感だったり、石のような質感だったりと、さまざまなデザインの質感に仕上げることができます。窯業系サイディングは、陶磁器と似たような工程で作られるため、耐火性・耐水性が高いのが特徴です。耐震性にも優れているため、地震の多い地域でも人気となっています。

また、雨水で汚れが落ちやすいため耐汚性が高く、お手入れがとても楽で、人気です。デザインの種類も豊富にあるため、最近の住宅の外壁材としてはもっともポピュラーなサイディングです。

シーリング材を使用して施工するため、7〜8年に一回の割合でメンテナンスやリフォームが必要になります。窯業系サイディングの価格は、1平方メートルあたり3000円〜となっており、安いのも魅力といえます。

金属系サイディング|長期間メンテナンスが不要

金属系サイディングは、その名のとおり、鉄板やガルバリウム鋼板、アルミといった金属材料を用いて作られるものです。金属板と裏打材で構成されており、裏打材には断熱材が使用されるため、断熱性や遮音性が高いのが特徴です。軽いため取り扱いしやすく、耐水性や耐火性にも優れています。

軽量で耐久性が高く、耐震性も高い金属系サイディングですが、表面のメッキや塗装が剥がれて劣化すると、サビが発生してしまうため、注意が必要です。サビに気づかず、放置したままにしてしまうと、建物の内部まで雨水が侵入してしまい、構造材にまでダメージを与えてしまうため、サビを発見したらすぐに補修やリフォームが必要になります。

金属製サイディングには、「スチール系」、「アルミ系」、「ステンレス系」の3種類があります。スチール系は、焼き付け塗装仕上げで、厚さのあるものほど耐久性が高くなります。デザインも豊富で、耐久性が高いため、とくに風の強い地域で人気です。

一般的に7〜10年ほどで塗装が劣化し、サビが発生してしまうため定期的なリフォーム補修が必要になります。アルミ系は、軽くてしなやかなので、施工しやすいのが特徴です。サビに強く、すっきりとした外観に仕上がります。

ステンレス系は、耐久性、耐候性が高く、もっとも高品質な種類ですが、価格が高いため、あまり一般的ではありません。サビに強いため、長期間リフォームメンテナンスが不要で、お手入れも簡単です。

金属系サイディングの価格は、1平方メートルあたり4000円〜となっていますが、金属の素材により、その価格は大きく異なります。

木質系サイディング|木の味わいあるデザインでおしゃれに

木質系サイディングは、天然木などに塗装加工を施し、表面に炭化処理が施されたものが一般的です。木を使用しているため、従来の木造住宅の板壁とほぼ同じです。

腐食を防ぐために、木板に薬品を塗布したり、火で炙ったりする処理が施されていますが、もともとが天然素材であるため、変形や腐食、劣化を完全に防ぐことはできません。半年に一度くらいのペースで、劣化していないかチェックする必要があります。

そのため、定期的なメンテナンスが必要になりますが、天然木ならではのぬくもりのあるデザインや風合いを楽しめるとあって、人気です。高品質な木材を使用し、施工技術の高い業者に依頼することで、長期間にわたって美しい状態をキープできます。木質系サイディングの価格は、1平方メートルあたり6000円〜となっており、やはり天然木を使用するため、やや高めです。

樹脂系サイディング|耐候性が高く、軽量のため工期が短い

樹脂系サイディングは、塩化ビニルなどの樹脂を用いて作られた、北米生まれの外壁材です。耐久性・耐水性・耐候性が高いため、日本では北海道や東北地方といった寒冷地域でよく使用されています。樹脂系サイディングは、軽量なのに強度が高く、大変丈夫です。

サビや雨漏りの心配がないのも、樹脂系サイディングのメリットといえます。色がついた樹脂で形成されているため、色落ちすることがなく、シーリング材を使用せずに施工できることが大きな魅力です。

破損してしまった場合は、その部分だけを貼り替えすることができるため、無駄がありません。シーリング材を使わないため、シーリング材の劣化の心配がなく、メンテナンスやリフォームの回数が少なくて済みます。

一方で、樹脂を使用しているため、太陽光には弱いという欠点があります。太陽光が長期間当たり続けると、もろくなってしまうため、注意が必要です。樹脂系サイディングの耐用年数の目安は約20年と他と比べて期間が長くなっています。

しかしながら環境によっては、劣化や老朽化がすすむことがあるので、定期的にサイディングが硬化していないかのチェックが必要です。樹脂系サイディングの価格は、1平方メートルあたり9000円からとなっており、ほかのサイディング種類と比べても価格は高額です。

サイディングとモルタル(塗り壁)の違い

サイディングが一般的になる少し前までは、外壁材といえばモルタルが主流でした。現在でも、モルタル壁を採用している住宅はたくさんあります。サイディングとモルタルの違いについても、しっかりと理解しておきましょう。

モルタルとは、砂やセメントを水で練り、混ぜたものを外壁の下地に塗る外壁の施工方法です。モルタルは、左官工事が必要となり、なんども塗る作業が必要になるため、工事期間が長くかかります。モルタルは、サイディングとは違い、貼り付ける作業ではなく、塗る作業であるため、継ぎ目がなく、美しく仕上がるのが魅力です。

また、モルタルは、継ぎ目がないため、補修リフォームが簡単に行えます。モルタルが剥がれたり、割れたりした部分だけを簡単に補修することができるため、無駄な費用がかかりません。耐久性の高いモルタルですが、防水性は低いため、ひびや剥がれが発生しやすいです。

そのため、2〜3年に一度は、防水性の高い塗料を塗布したり、塗り直したりする補修が必要になります。サイティングは、モルタルに比べると、ひびや割れ、剥がれなどは発生しにくく、モルタルほど頻繁なメンテナンスやお手入れは不要です。工事期間が長くかかるモルタルに比べて、サイディングは短い期間で工事が完了するため、その分費用も安く抑えることができます。

サイディングは、さまざまな質感のデザインが豊富に揃っているため、家の外装をガラリと変えたいというリフォームの場合は、モルタル壁からサイディング壁にリフォームすることもよくあります。また、モルタル外壁のダメージがひどく、モルタル壁の一般的なメンテナンスである塗装で補修ができない場合は、モルタル壁から、サイディング壁へリフォームするケースもあります。

モルタル外壁からサイディング外壁へのリフォーム費用の目安は、30坪ほどで60万円〜200万円くらいです。モルタル外壁の上からサイディングを貼り付けて施工しますが、モルタル外壁を撤去してから、新たにサイディングを貼り付けることもあります。サイディング外壁の種類や、工法によって、その価格が大きく変わるため、外壁リフォーム業者へ相談してみてください。

サイディングリフォームの費用と工期目安

外壁
使用する塗料やサイディング材のクオリティにより、費用が大きく変わる

サイディング壁のリフォームを行う方法は、重ね張り、張り替えがあります。サイディング壁のリフォーム費用は、塗料・養生などの材料費、足場費用、職人の人件費、その他運営費などの雑費により構成されます。サイディング壁リフォームの場合は、使用する塗料やサイディング材のクオリティにより、その費用が大きく変わることを覚えておきましょう。

また、サイディングリフォームでは、シーリング(コーキング)工事や洗浄が必要になることもあります。目安費用として、一般的にシーリング(コーキング)工事費用は約15万〜40万円ほど、洗浄は約3万〜8万円ほどかかります。一般的なサイディングリフォームである重ね張り工法と、張り替え工法について、くわしく説明します。

重ね張り(カバー)工法

サイディングの重ね張り工法は、現在あるサイディングはそのまま残した状態で、その上から新しいサイディングを貼り付ける工事です。そのため、サイディングの重ね張り工法は、カバー工法ともいわれます。既存のサイディングを取り外さないため、工事費用や撤去費がかからず、コストを抑えることが可能です。

しかし、既存のサイディングの種類によっては、重ね張りができないこともあるため、外壁リフォーム業者に相談してみてください。サイディングの重ね張り(カバー)工法は、既存のサイディングの劣化が激しくなく、リフォーム費用をできるだけ抑えたいという方におすすめです。

住宅の外装を一新させたい、イメージを変えたい場合も、サイディングの重ね張り(カバー)工法が最適です。サイディングの重ね張り(カバー)工法の費用目安の相場は、約30坪で60万円〜200万円前後で、工事期間は約1週間です。

張り替え工法

サイディングの張り替え工法は、既存のサイディングを取り外して、新しいサイディングを貼り付ける工事になります。サイディングの張り替え工法は、大掛かりなリフォーム工事になるため、信頼度や技術度の高い、外壁リフォーム業者へ依頼することが大切です。

既存のサイディングの劣化が激しく、塗り替え工事や重ね張り工事ができない場合には、この張り替え工法が行われます。外壁のデザインやイメージをガラリと変身させたいリフォームの場合も、張り替え工法が人気です。

場合によっては、サイディングの塗り替え工事よりも張り替え工事のほうが、早く工事が終わることもあります。サイディングの張り替え工法の費用目安の相場は、約30坪で60万円〜300万円前後で、工事期間は約1週間〜2週間です。

サイディングのメンテナンス

外壁
メンテナンスをきちんと行うことで、費用を抑えながら長く使用することができる

サイディングのメンテナンスについてもしっかりと把握しておくことが重要です。サイディングのメンテナンスをきちんと定期的に行うことで、費用を抑えながら長く使用することができるようになります。

耐用年数は約7~8年

サイディングの耐用年数は、一般的に約7年〜8年です。サイディングの基材には吸水性があるため、表面に塗膜を塗布することで防水機能を補います。サイディングの塗膜が劣化すると、雨水が壁の内部にまで侵入してしまい、建物に多大なダメージを与えてしまいます。

サイディングの一般的な耐用年数は、7年〜8年ですが、日当たりや風当たり、海の近くで塩害がある場合などは、耐用年数が短くなります。

補修が必要な状態

・シーリング(コーキング)が傷んでいる
・サイディングボードが反り返っている
・サイディングを手で触ると白い粉がつく(防水効果がなくなっている)
・外壁にひびや剥がれが発生している
・サイディング外壁の裏側がボロボロになっている

以上のような症状があれば、サイディング壁の補修リフォームが必要です。サイディングを定期的にチェックして、劣化が発見されたら、すぐに補修リフォームを行うことが大切です。

サイディングの塗装工事費用

サイディングの劣化がひどくない場合や、サイディングの色や質感などのデザインを変えたい場合は、塗り替え工事だけで済みます。サイディングの塗り替え工事では、既存のサイディングとは違う色の塗装を塗ったり、クリア塗装を塗ったりします。

サイディングの塗装工事の費用の目安は、約30坪でだいたい60万円〜200万円前後、工事期間は1週間〜2週間ほどです。塗り替え工事でも、シーリング工事は必要になります。塗装工事は、10年に一度の割合で行われているサイディングリフォーム工事で、外壁メンテナンスとしては一般的です。

サイディングの塗装工事で使用される塗料は耐久性の弱い順に、「アクリル系塗料」「ウレタン系塗料」「シリコン系塗料」「フッ素系塗料」があります。もっともポピュラーな塗料は「シリコン系塗料」で、安いのに耐久性が高いのがポイントです。将来的なメンテナンスコストを軽減したい、長持ちする塗料を使いたいのであれば、耐久性の高い「フッ素系塗料」がおすすめです。

シーリング補修の費用相場

サイディングのリフォーム工事で欠かせないのが、シーリング(コーキング)工事です。シーリングは、サイディングとサイディングの隙間を埋めるための建材であり、雨水の侵入を防ぐ役割があります。シーリングから雨水などが侵入すると、建物がボロボロになってしまいます。そのため、シーリング補修工事は、サイディングリフォームの中でも、とても重要なのです。

シーリングの劣化がひどくない場合は、既存シーリングの上から新しいシーリングを入れる「増し打ち工法」が行われます。既存のシーリングの劣化がひどい場合は、既存シーリングを剥がしてから新しいシーリングを入れる「打ち替え工法」が行われます。「増し打ち工法」工事の費用は、1メートルあたりおよそ700〜900円前後で、「打ち替え工法」工事の費用は、1メートルあたりおよそ900〜1200円前後です。

サイディングボードの貼り方

サイディングボードの貼り方は、「通気工法」と「直貼り工法」の二種類があります。それぞれのサイディングボードの貼り方の特徴について説明します。

通気工法は湿気を防げる

サイディングボードの「通気工法」は、もっとも一般的な貼り方であり、サイディングメーカーも推奨している工法です。壁の中の水分を放出することができるため、内部結露や湿気を防ぐことが可能です。

「通気工法」では、外壁材と構造体の間に、通気層を確保することにより、壁の中の水分を含む空気が、スムーズに放出できるようになっています。温度や気圧の変化により、空気が通気層の最下部にある換気口から排出されます。

また、外壁材に防水シートを貼り付けるため、滞留した湿気を空気と一緒に排出駅ます。室内側にも気密防湿シートを取り付けることもあります。「通気工法」は、外壁と建物の間に通気口をつくるため、釘やビスの負担が大きくなってしまうのが欠点です。

直貼り工法は工費を抑えられる

「直貼り工法」は、接着剤でサイディングボードを外壁に直接貼り付ける工法です。「通気工法」のように通気層をつくらないため、その工事工程を削除することができ、費用を削減できるのが魅力です。

構造材の表面に防水シートを貼り付けて、その上から直にサイディングボードを貼り付けていきます。「直貼り工法」でサイディングを貼ることで、サイディングを通して、外壁自体の空気の通りがよくなります。

公開日 2020年6月4日
更新日 2020年10月22日

#リノベーション, #リフォーム, #外壁

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