戸建てのリノベーション費用はいくらかかる?施工別の費用内訳や施工事例を紹介

戸建てのリノベーション費用はいくらかかる?施工別の費用内訳や施工事例を紹介

中古の戸建て物件をリノベーションすることで、自身の理想に近い機能性・デザイン性を兼ね備えた物件にすることができます。

特に築20年を超えると物件価格の下がり方が大きくなり始めるため、築20年超えの物件をリノベーションすれば、新築よりも安くて、且つ新築のように綺麗な物件に住める可能性が高いです。

当記事では、リノベーションのメリットから費用・事例まで紹介しているので、これらを参考にリノベーションの基本内容を知り、自身がリノベーションを検討する際の有益な情報として活用できます。

戸建てのリノベーションとは

中古住宅

近年、注目されつつある『リノベーション』とは、現状の物件の価値を高めるために大規模な改修を加えることをいいます。

リノベーションを検討する理由としては、家族構成が変わったことで間取りを変更したかったり、子供が思春期に入ったことで個室を用意してあげたりする必要がでてきたなどが挙げられます。

では、なぜ最近になってリノベーションが注目されるようになってきたのでしょうか。理由は2つあります。

  • 人口減少&新築増加による空き家の増加
  • 終身雇用の企業が減ったことにより住宅に大きなお金をかけられなくなった

中古の空き家が増加したことにより安く購入できる物件を探しやすくなったため、リノベーションをしても新築を購入するより安く済ませることができるようになりました。

リノベーションの種類リノベーションをする理由
自身の自宅をリノベーション・新しく建て替えるよりも費用を抑えられる
・建て替えなくても内装を新築に近い形までつくれる
・建て替えるよりもリノベーションの方が比較的工期が短い
※リノベーション⇒数週間~1ヶ月
※建て替え⇒4ヶ月~6ヶ月
中古物件を購入後にリノベーション・新築を購入するより費用が抑えられる
・新築に比べてリノベーションした方が資産価値が落ちにくい
・ゼロから取り組む注文住宅よりも、検討箇所が少ない分だけ家を作るハードルが低い

戸建てリノベーションのメリット

『綺麗な家』『自身のニーズに合わせた間取り』『好きなデザインで統一』これらの物件に対する条件は新築物件、または、注文住宅で十分に満たすことができます。

では、なぜ新築物件や注文住宅を選択せずに中古物件をリノベーションするという選択をする人がいるのでしょうか。

リノベーションを選択する人は、以下で示すようなメリットを知って最終的に新築ではなく中古物件のリノベーションをする決断をとっています。

【リノベーションをするメリット】

  • 新築よりも費用を抑えられる
  • 注文住宅より低いハードルで間取りをデザインできる
  • 新築に比べて資産価値が落ちにくい

新築よりも費用を抑えられる

築20年を超えた戸建てであれば住宅の価値はほとんど無いとされており、購入時にかかる金額は土地代がほとんどです。

中古物件をリノベーションする際は『土地代+リノベーション代』で済むため、『建物代+土地代』の新築購入費用に比べて金額を抑えることができます。

下記の内容は、金額の比較参照としてまとめた全国平均の土地代・建物代・リノベーション代です。

【新築・リノベーション比較用の平均相場】

  • 新築購入時の平均価格

6072万円=土地代(2618万円)+住宅価格(3454万円)

  • 中古物件購入&リノベーション時の平均価格

3218〜3818万円=土地代(2618万円)+リノベーション費用(600〜1200万円)

土地代は、全国の戸建ての平均的な広さである34坪で計算しており、坪あたりの平均価格は77万円としています。

※極端に古い物件の場合は耐震性能が著しく低い場合があり、そういった物件の場合は補強工事が必要になって費用が増える場合があります。

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注文住宅より低いハードルで間取りをデザインできる

注文住宅は間取り・デザイン・設備をゼロから全て考えなくてはならないです。それに比べて、リノベーションの場合は既存の間取りを生かしながらデザインなどを検討できるので、契約からリノベーション完了までの労力を少なく(ハードルが低く)することができます。

注文住宅のように何もない状態から全て考えると間取りも含めて全て検討する必要が出てきます。

しかし、中古物件をリノベーションするのであれば既存の間取りがあるので、そこから『どうやってアレンジを加えるべきか?』という観点から検討できるためリノベーションのイメージが立てやすいです。

新築に比べて資産価値が落ちにくい

木造住宅における税法上の耐用年数が22年に定められていることから、築20年を超えた物件の価値はほぼゼロに近いと言われています。

しかし、リノベーションをすることで建物の性能や価値を高めることができるので、もし売却をするとなった時に購入時に近い価格で売却できる可能性が高くなります。

戸建てリノベーションのデメリット

戸建てのリノベーションも良いところばかりではありません。想定外の出費や施工期間の長期化などの思わぬ事態が発生することがあります。

特に物件が著しく傷んでいたり耐久性能が低かったりした場合は、補強工事などのリノベーションとは別で工事が必要になるため余計に費用がかかります。

以下のデメリットを知っておくことで、リノベーションにおける想定外の事態を避けることが可能です。

【リノベーションをするデメリット】

  • 費用がかかりすぎる場合がある
  • ローンの金利が高い
  • すぐに済むことができない

費用がかかりすぎる場合がある

中古物件を購入後にリノベーションをする場合のほとんどは新築に比べて費用を抑えることが可能です。

しかし例外があり、極端に古い物件に関しては『耐震性能が著しく低い』という理由から、追加で補強工事が必要になる場合があります。

そうなってくると、想定以上に費用がかかって新築を購入するよりも中古物件をリノベーション&補強工事の方が高くなるケースもあります。

ローンの金利が高い

リノベーションの費用は住宅ローンで賄うことができませんので、リフォームローンを利用する必要があります。

住宅ローンに比べてリフォームローンは金利が高いため、総合すると最終的に費用が高くなってしまいます。

そこで、リフォームローンの金利が高いと感じる方向けには『リフォーム一体型住宅ローン』がおすすめです。

中古戸建てを購入時に住宅ローンと合わせて借り入れできるのでリフォームローンを組むより金利を低く抑えることができます。

すぐに住むことができない

中古物件を購入してからリノベーションをするパターンだとすぐに引き渡しにはなりません。

『購入→設計→施工→引き渡し』という順番で進むので、引き渡しまで約3~6ヶ月はかかってしまいます。

そのため、『子供の入学』や『賃貸の更新』といった期限が迫っている状態でリノベーションを検討する場合は、半年ほど前から余裕をもって業者に相談をした方がいいです。

 

戸建てリノベーションの施工費用

耐震リフォーム

ここまで戸建てのリノベーションは費用を抑えられるという解説をしてきましたが、実際に最低限視野に入れておくべき金額はどの程度なのでしょうか。

基本的には、フルリノベーションか部分的なリノベーションかで価格の差は大きく変わります。

リノベーション内容最低限準備したい金額
フルリノベーション1000万円
キッチン50万円
お風呂50万円
トイレ30万円
洗面台20万円
内壁(1部屋あたり)10万円

購入時の物件の状態によってもリノベーション内容は大きく変わってきますが、基本的にフルリノベーションで『1000万円以上』、気になるポイントを複数リノベーションする場合で『300万円以上』かかることを視野に入れて準備しておくことをおすすめします。

壁紙・床材

以下は、内装の雰囲気を決める重要なポイントである『壁紙・床材』の施工費用の相場です。

リノベーション箇所施工費用相場
壁紙(70~85平米の物件を想定)45~60万円
床材(1部屋あたり6畳で全5部屋を想定)40~50万円

壁紙をリノベーションする費用は張り替えるクロスのグレードで変わってきます。クロスをオーダーに合わせて調達する場合で1平米あたり1000〜1500円ですが、量産品の安価クロスを選べば750〜800円程度で収めることもできるので、費用を抑えたい場合は業者に安価なクロスの提案をしてもらうようにお願いしましょう。

床材は『フローリング』『畳』といった種類で価格に差がでてきます。一番費用が高くつくフローリングの場合で6畳の部屋を張り替えるのに9〜18万円かかるとされています。

床材の中で一番人気があるのはフローリングですが、費用を抑えてリノベーションをしたい場合は床材を『カーペット(5〜12万円)』にすることで安く済ませることができます。

水回り

毎日、利用する箇所なので費用が高いからといって諦めるようなことはせず、相場を確認した上で費用を抑えるセットプランを活かしましょう。

以下は、水回りのリノベーションの費用相場です。

リノベーション箇所施工費用相場
キッチンシステムキッチンへ交換⇒50~100万円
一部をリノベーション⇒10~30万円
バスルームユニットバスではないものからユニットバスへ変更⇒65~150万円
ユニットバスの交換⇒50~150万円
トイレ和式から洋式へ⇒15~60万円
洋式から洋式へ⇒15~50万円
洗面所洗面台交換だけ⇒10~50万円
洗面所全体⇒20~50万円

水回りをリノベーションする際に注目する点は、業者によって『セットプラン』があることです。

具体的な費用は業者により差がありますが、キッチンのみをやるよりも『キッチン+バスルーム+トイレ』といった3〜4箇所まとめて依頼することで個別にやるよりも安く済ませることができます。セットプランの費用相場は以下の通りです。

間取りの変更

間取り変更は、1つの部屋の間に壁を置いて2部屋に分けたり、2部屋の間の壁を壊して1部屋にまとめたりすることが一般的です。

リノベーション箇所施工費用相場
住居全体の間取り変更100~300万円
間仕切り壁の設置5~20万円
間仕切り壁+ドアの増設15~30万円
ダイニング、キッチン、リビングをLDKへ100~300万円

基本的に大掛かりな工事になってしまうほど費用が高くなります。

特に、水回りの間取り変更は水道管の移動もしなくてはならないので、通常の間取り変更(壁の増設や撤去)に比べてかなり費用は高いです。

そのため、工事費用を抑えたい場合は水回りの移動を避けることをおすすめします。

屋根・外壁

屋根や外壁のリノベーションは、『塗装』のパターンと『張り替え・葺き替え』のパターンで大きく変化します。

リノベーション箇所施工費用相場
屋根塗装の場合⇒50~60万円
葺き替えの場合⇒80~300万円
外壁塗装⇒80~150万円
張り替え⇒150~300万円

屋根・外壁の両方とも塗装で済む場合は比較的安く済ませることが可能です。

しかし、極端に住宅の外装を変更したい場合は張り替え・葺き替えの両方が必要になってくるので費用が高くなってしまいます。

もし費用を抑えたい場合は、外観よりも機能的な補修(雨漏りやひび割れなど)のみで済ませれば、塗装のみで完結させられるので費用を抑えることが可能です。

さらに、外壁・屋根の両方のリノベーションを検討している場合は、時期をずらしたりせず一度にまとめて工事することをおすすめします。

なぜなら、外壁・屋根の両方とも工事の際には足場を作る必要があり、時期をずらして工事を依頼すると2度も足場を立てるための費用がかかるので余計な出費として払うことになってしまいます。

フルリノベーション

フルリノベーションとは、建物を骨組みだけの状態にした上で、家全体を大規模にリノベーションすることをいいます。

住居全体をリノベーションする分、素材やデザインなどにこだわりを持つほどかかる費用はどんどん増えていくので、フルリノベーションの相場の価格帯は非常に幅が広いです。

戸建ての相場の価格帯は『700〜2000万円』となっており、水回りや間取りといった部分まで細かくこだわりを持ち続けていくと何千万円と費用が増えてしまいます。

基本的にはここまで解説してきた『壁紙・床材』『水回り』『間取り』『屋根・外壁』の総まとめがフルリノベーションなので全項目で解説してきた費用の抑え方を実施することで安く済ませることが可能になってきます。

戸建てリノベーションの事例

リノベーションの事例を確認することで相場感を掴むことができます。さらにそれだけでなく、これからリノベーションを検討する際にいかせるアイデアが存在しないか確認することもできます。

【リノベーションの参考事例】

  • 光を取り込むワイドリビングへ(リビング/築48年/60.37㎡)
  • 高級感溢れる浴室と玄関(玄関・浴室/築22年/175.50㎡)
  • 水回り空間をスタイリッシュに(キッチン・洗面所/築13年/85.39㎡)

これらの事例を通してわかることは、中古物件をリノベーションすれば新築と変わらないレベルで立派な物件に生まれ変わらせることができることです。

新築しか検討していなかった人も、以下の事例を見ることで「中古物件をリノベーションするのも悪くないな」と思えること間違いありません。

光を取り込むワイドリビングへ

部屋が細かく区切られて暗い印象があった物件でした。

そこで、間取りを大幅に変更して、4DKから1LDKにすることで外からの光を大幅に取り込むことに成功しました。

物件詳細は以下のとおりです。

物件面積60.37㎡
間取り4DK⇒1LDK
所在地東京都渋谷区
築年数48年
工期3ヶ月

広いリビングだからこそ、さらに良さが際立つのが『リビング全体を見渡せるキッチン』です。

料理中もリビング全体を眺めることができるようにすることで、よりリビングの広さを強調しています。

さらに、白い天板とダークブラウンの本体の色合いで高級感も表現しており『上品でゆったりとした空間』を作り上げました。

物件詳細は以下のとおりです。

物件面積175.50㎡
間取り3LDK+S⇒2LDK+S
所在地福岡県福岡市
築年数22年
工期5ヶ月(解体から引き渡しまで)

浴室と玄関の高級感を作り出すことに力を入れているこの物件ですが、特に注目すべき点は浴室です。

ブラックのタイルを使用することで、室内に統一感を出して高級感漂う空間に仕立て上げました。

さらに、美しい形の浴槽は全身を泡で包み込む機能がついており、1日の疲れを『上品に』流してくれます。

水回り空間をスタイリッシュに

水回り空間をスタイリッシュ且つシンプルに一新することで、気分良くおしゃれに暮らすことを可能にしました。

物件の詳細は以下のとおりです。

物件面積85.39㎡(内装工面積約16㎡)
間取り3LDK(間取り変更なし)
所在地兵庫県西宮市
築年数13年
工期1ヶ月

キッチンの扉と洗面台を黒くすることで統一感を持たせました。また、黒色を使用したことでスタイリッシュな雰囲気を表現することで、オシャレで格好良い暮らしができるようになっています。

リノベーション費用と物件購入のローンを組む時の注意点

古民家リフォーム

中古物件を購入後にリノベーションを検討する場合は『リフォーム一体型住宅ローン』を申請するようにしましょう。

なぜなら、住宅ローンにリノベーション費用を含めることができないからです。『リフォーム一体型住宅ローン』なら中古物件購入費用とリノベーション費用を合わせてローンを組むことができます。

注意点として、ローン申請の際にリノベーションの費用も申請しなくてはならないのであらかじめ、購入からリノベーションまでの費用の概算を出してからローン申請をするのがおすすめです。

まとめ

戸建てのリノベーションは新築に比べて安価で、新築に近いクオリティの物件を手にすることができます。

しかし、中古物件の状態によっては想定外の費用がかかることがあるので注意が必要です。

また、購入からリノベーションまで費用を抑えられたとしても、ローンの組み方を間違えると最終的に余分な額を支払うことになってしまうので最新の注意を払ってください。

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公開日 2020年5月15日
更新日 2021年9月8日

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