住宅ローンの借り換えるタイミング、メリット・デメリットを解説

住宅ローンの借り換えるタイミング、メリット・デメリットを解説

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【アドバイザー:株式会社クロニクル 清水貴寿さん】1985年生まれ、中途採用でプロポライフグループへ入社。10年以上不動産営業の経験を積んで、現在は株式会社クロニクル・東京日本橋ショールームにて勤務

住宅ローンの借り換えとは?

「住宅ローンの借り換え」とは、新たな金融機関でローンを組みなおし、返済中の住宅ローンを一括返済すること。総返済額を減らすことなどを目的に住宅ローンを見直す方法のことをいいます。

住宅ローンを選ぶときに重要なポイントとなるのが「金利」です。金利の数字だけで選びがちですが、実は金利にもいくつかタイプがあることをご存じでしょうか。

ひとつめは、借入時から返済完了まで全借入期間を通して金利が変わらない「全期間固定金利型」。この固定金利タイプのメリットは、返済中に市場の金利が上がっても借入時の金利で返済を続けられること。借入時に返済の計画が立てやすいので安心感がありますね。一方、市場金利が下がっても借入時の金利で返済しなければならないのがデメリットです。

もうひとつは、市場の金利変動に合わせて借入金利の水準が変わる「変動金利型」。借入後に市場金利が低下すると、返済額も少なくなるというメリットがある一方、逆に金利上昇の可能性があることや、借入時に総返済額が予測できないというデメリットがあります。

さらに、「固定金利期間選択型」と「変動金利型」をミックスした「固定金利期間選択型」というタイプも。「借入当初〇年間は○%」など、一定期間は固定金利が適用される仕組みです。

近年の「マイナス金利政策」で、かつてない低い水準の金利が続いていますが、住宅は高価な買い物ですから、たとえ0.1%でも金利が上下するだけで返済額に大きく影響します。住宅ローン借り換えの際にも、やはり金利が重要なポイントになります。

住宅ローンを借り換える目的

銀行のイメージ

そもそも、住宅購入の際に大変な思いをしてローンを組んだのに、なぜまた借り換えをする必要があるのでしょうか?借り換えの目的としては、次のようなことが挙げられます。

・総返済額を減らしたい

・返済期間を短くしたい

・団体信用生命保険(団信)の保障を充実させたい

・変動金利への変更

・固定金利への変更

では、ひとつずつみていきましょう。

「総返済額を減らす」ことが目的ならば、現在のローンよりも金利が低いローンに借り換えることで、毎月の返済額と総返済額を減らすことができます。

「返済期間を短くする」ことが目的という人もいるでしょう。購入したときの年齢によっては、完済できるのが70歳を超えてしまうといったケースもあります。本来は退職金をあてにしなくても返済できるようにしたいところ。毎月の返済額が少し増える場合もありますが、期間を短くすることで利息分を節約できる効果があります。

「団体信用生命保険(団信)の保障を充実させたい」なら、団信とローンは多くの場合セットになっているので、ローンを変更する必要があります。団体信用生命保険とは、契約者に万が一のことがあったときのための保険で、住宅ローン返済のための生命保険のようなもの。最近は、がんや三大疾病などの保障が充実した団信が増えているので、けがや病気への備えを手厚くしたいという人にとっては魅力的です。

「変動金利への変更」を目的とする場合、固定金利で返済中の人が、現在の変動金利が低ければ借り換える効果があります。

逆に「固定金利への変更」を目的にするのは「安心感」。現在よりも返済額が上がる可能性がありますが、今後の金利の上昇リスクを避けることができます。

住宅ローンの借り換えを検討するときには、総返済額を減らしたいのか、団信保険の保障を充実させたいのか、金利タイプの変更なのかなど、それぞれ目的に合わせて無理のない返済計画を立てることが大切なポイントになります。目的を見失ってしまうと、せっかくの借り換えがかえって失敗となることも。住宅ローンに詳しい株式会社クロニクルの清水貴寿さんにお話を聞いてみると……。

つい金利の数字に目がいきがちなのですが、単純にいまの金利が安いから、と言って固定金利から変動金利へ安易に借り換えをするといったことはおすすめできません。借入時の金利が低かったとしても、将来にわたって金利が上がれば借り換え前よりも金利負担が増えてしまう可能性もあります。目先の金利だけでなく、長期的にみて借り換えの必要があるかどうかを慎重に見極めていただきたいです。

住宅ローン借り換えのメリットとデメリット

住宅ローン借り換え。お金と電卓

住宅ローン借り換えのメリットについて

住宅ローン借り換えの目的が分かったところで、実際にどんなメリットがあるのかについてご紹介していきます。借り換えのメリットとして挙げられるのは、次の5つ。

・総返済額を減らせる

・月々の返済額を減らせる

・固定金利に切り替えられる

・団体信用生命保険の補償を充実が可能

・リフォーム資金も一本化できる

では、ひとつずつみていきます。

【住宅ローン借り換えのメリットその1:総返済額を減らせる】
いま返済中の住宅ローンよりも低い金利の住宅ローンに借り換えれば、ローンの総返済額を減らせる可能性が大きくなります。ローンの残高や残りの返済期間によって変わりますが、借り換え前後の金利差が大きい人、残りの返済期間が長い人ほど、支払う利息の額を減らせるので、総返済額を減らせるメットが大きくなります。

【住宅ローン借り換えのメリットその2:月々の返済額を減らせる】
借り入れ時と状況が変わって、月々の返済を減らしたいという人にとっても借り換えはメリットがあります。年齢的に返済期間に余裕があるなら、期間を延ばすことで月々の返済額を減らすことができます。

【住宅ローン借り換えのメリットその3:固定金利に切り替えて安心できる】
現在、変動金利で住宅ローンを借りていて、今後の金利上昇が不安という人は、固定金利への借り換えがおすすめ。将来の金利上昇リスクを気にすることなく、総返済額も見通せ、確実なライフプランを組むことができます。

【住宅ローン借り換えのメリットその4:団体信用生命保険の補償の充実が可能】
契約者が死亡したときなどに、残された家族が困らないように住宅ローンを肩代わりしてくれるのが団体信用生命保険。いわゆる団信といわれているものです。借り入れ当時に契約した内容よりも、最近の保障が充実しているケースも少なくありません。三大疾病特約付き、中には八大疾病特約付き、というものも。多くの場合、住宅ローンと団信はセットになっているので、住宅ローンを借り換えるタイミングで団信を充実させることが可能です。

【住宅ローン借り換えのメリットその5:リフォーム資金も一本化できる】
将来的にリフォームを考えている人は、リフォーム資金を用意しておく必要があります。住宅ローンの借り換えに合わせて、リフォーム資金も一緒に借り入れることが可能。低金利でリフォーム資金の借り入れができるので安心です。

一般的に、「ローン残高が多い」ほど、「ローン残存年数が長い」ほど、借り換えのメリットが大きいといわれますが、具体的にどのような人にメリットがあるのでしょうか……清水さん、教えてください!

「金利差(月々の返済)×残りの期間+借り換え時費用」が現在の借入先での総支払よりも低くなればメリットはあると思います。 一般的には「①金利差 1%以上」「②ローン残高 1000 万円以上」「③返済期間 10 年以上」この条件を満たす人にはメリットがあると言われています

ローン残高が少なく、残存年数が少ない人にとってはデメリットとなることもあるのだとか。次に、デメリットについてみてみましょう。

住宅ローン借り換えのデメリットについて

ローン借り換え。デメリット

これまで住宅ローン借り換えのメリットをたくさん紹介してきましたが、デメリットについても知っておきたいところです。デメリットとして考えられるのは、次のとおりです。

  • 手数料などの諸費用がかかる
  • さまざまな手続きが必要
  • 団体信用生命保険に加入できない可能性がある
  • ローン残高の満額分の融資をうけられない場合がある

【住宅ローン借り換えのデメリットその1:手数料などの諸費用がかかる】
「借り換え時にも同様に『融資手数料』『保証料』などの費用がかかります。たとえ金利が低くても、借り換え時にかかる費用を加味すると意味がなくなってしまう可能性も…」と指摘してくれた清水さん。

新規で借り入れをする際に手数料などの諸費用がかかったことを覚えている人は多いはず。借り換えの際も同様にかかる費用であることを覚えておきましょう。借り換えで失敗しないためには、手数料などの諸費用を含めた総額を試算する必要があります。

ちなみに、借り換え時にかかる諸費用としては、保証料、事務手数料、登記費用など。ローン残高などによっても金額は異なりますが、30万~80万円程度が目安と言われています。

【住宅ローン借り換えのデメリットその2:さまざまな手続きが必要】
新規に住宅ローンを組んだときと同じように、借り換えの際にも審査が必要になります。すんなり審査が承認されたとしても、契約手続きのために必要書類を用意したりなど、ある程度まとまった時間を確保しなければなりません。

上記のほかにも、住宅ローン借り換えで発生するデメリットはあるんでしょうか……

健康状態に変化があった場合、購入時には加入できた団体信用生命保険に加入できず否決となってしまう可能性があること。もうひとつは、自宅の担保評価が出ないことがある場合。ローン残高の満額分の融資をうけられず、新たに自己資金が必要となってしまうので、注意が必要です。

タイミングが重要!借り換えるときの注意点は?

これまでにご紹介してきた住宅ローン借り換えのメリットとデメリットを理解したところで、借り換えるときの注意点について改めて整理してみましょう。

住宅ローンを借り換える前のチェックポイント

□諸費用を含んだ実質金利で総返済額を比較すること

「金利差(月々の返済)×残りの期間+借り換え時費用」が現在の借入先での総支払額よりも低いかどうかが目安になります。

□借り換えができない場合もある

たとえば、同じ金融機関内での借り換えや、公的住宅ローンへの借り換えはできません。財形住宅融資などの公的住宅ローンへ借り換えはできません。住宅を賃貸に出している場合も要注意です。

□審査に落ちる場合もある

ほとんどの金融機関では「勤続年数」を見られるので、転職や独立をした人は注意が必要です。

□健康状態によっては、借り入れの条件である団信に入れないこともある

住宅ローンの残高、総支払額、ライフステージなど、さまざまな条件がある中で、自分がいま借り換えすべき時期なのかどうかを慎重に見極める必要があります。また、借り換えの手続きには意外に時間がかかり、順調に進んだとしても1か月程度。手続きに手間取っている間に市場の変動があり、金利が上がってしまった……なんてことにならないよう、スムーズに進めたいですね。

住宅ローンの借り換えにかかる手数料や諸費用の内容は?

これまでご紹介してきたように、住宅ローンの借り換えにはさまざまな手数料や諸費用がかかります。では、具体的にどんな費用を想定しておけばいいのでしょうか。

・事務手数料
住宅ローン借り換えの際の審査や契約の業務などにかかる費用を金融機関に支払います。

・保証料
金融機関が保証会社を利用するため、保証会社に対して支払います。

・印紙税
住宅ローンを申し込むときにかわすさまざまな契約書には印紙税が必要になります。

・全額繰り上げ返済手数料
いま返済中の住宅ローンを全額繰り上げ返済するために手数料が必要になります。

・団体信用生命保険料
住宅ローン専用の生命保険料です。

そのほかに、抵当権設定費用、抵当権抹消費用などの登記費用、火災保険料など、多くの手数料がかかります。住宅ローンの残高や残存期間によって費用はかわってきますが、30万円~100万円の間、多くは50万円~60万円程度を想定しておけばよいでしょう。

ちなみに、借り換えの際には必要書類も多数あります。清水さんに聞いたところ、

本人確認資料(免許証)、保険証、源泉徴収票(個人事業主は確定申告書 3 期分・会社経営者は源泉徴収票+決算書 3 期分)、住民票 、印鑑証明、購入時の契約書、現在借入している物件の謄本、住宅ローン償還表(残高証明)など…さらに、人によっては追加で必要な書類が出てくると思います。

とのこと。住宅ローン借り換えには、お金だけでなく手間ひまもかかります。

おすすめの住宅ローンランキング

住宅ローン金利のイメージ

どの住宅ローンに借り換えるべきか、比較検討するときに基本となるのが金利です。借りている金額に対して支払う利息が金利なので、この数字が少なければ少ないほど返済額を減らすことができます。

借り換えの際は単純に金利だけをみて安易に決定することは得策ではないというお話をしましたが、ここでは参考までに2020年4月1日時点の金利からランキング形式でご紹介します。

変動金利型
1位auじぶん銀行適用金利:0.410%
2位住信SBIネット銀行適用金利:0.457%
3位三菱UFJ銀行適用金利:0.525%
固定金利型(10年)
1位auじぶん銀行適用金利:0.550%
2位三菱UFJ銀行適用金利:0.550%
3位住信SBIネット銀行適用金利:0.760%
全期間固定金利
1位ARUHI適用金利:0.850%
2位住信SBIネット銀行適用金利:0.910%
3位楽天銀行適用金利:0.980%

※詳細プランや現時点での数字は各金融機関の公式サイトなどでご確認ください

※参照元:イー・ローン

金利や控除なども含めて総返済額のシミュレーションを

住宅ローン借り換えのメリット・デメリットはご理解いただけたかと思います。住宅ローン借り換えに金利がポイントとなること、かといって金利だけで決定しては失敗する可能性があることをご紹介しました。住宅の購入金額、現在どのタイプの金利でローンを組んでいるか、ローン残高や残存期間……それぞれによってメリット・デメリットは変わってきますし、借り換えのタイミングや時期の見極め方も違ってくるでしょう。

金利だけでなく、住宅ローン控除や手数料などの諸費用もしっかりと考慮に入れる必要があります。控除や諸費用、手数料についてはこちらの記事(手数料・費用の記事へリンク)もぜひ参考にしてください。

公開日 2020年5月7日
更新日 2020年10月22日

#費用, #ローン

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