住宅ローン減税の期間が延長。対象者や控除の条件は?いつまで適用される?

住宅ローン減税の期間が延長。対象者や控除の条件は?いつまで適用される?

住宅ローンの利用を検討している方にとって、気になるのは「減税制度」。従来、住宅ローンにおける減税適用期間は10年でした。しかし、2019年の消費税増税に伴い、現在は「2020年12月末日まで入居分」に限り、住宅ローン減税の期間が延長されています。

住宅ローンの減税制度は、家計の負担を軽減するうえでも知っておくべきです。住宅ローンの減税制度について正しく知っておかないと、損をするおそれもあります。この記事では、住宅ローン減税の延長について解説しています。住宅ローン減税の対象者や控除の条件、適用期間について見ていきましょう。

複雑な住宅ローンの減税制度を、オンラインでわかりやすく解説

消費税増税に伴い控除期間が10年から13年に延長

冒頭でも触れたとおり、住宅ローンの減税期間は消費税の増税に伴い、税制改正によって延長されています。税制改正前は住宅ローン減税の期間は10年でしたが、2019年10月以降は13年です。住宅ローンの減税期間が以前よりも3年伸びたので、合計したときの控除額は2019年以前よりも大きくなります。

住宅ローン減税制度とは

そもそも、「住宅ローン減税制度」とは何でしょうか。住宅ローン減税制度とは、住宅ローンの契約者が利用できる減税制度です。

住宅ローンを使って家(自宅)を購入後、6カ月以内に入居すれば、10年間毎年所得税から控除されます。控除される額は年末の住宅ローン残高の1%で、所得税から引ききれなかった部分は、住民税からも差し引かれます。

ただし、住宅ローンの減税制度が適用されるローン残高は4000万円が上限です。住宅ローン減税制度は消費税対策の側面があります。消費税が2019年10月に8%から10%に引き上げられたのに伴い、控除期間が10年から13年に延長されました。

住宅ローン減税制度の期間延長の対象となる人は?

住宅ローン減税制度の期間延長対象となるのは、2019年10月~2020年12月末日までに入居していて、なおかつ消費税10%で住宅を購入する方です。もし消費税8%のタイミングで購入し2019年10月以降に入居しても、住宅ローン減税制度の期間延長の対象にはなりません。

時期によっては、消費税8%で物件を購入しているかもしれませんので注意してください。2019年10月以降に住宅を購入した方の全てが、期間延長の対象となるわけではありません。

新型コロナウイルス感染症の影響による特例措置の要件

住宅ローンの減税制度では、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた場合の特別措置がとられています。新型コロナウイルスの影響によって、予定日に入居できなくなってしまう事例があり、それに対応するための措置です。以下の要件を満たしていれば、「6カ月以内の入居」とみなされ、13年の住宅ローン減税の対象となります。

【注文住宅の場合】
・2020年9月末日までに契約をすませていること

【既存住宅(中古物件)・増改築工事の場合】
・2020年11月末までの取得契約/工事請負契約であること(この日以前でも可)
・増改築は住宅取得日から5カ月後までに契約をすませていること
※上のうちいずれか遅い方

【共通の条件】
・2021年12月末日までに入居すること
・新型コロナウイルスによる何らかの影響で入居日が遅れたこと
・国土交通省の書類様式「入居が遅れたことを証する書類」を確定申告時に提出すること

2020年11月末以降に家を購入すると、住宅ローン控除の期間は10年に

この特別措置は、新型コロナウイルスによって入居が遅れたことにより消費税増税対策として導入された13年の控除期間が適用されない、といったことに対応するための措置です。

これから家を購入しようと検討していて、上記の条件に当てはまらない方の住宅ローン控除の期間は10年になります。現在家の購入を検討している方は、誤った資金計画にならないように注意しましょう。

中古物件の住宅ローン減税はいつまで? 購入前に知っておきたい「お金と住まい」の不安を解消!

住宅ローン減税制度の対象物件

住宅ローン減税制度は、床面積が50㎡以上であること、返済期間が10年以上に及ぶローンであることなどが条件
住宅ローン減税制度は、床面積が50㎡以上であること、返済期間が10年以上に及ぶローンであることなどが適用条件

住宅ローン減税制度は、必ずしも全ての物件が対象となるわけではありません。例えば、床面積が50㎡以上であること、返済期間が10年以上に及ぶローンであることなどが挙げられます。さらに、住宅の種類(中古住宅・新築住宅・マンションなど)によっても対象となる条件が異なりますので気を付けなければなりません。

認定長期優良住宅や認定低炭素住宅は借入金額が大きいほど節税に

住宅ローン減税制度を利用するにあたり、認定長期優良住宅や認定低酸素住宅はより節税効果があります。住宅ローンで認定長期優良住宅や、認定炭素住宅を購入する場合、減税の対象となるのはローン残高5000万円までです。

つまり、年間の控除上限額は最大で50万円です。通常の住宅ローン減税の場合、上限が40万円であることを考えるとお得でしょう。さらに、認定長期優良住宅なら登録免許税や不動産取得税、固定資産税が、認定低炭素住宅なら登録免許税が優遇されますので、大幅な節税効果を期待できます。

住宅ローン減税制度の対象となるリノベーション

住宅ローン減税制度は、住宅の購入だけではなく「リノベーション」も対象です。ただし、すべてのリノベーションが住宅ローン減税制度の対象となるわけではありません。以下の条件を満たす場合のみ、対象です。

・建築基準法規定による増築や改築といった大規模な工事
・一定規模以上のバリアフリー改修工事であること
・助成金などで控除した後の金額が100万円以上であること
・年収3000万円以下であること

「1か所の設備を修理するだけ」という場合は、住宅ローン減税制度の対象外と判断されるでしょう。

リノベーション物件だとどのくらいお得になるのか?

中古マンションを購入してリノベーションするのと新築を購入するのではトータルコストが大きく変わってきます。現在、家を購入しようと考えている方は、選択肢の一つとして「中古物件×リノベーション」検討するのがおすすめです。

中古マンションと新築でそれぞれローンのシミュレーションを算出したり、自分の希望通りの住まいを手に入れるためには何から始めるべきか、まずは住まいのプロから直接知識を得たり、相談したりするのも手です。

 

特定増改築等住宅借入金等特別控除の方がお得な場合も

住宅ローンを利用してリフォームをするなら、「特定増改築等住宅借入金等特別控除」の方がお得になる場合があります。特定増改築等住宅借入金等特別控除は、増改築リフォームやバリアフリー工事、省エネ工事、耐震改修工事などのリフォームで利用できる控除です。

控除期間は5年、最大控除額は250万円です。住宅ローンを利用するとローン残高の1%が所得税から控除されますが、特定増改築等住宅借入金等特別控除は、年末のローン残高の2%が控除されます。そのため、借入金額によっては特定増改築等住宅借入金等特別控除のほうがお得です。

延長期間の控除額は10年目までの控除額の計算方法と異なる?

延長期間の控除額は、10年目までと11年目以降とで計算方法が異なります。10年目までであれば、「ローン残高×控除率(1%)」で、控除の上限額が分かります。しかし、11年目~13年目は下記の2つの計算方法があります。

・住宅ローン残高×控除率(1%)
・(住宅取得等対価の額-消費税額)×2%÷3
※上限4000万円

住宅ローン減税の延長期間中は、上記のうち「控除の額が少ない方」を選ばなければなりません。

住宅ローン控除を受けるには、1年目の確定申告が必須

住宅ローン控除を受けるには1年目だけ確定申告が必要だが、2年目以降は年末調整必要書類のみでOK
住宅ローン控除を受けるには1年目だけ確定申告が必要だが、2年目以降は年末調整必要書類のみでOK

住宅ローン控除を受けるには、1年目に確定申告を行う必要があります。会社員であっても初年度は確定申告を行い、税務署で住宅ローン控除に必要な手続きをしなければなりません。確定申告の際には、次の書類が必要です。

・確定申告書
・住宅借入金等特別控除額の計算明細書
・登記事項証明書
・売買契約書の写し
・住民票
・住宅ローンの残高を証明するもの

ただし、2年目以降は、勤務先の年末調整の際に必要書類を提出するだけで申請が済みます。年末調整の際には、以下の書類を提出してください。

・住宅借入金等特別控除申告書/住宅借入金等特別控除証明書
・住宅資金取得にかかる借入金の年末残高等証明書

書類に不備があると、住宅ローン控除を受けられなくなりますので注意してください。

次世代住宅ポイント制度の申請受付期間も延長

住宅ローンの減税期間だけではなく、「次世代住宅ポイント制度」の申請受付期間も延長されています。これは、新型コロナウイルスの影響により2020年3月31日までに契約できなかった方向けの制度です。

次世代住宅ポイント制度とは、消費税率アップ前後の住宅需要を平均化するためのしくみです。良質な注文住宅取得やリフォームをする際に申し込むことで、いろいろな商品と引き換えるポイントを付与するもので、住宅ローン減税や、すまい給付金との併用もできます。

ちなみに、新築の注文住宅やリフォームの場合2020年4月7日~同年8月31日までに工事請負契約すること、新築分譲住宅の場合2018年12月21日~2020年8月31日までに売買契約することが条件で、2020年8月31日までに工事着手しなければなりません。ただし、申請期間中でも予算額を満たした時に終了しますので、早めの申し込みが必要です。

 

◆こちらもおすすめ◆

住宅ローン控除を受けるために確定申告の方法|必要書類の書き方や初年度・2年目以降の手続きを解説

ふるさと納税は住宅ローン控除(減税)と併用可能なのか?

公開日 2020年8月3日
更新日 2021年9月8日

販売中のおすすめリノベ物件