住宅ローンの金利は推移する? 計算方法や相場を比較・今後の予想

住宅ローンの金利は推移する? 計算方法や相場を比較・今後の予想

マイホームを購入する際、支払い額や支払い方法が気になるところ。多くの人が住宅ローンを組み、マイホームの購入代金を支払っていきます。その際、どんな住宅ローンに申し込むかで、ローン返済に負担となる金利は異なります。

こちらでは、住宅ローンの金利についての解説に加え、支払い利息の総額を計算する方法や、異なる銀行での現在の金利相場の比較、今後の予想などを紹介します。

住宅ローンの金利は景気によって推移する

住宅ローンの金利は景気によって推移する

マイホーム購入の際に契約する住宅ローンは、契約時期の景気によって推移します。住宅ローンの変動型金利の推移で重要になるのは「短期プライムレート」と呼ばれるもの。

短期プライムレートとは、優良な企業に対して銀行などの金融機関が1年未満の短期貸出をおこなう際に使われる、もっとも優遇された貸出金利です。

この金利にある程度プラスしたものが住宅ローンの金利で、変動金利のローンを選んだ場合はとくに短期プライムレートの影響を受けます。

住宅ローンの金利は景気によって推移する

短期プライムレートが高いとその影響を受けた住宅ローンの金利も高くなり、短期プライムレートが低いと住宅ローンの金利も引き下げられるという仕組み。こちらは金融機関同士での貸し借りで使われている市中金利と連動しています。

市中金利の決定は日本銀行が設定している政策金利の影響が大きいため、金利の変更は日銀の金利政策に左右されるといえます。

なお適用される住宅ローンの金利が分かっていれば、事前に返済総額や利息を計算が可能です。住宅ローンの契約前に利息を計算すると完済に向けた計画が立てやすくなるため、住宅ローンの新規借入・借り換え前に確認しましょう。

住宅ローンの金利は景気によって推移する

住宅ローンで1カ月にかかる利息をもとめる計算式は、「借入金額(元金)×金利(実質年率)÷365×30=利息」です。

これは1カ月当たりの利息の計算をする方法なので、利息の総額を求めたい場合には計算式のうち「÷365×30」の部分を変更しましょう。

ただし、利息は金利と借入金額のみではなく「借入の際に契約した内容」によっても異なります。さらに返済にともなって借入金額(元金)も変化するため、あくまで簡単な参考としての値として考えてください。

詳しくは銀行に相談をするか、住宅ローンの返済シミュレーターがおすすめです。

住宅ローンの仕組みや金利・返済方法の種類、選び方などの基礎知識をまとめて解説!

過去の住宅ローン金利推移

過去の住宅ローン金利推移

1984年から2019年までの35年間で実施されていた住宅ローンの金利の推移を確認しましょう。民間金融機関の住宅ローン金利は、1987年から1991年の間に急激な変化がありました。

この頃はバブルの時期だったこともあり、金利がどんどん上昇していったのです。この間の変動金利型における基準金利は4.9%から8.5%になり、4年間で3.6%も上がりました。

しかし1991年を境に、バブル崩壊と連動して急激な下落トレンドになります。1995年には基準金利2%台まで下がり、その後はずっと金利が低いままの状態で下げ止まりました。

10年固定金利と3年固定金利で比べると金利の動きには多少の幅があるものの、変動金利の数値は1995年年以降はほとんど動かなくなります。とくにここ10年間ほどは変動金利が2.475%のまま横ばい状態です。

最新の住宅ローン金利推移

最新の住宅ローン金利推移

2018年から2019年の住宅ローン金利推移も見てみましょう。

大手都市銀行の三菱UFJ銀行・三井住友銀行・りそな銀行・みずほ銀行が提供する変動金利や10年固定金利の平均金利を確認しても、わずかな変動にとどまっていました。フラット35における最低金利の推移を確認しても、ほぼ横ばい状態のままです。

固定か変動かで計算方法が違う

固定か変動かで計算方法が違う

ローン契約の際には、金利の種類で違った特徴があります。どの種類が家族にあっているのか、確認しましょう。

LogRenoveでは、ローンを組む際の注意点やローン控除など物件購入の際に気になる「資金形成」に関するお悩みにお答えします!

変動型のメリット・デメリット

変動型は借入れをした際の想定から金利が変わります。

6カ月で金利を見直すため、今後の支払総額の計算ははっきりとできないものの、固定金利タイプより低金利の設定になっています。今のような金利が横ばいの状態で継続された場合などは、基本的に変動型の返済額が安いです。

金利が下降した場合は、最初の想定よりもさらに抑えられますが、その逆に金利が上昇した場合には毎月の返済額も高くなることがデメリット。金利の上下は確実な予想ができないため、ある程度上昇しても支払えるように余裕をもって総返済額を計算することが大切です。

固定期間選択型のメリット・デメリット

変動型のメリット・デメリット

固定期間選択型は、一定期間の固定後に金利見直しがおこなわれるタイプです。

3年、5年、10年など一定の期間を決め「期間内は金利を固定」という方法。全期間固定型と比較すると変動型に近しい部分があるため、金利が安く設定されるのがメリット。長く期間を取ると金利は高くなるものの、その分支払い金額の見通しはある程度立てやすくなります。

期間は金融機関によっても異なりますが、1年の短期間から25年の長期間まで選択可能。このタイプでは、最初に決めておく期間を10年以上と長めに設定しておく人が多いようです。

今後数年で大幅な収入増がある、もうすぐ退職金が出るなど、まとまった金額の見込みがあるならその時期まで固定にし、一括で返済してしまうのもおすすめです。

固定期間選択型の注意点

最初に決めた期間が終了したあとには、もう一度金利タイプを選択することができます。

しかし、終了前に金融機関に連絡を入れないと、自動的に変動型になってしまいます。変動型以外を設定したいのであれば、終了する前に必ず金融機関に金利のタイプを伝えるよう注意しましょう。

また、最初に決めた期間中は金利のタイプを変更不可になります。さらに金融機関によっては、再度金利タイプを選択するときに変動型を選択すると、その後固定型に戻せない場合も。

固定期間選択型は途中で金利が変わるものの、変動型のような1.25倍ルールはないため毎月の返済額の増加にも注意が必要です。

全期間固定型のメリット・デメリット

全期間固定型のメリット・デメリット

全期間固定型は、借入れ時から金利が変わらずにずっと固定されているタイプの支払い方法です。

支払い期間中は返済額が変わらないため支払いの計算がしやすくなります。月々の支払いも計画通りにいくため、負担や不安が少ないです。

このタイプは金利自体が最初のままのため、毎月の返済額だけではなく支払総額自体も上がりません。市場の金利が将来上がってしまっても安心です。

全期間固定型にするデメリットは、ほかのふたつに比べて金利が高いこと。固定型は「支払いが一定で安心感がある」ため、金利が上昇する不安は金融機関側が負担することになります。しかし逆をいえば、金利が下がった場合の恩恵を受けることができないことを意味します。

このタイプで有名なローンは、住宅金融支援機構による「フラット35」。さまざまな銀行で取り扱いのある商品のため、適用される金利はその銀行によって違います。

【フラット35/フラット35Sとは?】メリット・デメリット、金利、審査について解説

住宅ローンの金利平均・相場ランキング一覧を比較

住宅ローンの金利平均・相場ランキング一覧を比較

住宅ローンは三菱UFJ銀行や三井住友信託銀行、ろうきんなど、さまざまな金融機関で取り扱いがあります。申し込むところによって高い金利だったり安い金利だったりと支払い金額が変わるものです。

みずほ銀行やりそな銀行、三井住友銀行などはいくらなのか、最安でおすすめな銀行はどこかなど、住宅ローンの金利ランキングや平均金利を紹介します。

変動型の金利相場(新規・借り換え)

まずは変動型の金利相場から確認しましょう。

変動型の住宅ローンの金利相場は0.526%で、今の低金利状態だと1%未満の金利の銀行が大半がです。とくに金利が低いのは「ジャパンネット銀行」の0.380%、「auじぶん銀行」の0.410%、「住信SBIネット銀行」の0.440%です。

そのほかにも「りそな銀行」が0.470%、「ソニー銀行」が0.457%〜0.757%、「三井住友銀行」が0.475%~0.675%などと、0.5%を下回るほど金利が低い住宅ローンも複数あります。

なお変動型住宅ローンの借り換え相場は、0.569%です。新規借入に比べると少しだけ金利が高くなります。借り換えの場合でも、上記の銀行の金利が安いです。

全期間固定型の金利相場(新規・借り換え)

全期間固定型の金利相場(新規・借り換え)

新規借入の際の全期間固定金利型の金利相場は1.365%で、変動金利型住宅ローンの金利相場と比較すると0.8%ほど高いです。

「住信SBIネット銀行」の0.900%~0.960%、「みずほ銀行」の0.880%〜1.140%、「楽天銀行」の0.760%〜1.560%、などが全期間固定金利型で金利が安くなっています。

借り換えの場合の全期間固定金利型の金利相場は1.371%です。「みずほ銀行」の0.880%〜1.140%、「住信SBIネット銀行」の1.21%、「ARUHI」の0.970%~1.300%が全期間固定金利型住宅ローンの借り換え金利が安くなっています。

今後の予想は上がる?下がる?

今後の予想は上がる?下がる?

先述のとおり、住宅ローンの金利は時期によって変化があります。

今すぐに住宅を購入するわけではない場合、今後の金利が上がるのか下がるのかは気になるところです。すぐに住宅を購入する場合であっても、全期間固定型金利ではなく変動型金利や固定期間選択型金利を選択した場合には途中で金利が変わってきます。

なお、金利が上がれば住宅ローンの支払い利息金額も上がり、金利が下がれば支払い利息も抑えられるという関係になっています。住宅ローンの支払いは35年間などの長期間にわたっておこなわれることが多いため、少しの金利の差でも実際の支払い利息金額は大きく変わってくるのです。

それでは、今後の住宅ローンの金利は上がるのか、下がるのか、どちらの予想が優勢かを確認しましょう。

長期的には低いままと予想されるが景気動向による

住宅ローン金利は、「長期的には低いままの可能性が高いが景気動向による」というのが大方の予想です。

変動金利を定める際に基本となる短期プライムレートは、日本銀行が設定する政策金利によって強く影響を受けます。日本銀行が金融緩和を実行中のため、現在の住宅ローン金利は低い状態です。

日本銀行がこのまま金融緩和をおこなう間は、変動金利はほとんど変わらず低いままの状態が続く可能性が高くなります。金融緩和政策はいつ転換するかわからないものの、今の景気だとしばらくは継続されるのではという予想がされています。

金融政策として固定金利で影響するのは長期金利で、主に長期間貸し出す資金の需給状態が関係するものです。国債の利回りの上昇で長期金利も影響を受けて上昇します。国債利回りは、景気がよくなると上昇する傾向です。

こちらも今は金融政策の一環で国債が日本銀行に多く買われているため国債の利回りは低いままの状態ですが、いつまでコントロールがされるのかは分かりません。

長期的には低いままと予想されるが景気動向による

2020年現在、新型コロナウイルスの感染が拡大したことで、日本も含めた世界中の経済が弱っている状態です。経済を立て直そうとして、各国の中央銀行が金利を0%近くにする金融緩和政策をおこなっています。

そのため、日本もこの金融緩和の状態を維持すると考えられるため、しばらくの間は低金利が続く可能性がより高まっています。このように経済情勢の変化によって、住宅ローンの金利も変化するものです。今後の景気や金融政策を注視しましょう。

しかも、住宅ローンの支払いはすぐに終わるものではないため長期間の注意が必要です。住宅ローンの支払いは35年間などの長い期間を使っておこなわれます。

全期間固定型金利ではなく変動型金利や固定期間選択型金利を選択した場合には、その長い期間ずっと金利が上がって支払いが増える可能性があるのです。何十年間もこの低金利状態が続く可能性は、そこまで高くないかもしれません。

変動金利型や固定期間選択型の金利タイプを利用する場合には、ある程度金利が増えてしまっても対応できるように返済シミュレーションに余裕を持っておきましょう。

変動と金利はどちらがおすすめ?

変動型と固定金利型はどちらがおすすめで、どんな考え方の人に向いているのかを確認しましょう。

変動型に向いているのはこんな人

変動と金利はどちらがおすすめ?

まずは変動型に向いている人のタイプです。変動型に向いているタイプには3種類あります。

まずは支払いに余裕があって金利上昇への不安がなく、金利が上昇しても対応できる人です。もしも金利が上昇し返済額が増えても生活費や教育費を圧迫しないため、なるべく金利を低くしたいのなら、変動型に向いているでしょう。

もともとの返済期間が短い人や、繰り上げ返済で早めに返済を終わらせようと考えている人、ローンを組んだ金額が少ない人など、ローンの支払期間が短い人にもおすすめです。

ローンの支払いをする期間が短いのであれば、のちのち金利が上昇してもその前に支払いが終わるかもしれません。支払いを終えていなくても、期間が短い場合は金利が上昇する前にローンの残高を少なくしておけます。

ローンの残高が多くなければ金利が上昇しても母数が小さいためそこまで高額にはなりにくいです。変動型金利のデメリットによる心理的負担も減るため、変動型金利を検討してもいいでしょう。

そのため反対に、返済期間が数十年と長い場合やローンの借入額が多い場合には、変動型には向きません。

金利の動向や世界情勢、経済ニュースなどを常にチェックし、「状況に合わせた判断が素早くできる人」も変動型に向いたタイプです。金利が上昇トレンドに入ったときには繰り上げ返済や住宅ローンの借り換えなどを上手におこなえば、変動型金利によるリスクを下げられます。

固定期間選択型に向いているのはこんな人

固定期間選択型に向いているのはこんな人

固定期間選択型は一定期間だけ計画通りの安定した支払いをしたい人におすすめです。今後10年は子どもの教育費が確実に払えるようにしたいが、支払総額はなるべく抑えたい、などのニーズに合うプランです。

また、あらかじめ貯蓄して期間終了後の準備ができる人資金に余裕がある人は、万が一、固定期間終了後に金利が上昇した場合でも問題なく支払える点でも向いています。

全期間固定型に向いているのはこんな人

全期間固定型が向いているタイプは、今まで紹介した2種類の金利計算方法に向かなかった人に当てはまります。

  • 金利が上昇すると月々の支払いが心配になる人
  • 子供が小さく養育費が長くかかる人
  • 金利や景気動向などをあまりチェックしない人

支払い能力に余裕がないのであれば、住宅ローンの金利が安定しないと将来のライフプランニングがしにくくなります。多少金利が高めでも、ちゃんと計画を立てて子どものためにお金が使えるようにしたいという人には全期間固定型がぴったりです。

ライフスタイルに合わせてシミュレーションする

ライフスタイルに合わせてシミュレーションする

今は金融緩和政策がおこなわれており、低金利の状態です。固定金利を選んでおけば今の金利で固定されるため、基本的には固定金利をおすすめします。

ただし固定金利にすると金利が高く設定されているため、今後それほど金利が上がらなければ支払い利息が高くなるかもしれません。

「子どもの学費をためておきたい」など何年かの期間は計画的に支払いをしたい人、「支払いに余裕があるから安いほうがいい」という金額の安定よりも利息の安さを求めたい人など、その人によってニーズはさまざまです。

特徴をおさえ、ライフスタイルに合わせてシミュレーションをしましょう。

中古リノベ物件・リフォームローンもおすすめ

中古リノベ物件・リフォームローンもおすすめ

中古リノベ物件や中古物件を購入してリフォームするのもおすすめです。その理由を紹介します。

新築より安くローンを一本化できる

中古物件であれば、新築物件よりも安く購入ができます。工事費用をプラスしても新築物件よりはコストがかからないことが多いです。また、リフォームにかかった費用についてもローンが使えます。

新築物件は物件の金額が高いため、複数のローンに申し込むことも多いです。しかし中古物件にした場合は費用が安くできるため、ローンの一本化ができます。

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公開日 2020年12月21日
更新日 2020年12月21日

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