中古マンションのリフォーム費用相場を部位別・築年数別に解説

中古マンションのリフォーム費用相場を部位別・築年数別に解説

「新築マンションよりコストダウンできて、自分たちに合わせたリフォームができる」と人気が高まっている中古マンションのリフォーム。戸建てよりも立地が良く、マイホームとして購入する人も増えています。

しかし中古マンションは築年数によって劣化の度合いも違うので、物件に合わせて必要なリフォームを見極めなくてはいけません。理想が膨らみ「あれもこれも…」と欲張ると、リフォームの費用は一気に高くなってしまいます。この記事では、中古マンションの部位別にかかるリフォーム費用の相場や注意点、コストダウンするポイントをご紹介します。

中古マンションを購入してリノベーションするのにかかるコストの内訳

「リノベーション」とは、新しいものに作り変えることをいいます。規定が許す限り自分たち好みにリノベーションすることで、まるで新築マンションのように生まれ変わります。中古マンションでは、大きく分けると物件の購入費用とリノベーション費用の2つがかかります。リノベーション費用の一般的な内訳は、以下の通りです。

・基本工事…給水管や電気配線工事など
・設備費…水周りなどの住宅設備
・設計費…棚などをオーダーで設計を依頼する場合
・諸費用…契約書にかかる印紙税や事務手数料、火災保険料など

リフォームをどこまで行うかによって、上記の費用は大きく変わります。

中古マンションで壁紙やお風呂場をリフォームすると費用はどのくらい?

中古マンションでよく行われるリフォームについて、場所別に費用相場をご紹介します。

■壁

中古マンションのリフォームでは、まず壁紙を貼り替えるのがおすすめです。特に前の住居人に喫煙者がいた場合、壁紙に匂いや汚れが染みついています。また、壁紙のリフォームは他の部分に比べても安くできますし、自分たちの趣味に合ったものに変えるだけでずいぶん部屋の印象が変わるものです。

費用の相場としては、12畳で約8万円~12万円前後となっています。壁紙はメーカーや機能性で価格も大きく変わりますから、予算と相談して決めましょう。「リビングは広々とした印象の明るい色」「寝室は落ち着けるように暗い色」など、部屋の目的ごとにデザインを変えるのもいいでしょう。トイレなど小さいスペースは華やかなデザインを選び、自分たちらしい空間を作ってみてはいかがでしょうか。

■床・フローリング

床のリフォームは防音対策も意識して

築年数が古い中古マンションだと、床材やフローリングの劣化も気になります。歩いた時にギシギシ・フワフワとした感じがあるなら、下地が傷んでいるかもしれません。特にマンションの床材は、防音対策も意識したいものです。子どもが走り回ったり重いものを落としたりしたときの音は、意外と階下に響いてしまいます。特にフローリングは防音性が低いので、マンションの場合は防音対策が施されたフローリング材を選びましょう。床材には遮音性の高さを示す「L値」というものがあり、マンションによっては数値が指定されているケースもあります。マンションの管理規約を一度チェックすることをおすすめします。

また、床材のリフォームには「重ね張り工法」と「張り替え工法」の2種類があります。重ね張り工法は既存の床をそのまま使うので費用が安くなるメリットがありますが、下地の交換はできません。張り替え工法は既存の床材を撤去するので費用が高くなりますが、下地から新しくできます。フローリング材のリフォームなら、張り替え工法で約7~14万円前後、重ね張り工法で約5~10万円前後が相場です。

■水回り

お風呂や洗面所などの水回りは、平均すると10年~15年が寿命といわれています。水回りの設備は年々進化しているので、中古マンションを購入する際は予算が許す限りリフォームしたい場所です。一般的な水回りのリフォーム費用は、以下の通りです。

設備費用相場
お風呂場(ユニットバスの交換)約65万円~80万円前後
システムキッチンへのリフォーム
(スタンダードなモデルの場合)
約70万円~130万円前後
トイレ(一般的なタンク付きトイレ)約5万円~10万円前後
洗面所約20万円~40万円前後

水回りの設備はグレードによって大きく費用が変わります。なるべく抑えたい場合はローコストモデルを選べば相場より安くなりますが、たとえばシステムキッチンの場合、思い切ってハイグレードモデルへとリフォームすれば300万円を超えるケースもあります。水回りの設備は毎日使うものですから、実際の設備を体験したり家族で話し合ったりして、悔いが残らないようにしましょう。

■和室から洋室へのリノベ

生活様式の変化によって、日本でも「和室は必要ない」と判断する家庭は増えています。一方で築年数の古いマンションでは和室が作られているケースが多く、中古マンションでは和室から洋室へのリノベーションも人気です。8畳程度の和室を完全な洋室へリノベーションする場合、費用相場は約30万円~100万円前後です。和室から洋室へのリノベーションは、主に以下のような施工があります。

・畳をフローリングへ変更
・段差の解消
・押入れをクローゼットへ変更
・天井や壁の張り替え
・ふすまを洋室の建具に変更

和室は「敷居」という段差があったり押入れがあったり、洋室とは部屋全体の作りが違います。どこまでリノベーションするかによって費用は大きく変わるので、部屋の状態を元にプロと相談するといいでしょう。

■スケルトンリフォーム

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「スケルトンリフォーム」は、中古物件で人気の手法

マンションの枠組みのみを残して住居全体を作り変える「スケルトンリフォーム」は、中古物件で人気です。間取りはもちろん配管や電気の位置も変えられるので、自分たちの暮らしに合わせてリフォームすることで新築物件に近づけられます。スケルトンリフォームの費用相場は約10万~18万円前後/㎡なので、80㎡なら約800万~1400万円前後です。

長く住むことを想定して断熱リフォームやバリアフリーリフォームも行うなら、一部は自治体の補助金を使うこともできます。また、設備にこだわると費用が跳ね上がってしまうので、優先順位を決めて計画的に行っていきましょう。

築年数ごとによく行われるリフォーム例を紹介

中古マンションは築年数によって劣化の度合いが大きく変わります。築年数がかなり古い場合は、内装に限らず躯体部分も手を入れる必要があります。築年数ごとに行われているリフォーム内容を見ていきましょう。

15〜20年|補修やクロスの張り替えなど簡単なリフォーム

築15年~20年程度の中古マンションはまだ新しいほうで、外観もあまり古い印象は受けないでしょう。しかし“築浅”でもないため物件の価格は下がっており、お買い得な物件と言えます。おすすめのリフォームとしては、傷んだ部分の補修やクロスの張り替えなど簡易的な内装リフォームです。少し手を加えるだけで、十分快適に暮らせる家になります。ただ15年以上になると水回りの設備が寿命を迎える頃でもあるので、プロに調査してもらうなどしっかり確認することをおすすめします。

20〜30年|お風呂場、トイレをはじめとする水回り設備の交換

水回りは劣化の激しいものからリフォームしていこう

築20年を超える中古マンションは、水回りの設備の劣化が始まっています。実際に物件を見ると、「ちょっと古いな」という印象を受けることも多いでしょう。築20年~30年程度の中古マンションなら、まずは水回りのリフォームがおすすめです。お風呂やトイレ、キッチン周りの設備をチェックして、劣化が激しいものから交換していきます。クロスも劣化が進んでいるので、キッチンやお風呂などの壁紙が劣化していたら張り替えましょう。

30〜40年|フローリングの張り替え、間取り変更

2000年以前に建てられたマンションは、間取りの変更が必要になる物件も少なくありません。たとえばキッチンが独立タイプになっていたり和室の間取りが大きかったりと、古い生活様式が反映されている物件が多いのです。また、フローリングなどの床材は下地が傷んでいることがあります。お風呂場の周りや人がよく通る部分は特に劣化しやすいので、実際に歩いたりプロにチェックしてもらったりしましょう。劣化が激しければ既存の床材を撤去して、新しいものに取り換えます。

40年以上|配管工事を含むフルリフォーム

マンションによっては、築30年で建て替えられることもあります。築40年を過ぎると鉄筋コンクリートの耐用年数も迫るため、配管や耐震性など物件の安全性も確認したいところです。築40年以上の中古マンションなら物件価格も安いため、リフォームにしっかり費用をかけましょう。一番おすすめなのは、壁もすべて取り壊すスケルトンリフォームです。配管や下地から新しいものに取替えて水回りや間取りも一新すれば、新築さながらの物件に生まれ変わりますよ。

住宅設備の耐用年数の目安

住宅設備には「耐用年数」があります。耐用年数とは、各メーカーがテストを行って、「これくらいの年数なら問題なく使用できるだろう」と判断する使用期間の目安です。一般的には住宅設備の「寿命」と考えられています。中古マンション内の住宅設備で耐用年数が過ぎていない、劣化していないという場合は急いでリフォームする必要はありません。優先順位を下げ、他に気になる部分のリフォームからはじめます。

設備耐用年数(目安)
レンジフード7~8年
給湯器10~15年
トイレ15年
ユニットバス15年
洗面台10~20年
エアコン10年
壁紙6年
フローリング10~15年
室内ドア10~15年
床暖房30年

上記はあくまでも目安であり、実際その住宅設備がどれだけ使われてきたかによって寿命は大きく変わります。たとえばトイレは陶器部分が割れなければ、100年使えるともいわれています。

安くリフォームするには?

リフォームには多くの費用がかかります。物件の購入にも費用がかかりますし、できることならリフォーム費用は安く抑えたいと思うものです。ここではリフォーム費用をなるべく安く抑えるポイントを4つご紹介します。

掛け率の高さをチェック

費用イメージ
相見積もりを取った時は 「掛け率」 をチェック

工務店やリフォーム会社が商品を仕入れるとき、「掛け率」というものがあります。たいていの場合は見積もりに掛け率が明記してあるので、相見積もりを取った時はぜひチェックしてみてください。掛け率が高いほどその商品は「お得」と判断できますが、注意点もあります。

掛け率に決まりはなく会社によって違うのですが、工務店やリフォーム会社の販売実績などが影響しているのです。そのためどうしても大手リフォーム会社の掛け率が高くなりがちですが、その分施工費が高いこともあります。見積もりはトータルバランスでチェックしますが、その中の1つとして掛け率もチェックしてみましょう。

自分で設備を用意する「施主支給」でコストを抑える

リフォームに使う設備は全てリフォーム業者が用意すると思われがちですが、実はもう1つ方法があります。依頼主が自ら設備を調達して業者に渡す「施主支給」というやり方もあるのです。施主支給は依頼主が自分で調達するので、場合によってはリフォーム業者が用意するより安くなることがあります。たとえばネットショップで設備を見つければ、クレジットカードやショップのポイント還元を受けることもできるのです。

しかし施主支給は自己責任で行う必要がありますし、購入先との調整や配達場所の指定、交渉事なども依頼主が行わなくてはいけません。対応がしっかりしたお店から購入するなどの対策も必要です。

補助金・減税制度を活用

条件を満たすリフォームを行えば、国や自治体から補助金を受けたり減税制度を活用したりできます。以下の目的で行うリフォームであれば、補助金・減税の対象になるケースが多くあります。

・耐震性の向上のため
・断熱性の向上のため
・省エネルギー性の向上のため
・バリアフリー目的
・同居目的

特に補助金は自治体ごとに毎年予算が決まっており、上限に達すると公募を打ち切ってしまいます。また、事前申請と事後申請の2回申請が必要であり、事前申請を忘れてしまうと受けることができません。補助金や減税制度の利用を検討しているなら、自治体に問い合わせたりリフォーム業者に伝えたりして、情報収集しながらリフォームを進めていきましょう。

予算の上限を業者に伝え、リフォームの優先順位をつけよう

リフォームでありがちな失敗といえば、予算オーバーです。中古物件を購入してリノベーションのプランを練っている時は、当然ながらワクワクします。「こんな家にしたい」と夢も膨らみますし、最新のシステムキッチンやユニットバスを見れば「欲しい!」と思うでしょう。

しかし「あれもこれも」とリフォーム箇所を追加すると、あっという間にリフォーム費用は跳ね上がってしまいます。まずは中古マンションの状態をチェックして、絶対にリフォームが必要な部分から優先順位を付けていくことが大事です。また、リフォーム費用はかならず予算を決めて業者にも伝えておきましょう。リフォーム業者は依頼主の予算内で素敵なリフォームができるよう、相談に乗ったりアイデアを出したりしてくれます。

見積りをした上でリフォームローンを検討しよう

リフォーム業者からの見積もりで、必要な金額はだいたい把握できます。中古マンションのリフォームでは大掛かりなものなら1000万円を超えるケースもあり、「自己資金だけでは限界がある」という方も多いものです。そんな時に検討したいのが「リフォームローン」です。

リフォームローンは住宅ローンの1種ですが、住宅ローンより審査がゆるく期間も短い傾向にあります。(必ず審査に通るものではありません)。しかし住宅ローンよりは金利相場が高く、2~5%が相場です。リフォームローンは多くの銀行が扱っており、HPで返済金額の概算(シミュレーション)ができるものもあります。興味がある方は、一度銀行のHPをチェックしてみましょう。

必要なリフォームは築年数で変わる

中古マンションのリノベーションにかかる費用相場やリフォームのポイントについてご紹介しました。戸建てより立地がよくコストダウンしやすい中古マンション物件は人気であり、マイホームの1つの選択肢となっています。しっかりリフォームを行えばまるで新築のように生まれ変わり、暮らしやすい住まいとなるでしょう。

今回ご紹介したように、中古マンションの場合は築年数によって必要なリフォームポイントも変わります。プロのリフォーム業者にもチェックしてもらい、適切なリフォームで快適な住まいを手に入れましょう。

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公開日 2020年6月23日
更新日 2021年9月8日

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