リフォームローンの金利の種類や相場を比較。選び方や控除の条件を解説

リフォームローンの金利の種類や相場を比較。選び方や控除の条件を解説

住宅のリフォームには、たとえば数十万円程度で済む小規模な修繕や取り換えなどの部分改修から、1000万円以上の費用がかかる大がかりな工事まで、さまざまな規模のものがあります。高額で大規模なリフォームをするときには、ローンを検討する人もいることでしょう。そんなリフォームの資金問題をクリアする「リフォームローン」について解説します。

リフォームローンで使える金利は2種類

最近になって一般的になってきた「リフォームローン」ですが、まだまだ詳しくご存じない方も多いのではないでしょうか。手元にまとまった資金がなくても自宅のリフォームが可能になる、ありがたい制度がリフォームローン。リフォームローンを検討するときに最初に知っておきたいのが金利の話。まずはリフォームローンの金利についてご紹介します。

リフォームローンの金利は主に2つ。金利が変動する「変動金利型」と、金利が一定の「固定金利型」です。ひとつずつみていきましょう。

変動金利の特徴

変動金利型とは、返済期間の中で定期的に金利の見直しを行うタイプのこと。金利の見直しの頻度などは金融機関によって異なります。半年に1度の見直しというところが多いようで、一般的にはローンを組んだ時点から5年間は変動がありません。

総返済額は金利によって決まり、当然、金利が低いほうがトータルの返済額が少なくなります。最近はかつてないほど低金利が続いているといわれていますが、それでもさらに金利が下がることを期待して変動金利を選択するという方法はあるかもしれません。とはいえ、当然、金利が上がれば総返済額が増えるリスクがありますし、金利の上下に一喜一憂する不安定感や、ローンを組んだ時点では将来の返済計画が立てにくいなどのデメリットもあります。

固定金利の特徴

金利が固定されているのが「固定金利型」タイプ。毎回の返済額は住宅ローンの借入額により決定します。返済完了まで金利が変わらないので、借入から完済までの計画が立てやすいのがメリット。金利の変動による返済額の増加リスクがないという安心感もあります。デメリットとしては、変動金利型よりも金利が高めに設定されていること。現状の低金利の状態から、大幅に金利が下がることは考えにくいかもしれません。それでも、たとえ金利が下がったとしても借り入れ時の金利で返済を続けなければならないことには注意しましょう。

金利の種類や特徴については「住宅ローンの借り換え」についての記事「住宅ローンの借り換えるタイミング、メリット・デメリットを解説でも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

リフォームローンを選ぶ際のチェックポイント

リフォームローンを選ぶ際には、金利のほかにはどこをチェックすればよいのでしょうか。金融機関の種類もプランがたくさんあって悩んでしまう…という方のために、リフォームローンを選ぶときのチェックポイントをご紹介します。

借入限度額や借入年数、保証人の要否などを比較

まずチェックしたいのは「借入限度額」。金融機関やその種類によって借入限度額が異なります。500万円以下となっているものや、最大3000万円程度まで借入ができるものまで幅があります。自分が必要としているリフォーム費用がどの程度なのかを見極め、借入限度額を確認しましょう。

次にチェックしたいのが「借入年数」です。借入年数も、金融機関やローンの種類によって異なります。一般的には10~15年ほどに設定されているものが多いのですが、最大35年まで対応しているものもあります。借入総額が同じでも、借入年数によって毎回の返済額が変わってきます。返済総額が多くなってしまっても、毎月の負担を軽くすることが優先なのであれば、借入年数が長く設定できるローンを選ぶといいですね。

ほかには、保証人が必要かどうか、繰り上げ返済にどれくらいの手数料がかかるかなど、金融機関によってルールや費用が違いますので、比較してチェックする必要があります。

金利相場は担保の有無によって変わる

リフォームローンの金利やローンを選ぶポイントについて理解したところで、いよいよ気になるのが金利の相場について。リフォームローンの金利相場は、担保の有無によって異なります。リフォームを行う不動産を担保にする「有担保型」がある一方で、担保を設定しない「無担保型」のリフォームローンもあります。ここでは、無担保の場合・有担保の場合、それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。

担保とは?

担保とは、万が一返済が滞った場合の保障となるもので、担保となる物件の抵当権は金融機関が所有することになります。抵当権を有する金融機関は、いざというときには担保物件を差し押さえ、売却をすることで貸したお金を回収します。ローンを完済すれば抵当権は抹消されますし、もちろん順調に返済を続けている限りは特に不利益を被ることや問題が起こることもありません。

無担保は小規模なリフォームをする方におすすめ

寝室の壁紙クロスやフローリングの張り替えなど場所を限定した小規模なリフォームには無担保型ローンがおすすめ

この「担保」の必要がないのが無担保型のローンです。担保を用意する必要がないので、審査のスピードがはやく、通りやすいといわれています。はやいところでは当日に審査結果が出ることもあるとか。

無担保型のローンは、登記費用など金利以外で発生する費用もかかりません。準備しなければならない書類も少なく、手続きが簡素に済むのが特徴。担保が必要なローンに比べて、手軽に申し込みをすることができます。一方で、有担保型と同額を借り入れた場合でも、金利が高めに設定されていることが多く、相場は2~5%程度。無担保型のほうが毎回の支払額は割高なる可能性があります。

一度に借りることができる金額は少なめで、限度額が1000万円程度まで。返済期間も10~15年ほどと短めに設定されているのが無担保型のローンの特徴でもあります。浴室やトイレ、キッチンなど場所を限定したリフォームなど、比較的小規模なリフォームを検討している人に向いています。

低金利で高額の借入ができる有担保

一方で、担保が必要になるのが「有担保型」のローン。リフォームを行う住居などを担保にすることで、長期的に高額な借り入れをすることが可能になります。建物全体にかかわる大規模なリフォームや大がかりな増築などを検討しているのであれば、この有担保型が向いています。

担保を用意する必要があること、無担保型と比べ審査に時間がかかること、抵当権を設定するために登記費用などがかかります。一方で、無担保ローンと比べて借入可能な金額が多いこと、金利が1~2%程度と低めに設定されていることがメリット。返済期間が最長35年と長く借りられるので、借入金額が大きくても無理のない返済計画を立てることができます。

審査基準のポイントは?

住宅ローンと同様、リフォームローンにも「審査」があります。ここでは、リフォームローンを組むときにも避けて通れない審査基準やポイントについてご紹介します。

リフォームローンの審査は「仮審査」と「本審査」の2段階で進められます。仮審査とはインターネットや電話などで借入したい額や期間などの情報を送ると審査結果を出してもらえる簡単なもの。仮審査は即日~数日とそれほど時間はかかりません。仮審査が通ると、次は本審査。リフォームローンを組むために必要な書類を準備して金融機関に送付すると、書類をもとに借り入れの可否が審査されます。こちらもはやければ数日で結果が届くのが一般的で、この本審査に通れば正式な契約へと進むことができます。

具体的な審査の基準はどの金融機関も公開していませんが、平成30年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書によると長期・固定金利の住宅ローン等に関する融資審査等の「(2)審査項目」は次のとおりです。

「健康状態」(98.6%)、「借入時年齢」(98.3%)、「完済時年齢」(97.7%)、「担保評価」(97.2%)、「勤続年数」(95.7%)、「年収」(95.6%)、「連帯保証」(94.9%)に関しては、9割以上の金融機関が審査項目としていることがわかります。

リフォームローンの返済方法

リフォームローンの審査が無事に通ったら、次に考えることは返済方法です。ローンの返済方法には「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類。それぞれのメリットとデメリット、特徴をご紹介します。どちらの返済方法が自分に合っているのか確認し、返済方法を選択してください。

元金均等返済のメリットとデメリット

「元金均等返済」とは、毎回支払う返済額のうち、元金の額が一定となる返済方法です。元金部分を返済期間で均等になるように割り、残額に応じた利息をプラスしていきます。つまり、毎回の返済額(元金+利息)は返済が進んでいくほど少なくなる仕組み。

元金部分の割合が、返済期間中ずっと変わらないので、返済を進めるうちに利息部分が減っていきます。逆に最初の返済金額が大きいので借り入れ時に求められる収入も高くなることがデメリット。一方で、元利均等返済に比べると元金の減るスピードがはやいので、トータルで考えると「元利均等返済」よりも返済総額は小さくなるのがメリットです。

元利均等返済のメリットとデメリット

元金と利息を合わせた返済額が返済期間中ずっと変わらないのが「元利均等返済」です。返済する内容をみたときに元金と利息の割合が変化していく返済方法です。返済金額が変わらないので、将来にわたるライフプランを立てやすいこと、返済開始時の返済額が少なくて済むことなどがメリットです。

一方で、返済開始からしばらくは元金がなかなか減らないので、同じ借り入れ期間で比べたときに「元金均等返済」よりも返済総額が大きくなるのがデメリットになります。

返済期間全体を見とおしてライフプランを考えたとき、お金の出費が多いのはいつなのか、収入・支出や定年退職の予定なども考慮しつつ、自分に合った返済方法を選択する必要があります。

住宅ローンとの併用や借り換えはできる?

住宅ローンを返済中にリフォームローンを検討する方もいらっしゃることでしょう。ここでは、住宅ローンと併用する場合にチェックしておきたいポイントについてご紹介します。

リフォームローンと住宅ローンの違い

リフォームローンとはリフォームをする際に利用するローンですが、住宅を購入する際の住宅ローンとは何が違うのでしょうか。実は、多くの人が住宅を取得するためのローンだと考えている「住宅ローン」もリフォームの際に利用することができます。

リフォームローンと住宅ローンの特徴的な違いは、借り入れのしやすさ、金利、借り入れ可能な金額の違い。どちらを利用するかによって返済計画も違ってきます。住宅ローンは借入れにあたり担保が必要な「担保型」、リフォームローンは担保型と担保がいらない「無担保型」から選べます。

では、リフォームローンと住宅ローンどちらを利用すべきなのでしょうか。無担保ローンと有担保ローンを冒頭でご紹介したとおり、予定しているリフォームの規模が小さく、借入金額が少なく、短期間で返済が可能な人は無担保型のリフォームローンがおすすめ。借入額が小さく短期間で返済ができれば利息負担をおさえることができます。

逆に借り入れ額が大きく、返済期間を長期に設定したい場合は、住宅ローンのほうがいいかもしれません。住宅ローンはリフォームローンに比べると金利が低く、高額の借り入れでも長期間かけて無理なく返済することができます。

別々で組むより借り換えた方がお得な場合も

すでに住宅ローンを組んでいるのであれば、返済中の住宅ローンを見直すことでお得になる可能性があります。

住宅ローンを借り換えたり追加で融資を受けることで、リフォームの際に住宅ローンを利用するという選択肢もあります。住宅ローンの金利は約1%が相場。一方リフォームローンの金利の相場はおおむね2%以上なので、利息の負担を大幅に減らすことができるでしょう。住宅ローンを借り換えることによって住宅ローンとリフォームローンを一本化できれば、毎回の返済額が大きく増えてしまうのも防げます。金利の面でのメリットは大きいのですが、住宅ローンの残額が多いと審査に通りにくいこともあるので要注意。

ローンを一本化する以外にも、住宅ローンを低金利のローンに借り換えて、浮いた分の資金をリフォームローンの返済に回すという方法もあります。

減税制度の対象になる条件とは?

ある一定の条件を満たし、住宅をリフォームすることで受けられる減税制度がいくつかあります。メインは所得税の控除と固定資産税の減税制度。では、それぞれの条件と対象をそれぞれ具体的にご紹介しましょう。

まずは所得税の控除について。要件に合うリフォームを行うことで、所得税から一定額が控除される制度があります。所得税の控除には3種類があり、5年未満のローンを組む場合に利用できる「投資型減税」5年以上10年未満のリフォームローンを組んで実施した工事が対象の「ローン型減税」、10年以上のリフォームローンを組んで実施した工事が対象の「住宅ローン減税」。3つの制度から1つを選んで利用することができます。

住宅にかかる固定資産税の一部が減額される制度もあります。減税期間は工事を完了した翌年の分である1年間。工事完了後3か月以内に申告することで減税を受けることができます。

新たに住宅を取得したときだけでなく、住宅のリフォームでローンを利用する場合に一定の要件を満たせば、住宅ローン控除を受けられることもできます。

いずれも、「介護」や「バリアフリー」「エコ」「省エネ」「耐震性」などに関わるリフォームであることが主な条件となります。さらに工事費の合計や、住宅として使用する建物であることや所得の額なども控除を受けられるかどうかの基準となっています。

申請の準備に必要なものと手順

確定申告書の提出方法は①税務署に持参②郵送③e-Taxの3パターン

控除を受けるためには、最初の1回は確定申告をする必要があります。2回目以降は会社員なら年末調整だけで済みますが、そのために必要な書類もあります。

初年度の確定申告に必要な書類は次のとおりです。

・確定申告書

確定申告書等作成コーナー(国税庁)で作成するか、税務署に直接取りに行く、郵送でも入手できます。

・住宅借入金等特別控除額の計算明細書

確定申告書等作成コーナー(国税庁)で作成するか、税務署に直接取りに行く、郵送でも入手できます。

・ローンの「年末残高証明書」

住宅ローンを組んでいる金融機関から送付されます。

・その他、リフォームに関わる工事証明書や補助金などの額を証明する書類など

すべての書類を用意し、その内容をもとに「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」を作成します。

3月15日までに提出すればおおむね1か月から1か月半程度で還付金が振り込まれます。e-TAXで電子申告もできますが、初めての手続きで不安がある人は、税務署に出向けば丁寧に教えてもらえるので確定申告会場(税務署)に提出するといいでしょう。

ある一定の条件を満たしたリフォーム工事であれば、固定資産税の軽減措置も受けることができます。耐震・省エネ・バリアフリーなどがキーワードで、対象となる費用などの条件もあるので、自治体に確認するとよいでしょう。

必要な額を、無理のない範囲で借りる

新築で手に入れた住宅を修繕する場合、中古住宅を購入してリノベーションをする場合に検討するリフォーム。家族構成の変化や住む人の高齢化、ライフスタイルに合わせて家を住みやすく改修することは、長く住むうえで必要なこと。そんなときに必要になるリフォームローンについてご紹介してきました。

工事には少なくない費用がかかりますので、無理して自己資金だけでまかなおうと考えるのではなく、必要な額を借り入れて、無理のない返済計画を立てることが賢い選択。自分に合うリフォームローンを見極めれば、きっと有意義なリフォームが実現できるはずです。

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公開日 2020年6月1日
更新日 2021年9月8日

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